ココ・シャネルはアダルトチルドレンだった?辛い過去から幸せを切り開いた6つのポイント

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 自分を変えたい

アダルトチルドレンとは、機能不全家族で育ったことにより、成人してもなお内心的なトラウマを持つ考え方、現象、または人のことを指します。
破滅的、完璧主義、対人関係が不得意といった特徴があり、成人後も無意識裏に実生活や人間関係の構築に、深刻な影響を及ぼします。また一般的にアダルトチルドレンは自己認知の問題であり、医療診断的に与えられる言葉ではないとされています。
つまり自分がアダルトチルドレンの生きづらさを抱えていると思えば、アダルトチルドレンであるとも言えるのです。

著名人から学ぶアダルトチルドレン(AC)克服法

ACのトラウマを抱えていると精神的な問題やアルコールなどの依存症にかかりやすくなりますが、まだACの概念が知れ渡っていない時代でもその自伝などからAC性が伺いしれる著名人が数多くいます。
彼らがその幼少期のトラウマをいかに克服し、成功したかを学ぶことは、現在トラウマの後遺症に悩む私たちにとって大変参考になります。

今回はシャネルの人生をACというキーワードから読みたいと思います。心の傷から立ち直れず自暴自棄になるACが数多くいる中、シャネルは波乱万丈な幼少期を送ったトラウマをどうバネにして成功を掴んだのでしょうか?
シャネルの自伝を元に、心の傷を乗り越えるポイントをまとめてみてみました。

過去を美化しない

シャネルは6歳という幼さで母を亡くし、父から厄介者のように叔母たちのところへ預けられます。父親はそれからアメリカへ渡り、それきり帰ってきませんでした。
孤児・・・それ以来、この言葉を耳にすると、いつも恐怖で胸が締め付けられる気がする、と後にシャネルは語っています。大人になった今でも、女の子たちがいる孤児院を通りがかり『あの子たち、孤児なのよ』という言葉を聞いたりすると、涙がこみあげてくるのだそうです。

このように幼少期に捨てられたトラウマは一生シャネルの心の奥に住み着いていたようです。しかし、ここで大切なことは過去の苦しみを正直にありのままに語っていることです。私たちは幼少期にあまりに辛い出来事に遭遇すると、心がフリーズして痛みを感じないように自己防衛本能が働くことがあります。

その時に、実際は幼少期に家族からトラウマを受けていても、自分で両親から愛されたという間違ったファンタジーを思いこんでしまうことがあります。すると大人になって封じ込まれた感情と偽の記憶との間に葛藤が生まれ、鬱や依存症などの問題行動となって現れます。その際、必要な治療とはまさにシャネルのように正直に過去の悲しみや辛さを語ることなのです。シャネルは生涯この幼少期の悲しい話をインタビュアーなどに語り続け、隠すことはしませんでした。

だからこそ、幼少期のインナーチャイルドと葛藤が生まれることなく心の傷を乗り越えることが出来たのです。自分の幼少期が辛かったと認めるのは勇気がいることですが、それを繰り返し語り、悲しみを再体験することで奥深くに閉ざされている記憶が自分の歴史として認知されインナーチャイルドと折り合いをつけることができます。

トラウマにポジティブな面を見つける。

シャネルはこう語ります。

『孤独は私を鍛えた。私はきつい性格よ。精神も鍛えられたわ。私は誇り高い。体も鍛えられてとても丈夫よ。家族という甘い幻想も無いまま、私は一人働き、生きていく。』

孤独という現実から逃げずに真摯に向きあって生きていく覚悟が逆に精神を強く鍛えてくれた、とポジティブに捉えています。もしもシャネルが愛に溢れた暖かい家庭で育っていたら、シャネルというブランドは存在しなかったかもしれません。孤独という逆境をプラスに捉える強い精神力があるからこそ偉業を成し遂げられたのです。

