子供も大人も「遊び」は必要!インナーチャイルドを理解し、健康的な心を育みましょう|カウンセラー 鶴田 みさ

更新日 2019年03月01日 |
カテゴリ: 子育て・家族関係
子供も大人も「遊び」は必要!インナーチャイルドを理解し、健康的な心を育みましょう|カウンセラー 鶴田 みさ

子どもは遊びでいろいろなことを学ぶ

一見無駄に思えることが、実は何かの役に立っていたという経験はありませんか?

遊びはその典型的なものなのではないでしょうか。特に成長の途上にある子どもは遊びを通じていろんなことを学んでいきます。

ごく幼い子(赤ちゃん~離乳後もしばらく)は口を使って世界と接しているので、おもちゃなどを口に持っていきます。誤飲する可能性のある小さなものや、本当に汚れたものを除けば、その自然な遊びを阻止しない方が、自然な好奇心や積極性が育ちます。

口、手足もですが、遊びの本質は文字通り身体全体を使ったものでもあります。テーブルや床の上でするような「お家遊び」もですが、戸外でダイナミックな遊びをすることも心身の健全な発達には欠かせません。

遊びは「本当の現実」というより、「現実に似たもの」なので、その中でいろいろな実験やシミュレーション、試行錯誤をしていくことができるのです。

子どもの遊びは「一人遊び」として始まり、他の子と同時に、しかし別々に遊ぶ「平行遊び」を経て、他の子といっしょに遊ぶ「協力遊び」となります。

他の子といっしょに遊んでほしいと思っても、大人にとって協力するのが時に容易くないように、子どもにとってもそんなに簡単なことではないのでしょう。

「遊ぶ」ことの意味は「不安をマスターすること」

遊びの機能の一つは不安をマスターすることだと言われますが、しかし不安が高すぎると子どもは遊ぶことができません。小さな子が熱心に遊んでいたら、そこには安全な、安心できる環境(親や保育者が見守っているなど)があると言えるでしょう。

これは「フロー理論」で知られているチクセントミハリィの言っていることとも近いように思います。タスクのレベルが高くて不安が高すぎても、低くてつまらなくてもフローに入ることはできず、その中間の程よいレベルだと入ることができます。

また、ロシアの心理学者・ヴィゴツキーによると、自分の能力のちょっと上くらいのタスクを設定してあげると、興味を持ちながら伸びていくことができます。手が届かないくらいのタスクを設定してしまうと、上手く行かずやる気を失ってしまうということなのでしょう。

子どもの遊びが消えるとき

「遊び」はときにあいまいで、意味が分からなかったり、ナンセンスであったり、馬鹿馬鹿しい、不釣り合いである……などのように見えてしまうことがあるでしょう。

それらはすべて創造性の片鱗なのだと思うのですが、多くの親や大人にとっては分かりにくいものでもあります。

そのためか、あるいは少子化のためか、親にとって分かりやすく成果も見えやすい「勉強」を早くさせる傾向が近年目立つように思います。子どもは遊びの天才と言えますが、子ども同士で遊ばないとすると、大人がやらせやすいものは勉強なのかもしれません。教育ビジネスの方でも、これに乗じるようにいろいろな商品を売っています。

また、経済といった面から見ても、以前はあったような空き地などはなく、一部のスキ、「遊び」もないような社会になってしまっているように見受けられます。日本語で「遊び」という言葉がひまやゆとりのようなことも意味するのは、偶然ではないように思います。

遊べなかった子供とインナーチャイルド

遊びや子どものこころの発達という観点、また子どもや大人のストレスという観点からすると、これはどうなのかなー、とときどき思うのです。

文字を覚えたり、計算をしたりということは、ある意味ある程度の年になってやればまずできます。それ以前でもやらせてできないわけではないですが、遊びが不可欠な時期に遊びをすることによって、情緒的なもの、物事が変化すること、身体を使うこと、作ること、自分を表現すること・・・などを学び損ねてしまう危険性もあります。

もちろん、読み書きや計算などに遊び感覚を持ち込むことも可能で、そうしてあることも多いのでしょうが、本やノート、テレビやゲームの画面などではダイナミックな遊びの要素である三次元の「空間」が存在しないことも事実です。また、遊びは身体を中心に展開していきますが、それも事実上ないということになってしまいます。

遊びを飛ばして勉強に専念してしまうことで、どこか自分の身体の中に生きていない、頭でっかちな人ができてしまい、遊びを必要とする「インナーチャイルド」が中に取り残された大人ができてしまうのではないでしょうか。

大人にも遊びは必要である

実社会にいる大人にとっては利益や効率が優先されがちですが、大人にも遊びやレジャーは必要です。おそらく、遊びの方が力動的(こころのいろいろな部分をつなげ、流動性を上げる)であり、遊びのエレメントがないとこころが硬直しやすくなるのではないでしょうか。

仕事を楽しんでやる人はそこに遊びのエレメントを見いだしていると思います。心理療法も実は現実とはちょっとズレた、実験が可能な遊びとしての機能を含んでいます。そこには決まった「枠」があり(時間や料金、その他の基本的ルール・合意事項など)、相談者が気持ちや考えを自由に探索していいというルールがあり、それが安心してできるように気を配るカウンセラーがいます。

心理療法が遊び的でないときにはいろいろ「~ねばならない」的なものに阻まれ、緊張も高いですが、そこから自由になっていくとゆるくなり、実験や試行錯誤も可能になってきます。現実でいきなり試すリスクを取る前に、自分の気持ちや、実現可能性をリスクの少ない、守られた環境で検討することができるのです。

おわりに

「インナーチャイルド」というと、大人になりきれていない大人の中にあるもの、というネガティブなイメージがあるかもしれませんが、私たちはみんな(よほど統合性の高い人でない限り)成長する過程のそのときどきの「自己」を含んだ複合的な存在である、というのが最近の見方としてあります。

そしてそれはネガティブな状態とは限らず、例えば子どもがいる場合、自分の「子ども」の部分や遊び心を解放してあげることで、いっしょに遊ぶことや、いっしょに過ごす時間を心から楽しめるようになるでしょう。

もちろん親の時間やエネルギーも無限ではありませんが、自分の中のそこのつながりがブロックされていると子どもと遊ぶことはただの「家族サービス」となり、苦痛を伴った時間の無駄としか思えなくなってしまうのではないでしょうか。

子どもがいる方もいない方も、この機会にぜひ自分の仕事、遊び、趣味、家族や人間関係などを見直してみてはどうでしょうか。もしあまりに義務感や責任感に駆られてばかりいるようだったら、自分の好きなことを思い出しちょっとした「遊び時間」を作ってあげるといいのではないでしょうか。

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