hidehide
お名前(ニックネーム可)
メールアドレス
パスワード
性別
すでに会員の場合はログイン
 »  »  » 重症度によって異なるうつ病の治療法の選択肢を知ろう|カウンセラー 鶴田 みさ

重症度によって異なるうつ病の治療法の選択肢を知ろう|カウンセラー 鶴田 みさ

更新日 2018年10月01日 |
カテゴリ: うつ病・憂うつな気分
重症度によって異なるうつ病の治療法の選択肢を知ろう|カウンセラー 鶴田 みさ

うつにも軽いものと重いものがある

うつが多いということで、社会的な問題にもなっていますね。

しかし一口に「うつ」と言っても、何かのきっかけがあって一時的にうつ状態になってしまった軽度のものから、「大うつ病」と呼ばれる多くは入院を要するようなものまで、いろいろな程度があります。

うつは心の風邪のようなものだと言われることがありますが、たしかに風邪のように一般的でありふれたものありながら、風邪をこじらせると万病になりかねないように、うつも決して軽視できないものです。

と同時に、私たちは大なり小なり気分の変調があるのがふつうで、ちょっとうつ気味だったり、あるいは気分が高揚したりということが、訪れて去っていくのなら別に問題はありません。その振れ幅が大きすぎることや、あるいはある気分が長い間続きすぎてしまうことで、生活に支障が出てくるときには、問題と考える必要が出てくるでしょう。

「うつ病」ではないかもしれないうつ

うつ(大うつ)の場合2週間、双極性障害の躁状態の場合1週間特定の症状が続くと診断が可能となります。うつだけだと思っていたものが、双極性障害(うつと躁が交代する)の片側(うつ期)だったとすると、またうつに対する見方も変わってきます。また、軽いうつ状態がずっと続く気分変調症(Dysthimia)と診断の診断を受ける方が、一般的かもしれません。

また、他の診断が(も)当てはまるかもしれないのに、「うつ」と考えられてしまっている場合も多そうです。うつ病と不安性障害は共通する症状も多く、いくつかある不安性障害の中でも全般性不安障害(Generalized Anxiety Disorder)はうつ病に近いものです。また不安性障害、うつ病、PTSDはお互いに非常に近いとも言われています。どの角度から治療してもある程度効果はある可能性もありますが、やはり問題や原因がピンポイントできた方が投薬・カウンセリングいずれでも効果的にできるのではないかと思います。

しかしピンポイントも自分で客観的にするのは難しいものです。自己流や自己診断に頼らず、信頼できる専門家に判断してもらうことも必要でしょう。

反応性のうつ

大切な人を亡くしたり、別れたり、仕事などを失ったり、そういうネガティブな出来事のきっかけがあってその反応として起こるうつを反応性のうつと言います。反応性のうつが単独で比較的軽く、ほかにさしたる原因がないようなら、短期間(数ヶ月程度)の薬物療法か、あるいは投薬なしでも短期のカウンセリングで十分に治る可能性が高いでしょう。

一口に反応と言っても、例えば大切な人を亡くしてしまった場合には、その人とのそれまでの関係のあり方などを含め、その反応が長期化・複雑化することも考えられます。こういった場合、短期でなく長期の治療を要すると思った方がいいでしょう。

また、きっかけとなる出来事は、一般的にネガティブと考えられることとは限らず、ふつう世間一般で幸せなことと考えられている結婚や、新居への転居、出産などもうつのきっかけとなり得ることに注意が必要です。

うつ(心因性うつ病)の種類としてはこの他に神経性うつ病と疲弊性うつ病が挙げられます。神経性うつ病は無意識の葛藤が原因とされており、疲弊性うつ病は長期に渡るストレスがうつの原因となっている場合です。うつは病気などの不調に付随して表れることも多くありますが、この場合は「心因性」とは呼びません。

うつと「死にたい」という思い(希死念慮)

