留学したけど、現地に馴染めなくて不安を抱えている方へ

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 自分を変えたい

海外へ留学している日本人学生の数は、2015年の段階で84,000人以上。 そのうち実に30%以上もの人が、海外生活にストレスを感じたり不安を抱えていると言われています。

「不安」の大きな事由となっているのが「現地になかなか馴染めない」というもの。 文化の壁、言葉の壁、習慣の壁… 「様々なものが壁となってしまっている」と感じている人が多いようです。 でもこのような「馴染めなさ」の原因には、日本人独特の「考え方・受け取り方の習慣(認知のクセ)」が影響をしていることもあります。 ここでは現地に馴染めず不安を抱いている留学生の方への「考え方のヒント」をご紹介していきましょう。

1.「できないこと」は恥ずかしくない!

現地に馴染めない理由については、多くの人が「言葉(言語力・語学力)の問題」を挙げています。 確かに言いたいことが言い切れない、相手の言いたいことがわからないのは、とても大きなストレスですよね。

でもそれよりも前に、「失敗を恐れる心」が問題を増大させていることもあるんです。 特に日本では、「失敗をすること・知らないこと」を「恥」と捉える傾向があります。 若年層世代では特にその傾向が強く、できるだけ失敗を回避しようと行動を控えたり、言葉を噤んでしまうケースが多いようです。

しかし異なる文化・言語の場において、「できないこと」「失敗をすること」は恥ではありません。 「失敗をすること・通じないこと・わからないこと」は、むしろ当然のことなのです。

失敗を回避しようとして行動を止めていては、「できないことは、できないまま」になってしまいます。 「この失敗が、次回の成功へのヒント」と考え、毎日失敗でもいい!という気分になってみましょう。

2.周囲と「同じ部分」を探してみよう

異文化の場所に行くと、ついつい「従来の文化とは違う点」ばかりに目が行ってしまいますよね。 言葉が違う、仕草が違う、態度が違う… そんな「違う点」ばかりを探して、「ぜんぜん違う人間なんだ」という意識を持ってしまっていないでしょうか?

特に日本人の場合には異文化交流をする機会が少ないことから、このような「日本とソレ以外」という線引きを作ってしまいがち。 ところが「違う人間」という意識を持てば持つほど心の壁は高くなり、「距離感を縮めよう」という態度からは程遠くなってしまいます。

どんなに言葉や文化が違っても、相手と自分とは「同じ人間」です。 例えば「自己開示をした人ほど仲良くなる」といった心理学的な「心の動き」も、程度の差こそあれ世界で共通しています。 「違う箇所」ばかりに着目せず、「ここは自分と同じだなあ」と思う箇所を重点的に探してみましょう。 「同じだ」と感じること(共通項があること)が親近感を湧かせ、馴染もうとする気持ちを持たせてくれます。

3.「こっちの方が正しいのに」と思わない

別の文化・習慣の場所に住むと、多くのカルチャーショックに見舞われますよね。 交通形態や店員さんの受け答え、食習慣に政治… 様々な「日本と異なる点」に触れた時、「なんでこんなに不便なんだろう」「どうしてこのままなんだろう」と不快に感じていませんか?

相手側(周囲)に対して「直すべき・正すべき」と感じるのは、自分の価値観の押し付けを行っているから。 「自分の価値観が絶対で、ソレ以外は間違い」といった白黒をハッキリさせる考え方・極端な判断をしようとすると、周囲に対して否定的な態度を取ってしまいがちです。

「××はこうでなくてはならないのに」「こうあるべきなのに」といった『must』な考え方から抜け出してみましょう。 「こんなやり方もあるんだなあ」「こういう交流の仕方もアリなんだなあ」と自分の価値観を広げていくことを意識してみてください。

4.「自分からアクション」をしていこう

日本では「和」を尊ぶ文化があり、協調性があることや控えめさ等が「良いこと」とされています。 しかしこのような「一歩引いたコミュニケーション(受動性)」を重視する文化はどちらかというと稀です。 特に欧米文化においては、受動的で居ることは「拒否」や「魅力の無さ」の現れとして受け取られる傾向にあります。 「引いた態度」を取っている限り、「誰からも見向きもされない状態」は続いてしまうのです。

少しずつでも良いので、毎日自分から能動的にアクションを起こす習慣を付けてゆきましょう。 例えば一日に一度は店で店員さんに話しかけるようにしてみたり、勉強を家ではなく図書館やカフェでしてみるようにするのも手です。 家等の「内側」に閉じこもろうとせずに自分から外界に向かって働きかけることが、自分自身の心を外側に着目させることにも繋がります。

おわりに

長年の間に固まった固定観念や物事の受け止め方のクセ。 これを改善し広げていける速度は、人によっても異なります。 柔軟に周囲を受け止めて「すぐに馴染める」という人も居れば、「クセが取れるのに時間がかかる」という人も居るものなのです。

いくら日本で勉強をして努力をしても、このような「心の柔軟性」について試されるのは現地に入ってからということになります。 ですから「なかなか馴染めない自分」を努力不足だと思わず、責め過ぎないことも大切です。 「今は考え方を広げている最中なんだ」と考え、上記の4つの点を意識しながら少しずつ考え方を切り替えていきましょう。

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