「もうキレたい!」と思う前に--「無理なガマン」をしないための5つのチェックポイント

「キレる若者が増えている」なんて言われることは多いですよね。 しかし実際には、若者以外の30代・40代世代にも「突然キレる人」が増えています。 家族間や会社の中などの人間関係で不満を貯め続け、ある日不満を爆発させてしまうのです。

キレてしまえば、一時的には気持ちがスッキリすることでしょう。 でも不満を貯めていた相手に対して過剰なやり返しを行うことは、その相手との関係性の終焉となるだけでなく、周囲からの賛同も得られなくなる可能性があります。

ここでは「キレてしまいそう…」「我慢してるけど、いつかやり返したいと思っている」という人のために、「キレる前に振り返るポイント」を心理学的観点からまとめてみました。

1. 改善の行動・発言をハッキリと行ったことはありますか?

「今まで怒りを貯めていた」「我慢していたけれど限界になってキレてしまった」という人にはひとつの共通点が見られます。 それは不満がある相手に対し、不満点についての「明確な拒否発言」や「改善要望」を出していないという点です。

「怒り・不満」というマイナス感情の表現に慣れていない人ほど、これらの感情を「表情や態度」のみで示し、言葉で表すことを避けがちになります。

ところが、これでは相手や周囲にとってはジェスチャー・ゲームと同じです。 なんとなくマイナスの感情がそこにあることは伝わるかもしれません。 でもそのハッキリとした理由、さらにあなたの心の中にある改善要望を正確に推し量れる人となったら、それはテレパシーの使い手、ということになるかもしれませんね。 ガマンをしている内容は「言葉」で明確に表す必要があるのです。

2. 発言内での不満点はまとめられていましたか?

「相手に不満を言ったことがある」という人の場合、その不満内容が具体的で、適切にまとめられていたかを思い出してみましょう。 例えば相手に「良い人(良い社員、良い夫、良い子)になってほしい」と言うのは、非常に漠然とした不満です。

あなたにとっての「良い人間」と、相手が思う「良い人間」には隔たりがあります。

また不満点をいくつも並べられて、急に「全てを受け入れろ」と言われても、相手は頑なになり、否定の姿勢を見せるばかりです。 まず改善して欲しいという「優先すべき不満点」を絞る必要があります。

3. 「相手にどうして欲しいのか」の具体的指示は出せていますか?

不満を口にするのと、相手に対して「何をしてほしいか」という要望(依頼)を出すのには大きな違いがあります。 よく子供が「おかあさん、おなかすいた!」と言いますね。 あれは「自分の不満」を発言しているだけの状態です。

大人のコミュニケーションとしては、「おなかが空いたから、ごはんを作って欲しいです(作ってもらえませんか?)お願いします。」という具体的要望・依頼をつける必要があります。

「ここが嫌だ、これが困る」という「不満」を述べているだけになっていなかったでしょうか? 相手に何をして欲しいのか、何を変えてほしいのかを可能なかぎり具体的に挙げましょう。

4. 発言をした際、感情的になっていませんか?

大きな声を出す、涙を流す、「自分が嫌だ・困る」といった言葉だけを繰り返す… 感情的な発言方法は人それぞれです。 しかし極端に感情的になればなるほど、相手は怯えるか、拒否の姿勢を強く示すようになります。

その場での「激しい感情を宥める」ことに相手の興味が集中してしまい、もともと有った不満点への具体的解決という「話し合い」がなされないのです。

5. 「別の言い方・方法」を試みてみましたか?

「何度も言ったのに伝わらない!」という時には、「同じ言い方・同じパターン」ではなかったかを振り返ってみましょう。

日本の諺には「押してダメなら引いてみろ」というものがありますが、これは心理学的に見ても言い得て妙。 性差、年代、その人の性格によって、「受け入れやすい言い方や態度」は異なるものです。

例えばピリピリと怒られるように「これをしておいて!」と依頼されると嫌がっていた男性が、「私には難しいので、お願いできない?あなたならきっとできると思って」と言われただけで二つ返事になってしまう…こんなケースは後を絶ちません。

キレる人は、自分と異なる年代、性別、環境などにいる人とのコミュニケーションを特に苦手とします。 同年代・同性など「自分と同じような受け止め方をする人」とばかりのコミュニケーションで過ごしてきたことで、「この表現方法が万能なのだ」と思ってしまいがちなのです。

6. 発言時に「優しくあろう」としていませんか?

感情的になるのとは反対に、極度に「優しくあろう」としてコミュニケーションに失敗するケースも散見しています。 これは特に日本人によく見られる傾向なのですが、「怒る・叱る・指摘する」という立場を苦手とする人が多く、その際に「自分を悪者にしたくない」と強く感じる傾向(責任の回避)が見られるのです。

例えば必要以上に穏やかに笑顔で話そうとする、「申し訳ないんだけど」といったクッション言葉を必要以上に挟み込み、自分が怒っているのではないかのように表現しがちというのも一例。 これでは相手に「この人が本気で不満を感じ、改善してほしいと考えている」ということが伝わりません。

不満を表明し、要望を出す時には「真剣な表情」を作ることが大切。 声色はいつもよりやや低めに抑え、「感情的ではなく冷静だが、怒りや不満を持っている」ということを体全体でも相手に示しましょう。 「良い人で居たい、優しい人でありたい」という自分の理想への束縛が、あなたの不満をより強くしていることも多いのです。

おわりに

「キレる行動」を最終的に選択する人は、それまでに人に相談ができず、一人だけで解決してしまおうとする傾向も見られています。 「もうキレてしまいそう」「なんとかキレずに解決したいけど…」このように自分ひとりでの対処が難しく過剰な反抗行動に移ってしまいそうな場合には、カウンセリングで相談をしてみるのも手です。 自分一人で不安や不満を抱え込まなくなっただけで「気が軽くなった」「前向きな対処に挑む姿勢ができた」という人は大勢いるんですよ。

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