うつと言えば気になるのが自殺の問題です。うつに幅があるように、自殺と一口に言ってもたまにふっとそういう考えが浮かぶというのと、四六時中考えていてどうやって実行しようかと思いを巡らすところまで行っているのとでは、だいぶ差があります。

自殺はうつなどの苦しい状況から脱出しようとする「出口」であったり、「助けてくれ」という叫び(cry for help)であったりすると言われます。また、「生きていても意味がないのではないだろうか」「生まれてこない方が良かった」といったネガティブな考えと希死念慮がつながっている場合もあるでしょう。

希死念慮も、やはり軽々しく扱われるべきものではありません。希死念慮は珍しいものではありませんが、うつやPTSDなどの一部である可能性もありますから、気になる場合には放置せず治療を考える必要があります。

うつと治療の選択肢

一般的に、カウンセリングに向いているのは軽度から中度のうつです。重度であり、自殺や他殺の怖れが高い場合は、外来というより入院治療を要することになります。重度のうつや精神病でも対話による心理的な治療の成功例(心理療法・精神療法)がないわけではありませんが、治療者の技術、経験、忍耐など、高度な治療が要求されると言えるでしょう。

上述のように比較的軽い反応性のうつであれば治療は短期間で済み、また投薬だけかカウンセリングだけでも治療することがありますが、それより複雑になってくると投薬とカウンセリングを組み合わせた形が一番効果的かもしれません。

うつの原因となってくるものとしては、生まれつきの性格や性質の影響、育ち方や家族歴、過去の体験やストレス、人間関係、長期のストレス、現在の環境(職場や学校、家庭など)などの要因が考えられます。性格や性質の中には変えられるものと変えられないものがありますが、変えられる部分を変えていけば適応力やストレスへの対処力を上げることが可能で、うつにもなりにくくなります。

より複雑で、かつ原因となったことの影響が大きければ大きいほど、治療に要する時間やエネルギーも大きいと考えた方がいいでしょう。とは言え、「できるところからやっていく」ことで、徐々に症状の改善を図っていくことができるのではないでしょうか。

カウンセリングや投薬以外にできること

専門的な治療としての薬物療法やカウンセリング・心理療法・精神療法のほかに、うつに対処するためにできることは多くあります。気分の変調は日常生活の習慣やバランスが取れていないことから来る側面も大きいのです。

規則正しい生活をする、睡眠時間を十分取る、野菜を含むバランスのとれた食生活をする、散歩など適度な運動をする、休息やレジャー、趣味などのために時間を取る、気の合う友達と話す、アルコールやタバコなどの刺激物を避ける、といった習慣は、いずれもうつによい効果をもたらします。この中の多くは抗うつ剤の働きと同じようにセロトニンを増やす働きをします。

うつの状態だとただでさえやる気を喪失していたり、身体の不調を感じていたり、やっても効果がないのではないか、続かないのではないか……といったネガティブな考えから実際にやらなかったりもします。希望がない、助けがない、やる気がない……といった状態もうつの「症状」として見られるものです。疑念もあるかもしれませんがだまされたと思ってでもやってみましょう。また、手をつけて続けていくきっかけやサポートのためにカウンセリングを利用してもらうのも賢い選択なのではないでしょうか。

専門的な治療を受けていても、こうした方法を日常に取り入れていくように勧められることも多いのではないかと思います。身近なうつの予防方法・改善方法として、できるものから気軽に始めてみませんか?

なんとなくモヤモヤしている方へ

「なんとなく辛い、なんとなく不安だなあ」と感じていませんか? また、「悩みを相談できる相手があまりいない…」と感じたことはありませんか?
心のモヤモヤは、知らず知らずのうちに、積み重なっていくもの。 そしてそれを、一人で抱え込んでいると、だんだん苦しくなってしまいます。
こちらでは、あなたが心のモヤモヤをどのくらい抱え込んでいるかを、知ることができます。

心のモヤモヤを知る

あなたにおすすめのコラム

>>> 同じカテゴリ(うつ病・憂うつな気分)のコラムをもっと見る
このページのトップへ