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精神分析的(精神力動的)心理療法:抑圧された無意識に働きかける|カウンセラー 鶴田 みさ

更新日 2018年01月12日 |
カテゴリ: カウンセリング
精神分析的(精神力動的)心理療法:抑圧された無意識に働きかける|カウンセラー 鶴田 みさ

いろいろな心理療法・カウンセリング~その違いは?

カウンセリングには様々な手法・心理療法がありますが、「○○療法」と言われても分からない、ということもあるかと思います。今回は最も歴史が古く、いろいろな療法に影響を与え、かつ批判されてもいる「精神分析」についてご紹介します。

精神分析の始まり: アンナ・Oという女性

正直言って、「精神分析」と言うと小難しいイメージがあるのではないでしょうか。うかつに近づけないような感じもあるかもしれません。一つには日本語になってしまうと、「精神」を「分析」するという言葉がなんだか怖ろしいような印象を与えるというのもあるかもしれません。

精神分析は、著名なウィーンの神経学者ジグモント・フロイトによって創始されたものです。最初の有名な症例、アンナ・Oの治療には、フロイトは同僚ブロイアーとともに当たりました。アンナ・Oはヴィクトリア朝期の影響を受けた厳格な家庭で育ち、若い女性として家族とのあつれきを抱え、ヒステリー症の症状とされるありとあらゆる症状を患っていました。

単に心のなかに浮かんだことを次々と話していくだけで、だんだんラクになっていくとことを発見したアンナ・Oは、この方法を「談話療法(お話療法)」と名付けました。そしてこの方法が、リラックスして心に浮かんだことを批判せずにしゃべっていくという、「自由連想法」のはじまりでもありました。

ブロイアーとフロイトはまた、症状を起こす引き金となった体験に戻り、それについての気持ちを解きほぐしていくことで、症状が消失するということも発見しました。精神分析については、フロイトの名ばかり唱えられがちですが、そのはじまりには一人の苦しむ女性の存在が大きかったのです。

ちなみに、「患者」(精神分析では、治療を受ける側を伝統的に「患者」または「被分析者」と呼ぶ)として有名なアンナ・Oですが、後にはユダヤ人解放運動に携わったり、孤児と未婚の母のための施設を作ったりして、戦後ドイツでは切手になるほど有名だったそうです。

精神分析と精神分析的心理療法

精神分析的の発展

こうして「談話療法」や「自由連想法」が発見されました。やがて精神分析学協会が設立され、多くの弟子が育てられ、技法もさまざまに発達していきました。各地に精神分析研究所が設立され、専門家の育成が行われ、現在では「精神分析的」(「精神力動的」と言われることもあります)と言うとそうした研究所を修了した「精神分析家」から、精神分析的な考えや理論を治療に用いている人まで、多岐に渡ります。

正式な精神分析のスタイル

そのうち、本式の精神分析は寝椅子(寄りかかって上半身を起こした形になれるもの)を使い、治療者はその背後に隠れて患者から見えないようにしてノートを取ります。これはフロイトがやっていた方法ですが、患者はさらに週に3〜4回、場合によっては5回、セッションのために通うことになります。

より一般的に普及した精神分析的心理療法

言うまでもなくこれは患者にとって大きな時間と、そして金銭的な負担です。そのため、週3~4回といった精神分析より、週1~2回通う「精神分析的心理療法」の方が一般的になっています。また、精神分析では寝椅子(カウチ)が使われますが、精神分析的心理療法では普通のゆったりと座れる椅子が使われます。

精神分析的心理療法とは

継続的関わりによって人生が捉えやすくなる

週1回通うこと自体大変には思えますが、これによって「継続している」感覚が生まれ、相談者も治療者も前回のセッションのことや、それから起こったことを意識して覚えていやすくなります。自分のゴールを追求したり、人生や治療の流れを捉えるのもやりやすくなります。相談者は前回のセッションについてどう思ったか、それから起こったことについてどう感じたか、などを含め、自由にセッションの中で話していくことになります。

両親との関係を再現する

精神分析系の療法で重要なのはまた、両親との関係を再現するということです。生まれ持った性格などもありますが、ごく幼い頃から関わり合っている両親から受ける影響は多大なものです。根が深い人間関係の問題はここで生じていると考え、治療者との間でこの関係を再現しつつ、それを変えていくことで人との関わり方を根本から変えようとします。

過去の出来事や関係性のあり方に立ち返り、成長を目指す

これはまた自我(こころの機能のうち、衝動や欲望などを外界の要求や現実に合わせ調節していく部分)の発達など、留まってしまっている発達の時点に立ち返り、それを動かす、成長を促す、ということも含まれます。よく「無意識の」とか、「抑圧された」というのは、こうした過去の出来事や関係性のあり方を差すことが多く、安心して話すことのできる場と治療者との信頼関係があれば、意識して働きかけていけるものです。

抑圧からの解放

こうして留まっていたところから生じていた不安やうつ、またそれに奪われていた精神的なエネルギーが解放されると、より創造的で積極的な人生を送って行きやすくなることになります。通常は人間関係やキャリアのある問題に焦点を絞って「効く」という即効性はありませんが、ある問題が解決したらほかの問題も自動的に解決していた、というように連鎖反応的な効果が期待できることもあります。

精神分析への批判と短期精神分析的心理療法

精神分析的アプローチは、治療に長期間を要することが多いことや、効果に関する定量的なデータが乏しいことから批判の対象にもなりがちでしたが、近年では、より科学的な見地からの研究も進み、他の心理療法と折衷的に用いられることも多くなっています。

また、精神分析的心理療法であっても、治療には数年以上を要することがあるので、より限られた時間で限定的な問題を解決したいという場合に、数ヶ月での終結を目指す短期精神分析的心理療法が生み出されました。

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