徹底的な自己肯定力

シャネルのように親から愛情も受けず、孤児院で育てられると周りに適応するために良い子を演じたり、本当の自分を抑え、世間体を気にしすぎることから生きずらくなってしまいがちです。しかし、シャネルは生まれつき誰から教わったものでも無い自己肯定力が備わっているのか

『ひとかどの人間になるということは大勢の人間が離れていくということよ』

と周りから浮くことを全く気にしません。この自己肯定感がアダルトチルドレンが陥りがちな『周りに適応し過ぎることから感じる情緒不安』と無縁な心の安らぎを与えています。他人と違うことを気にしない、誰とも比較しない生き方は心の安定を得られます。

一般人はなかなかここまで自己肯定感を得られませんが、そのような時は自分の選択に『これで合っている』と自分に言ってあげるアファーメーションを繰り返すことが効果的です。

ボーイフレンドの存在

沢山の男性がシャネルを愛し、そのオリジナリティを褒め称え、お店を出すという夢のためのサポートをしました。親からは何一つ貰えなかったシャネルですが、ここで始めて親のような無償の愛情を体感したのではないでしょうか。お金だけでは無い安心感という心の栄養も沢山与られたからこそ、新しい洋服を生み出すバイタリティを得たのだと思います。いくら強靭なシャネルでもシャネルを理解し、協力し、支えてくれるボーイフレンドの存在無しでは初めの一歩をふみだせなかったはずです。

しかし、ボーイフレンドから受けた恩恵は必ず返すようにしていたシャネル。決して借りを作らない潔さも、恋愛に依存しない理想的な関係を作り出していったのです。

生きがいを見つける

シャネルが休暇が嫌いで仕事が大好きだから日曜日が一番嫌いだった、というのは有名な話です。

親に認められた経験が少ないアダルトチルドレンにとって自分が表現したものを他人に認められることは自信の回復へと繋がります。シャネルにとって初めそれは帽子作りでした。お金持ちの男性の愛人をしていたシャネルは帽子を作り、それがオシャレだと愛人の中で有名になるのです。

その後帽子屋が繁盛し、洋服も手がけるようになりますが、シャネルにとって帽子や服を作るという生きがいが彼女の人生を変えたのです。そしてそれは一生彼女を支え続けます。その後、一時期洋服作りから退いた際体調を崩しますが、また仕事に戻り体調も回復した、と語っています。いかに仕事という生きがいが精神の健康だけで無く身体の健康まで支えていたか、が分かるエピソードです。自分にしか出来ない心底夢中になれる仕事は生活だけで無く、心の安定に繋がるものなのです。

自分なりの哲学を持つ

『モードは美しすぎるものからシンプルへ到達する。つまりお金が無くてもエレガントになれるってこと。』
『女とは妬みと虚栄心とおしゃべりと精神の混乱。これを認めた上で私は女のおしゃれ心が好き。』
『一枚の服は悲劇でも、絵画でも無い。つかの間の魅力的な創造であり、不滅のアートでは無い。つまり贅沢が生み出す発明。』

などシャネルの語る辛辣な言葉は常に迷いが無く、強い確信に満ちています。時代を先読みする卓越した目線と、大衆を観察する冷静な頭脳と誰にも媚びない批判精神が、ゆるぎない彼女オリジナルのポリシーを構築しています。それが周囲から影響を受けやすいというアダルトチルドレンの欠点を見事に克服しています。

このようにシャネルは親から与えられたものは少なくても、天性の生きる力とセンスと努力でAC性を克服し、トラウマから自由になり自分の人生を勝ちとっています。

私たちはこのような時代の先駆者の人生から、幼少の心の傷が努力次第で克服可能であることを学ぶことが出来ます。

全ては自分次第で未来は選択できます。著名人の自伝は私たちに強く生きるヒントを沢山与えてくれます。

これから来る梅雨時期は読書にピッタリです。是非あなたが気になる偉人の自伝を探してみて、先人たちがどう苦難を乗り越えてきたかを学んでみてはいかがでしょうか?

参考文献

シャネル 人生を語る ポール モラン

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