選択する力――人生の岐路に立たされたら

大学に進学するか、就職するか。恋人と別れるか、交際を続けるか――。

ランチをAセットにするか、Bセットにするかという比較的単純な選択であれば、それこそコインを投げて、裏表で選択しても人生に支障はないでしょう。ですが、それがあなたの人生に重大な影響を与える選択となると、一概にコインで決めるというわけにもいかなくなってきます。

感情で選択するのはやめ、理性で選択する。

恋人と別れるか、交際を続けるか、という選択を例にとってみましょう。例えば、その恋人が自分に借金を申し込むような人で、何度かお金を貸してしまっているとしましょう。この場合、「恋人が好きでしかたがないから、別れない」と感情で選択するのは明らかに過りです。理性で選択すれば、借金を申し込むような恋人は、自分の人生にとってプラスではないということが分かるはずです。

感情はどんなに強いものでも、決して長続きしません。冷静な状態で振り返ったとき、後悔する羽目になることが多いものです。

まずは紙を1枚用意し、その選択をした場合のメリットとデメリットを書き出してみましょう。その紙を眺めてから選択をするクセをつけます。

 

究極的には、選択肢は2つになる

心理学者のマズローは、重要な選択は最後には二者択一の問題に帰結すると説いています。

(1)自己実現に近づくが、当面苦労の多い選択肢
(2)自己実現からは遠くなるが、当面楽な選択肢

選択肢がたった2つとは、ずいぶん思い切った取捨選択だなあと思われるかもしれませんが、プロの棋士も、結局2つの手のどちらを使うかで迷うそうです。さて、(1)と(2)、どちらを選ぶべきなのでしょうか。

「後悔しない」という観点から2つの選択肢を考える

「後悔しない」という観点から2つの選択肢を考えると、明らかに(1)を選ぶべきです。後悔はあとから湧く感情です。満足感が自己実現までの距離で表されるのであれば、自己実現まで近いのは(1)のほうです。よって(1)を選ぶべき、ということになります。

人間である以上、前に進むしかない

臨床心理学の有名な格言に、「過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる」というものがあります。

どんなに最適だと思える選択をしても、後悔するということもあります。ですが、過去は変えられないのです。「あのときあちらを選んでいたら」と起こっていない事象をあれやこれや想像し、時間を費やすのは無意味です。

ですが、未来は変えられます

選択を一つひとつ積み重ねていくことによって、未来はどのようにでも変えられます。

選択を恐れない勇気

東京大学の繁桝先生は、選択の要諦を次のように説いています。

・確固とした人生の目標をもて
・能動的に決めよ
・過去を振り返るな

上記3つに共通するマインドがあります。それは、「選択を恐れない」勇気です。

人間は選択し決意した瞬間に飛躍する」――キェルケゴールの言葉です。すべてにおいて流されるまま、受身的に決めてしまえば、どれほど楽なことでしょう。しかし、同時にどれほどつまらないことでしょう。

人間には選択をする力があります。選択をするということは、人間に課された使命でもあるのです。

恐れず、勇気をもって選択しましょう。人生の主人公はあなたなのですから。

参考文献:『後悔しない意思決定 (岩波科学ライブラリー)』 繁桝 算男著

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