「介護うつ」にならないために、知っておきたい3つの予防法

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: うつ病・憂うつな気分

2020年には全人口の30%以上が高齢者となることが確定している現在の日本。
超高齢者社会を迎える中、親や家族の介護問題、そして介護によるうつ病(介護うつ)という問題が年々増加傾向を見せています。

「介護うつ」は介護者の中で25%もが経験をしていると言われる深刻な問題です。
ここでは介護うつにならないための予防策として、そして「介護うつかも」と感じた時にもすぐに行っていただきたい3つのポイントをご紹介していきましょう。

1. 「ストレスを抱えても良いのだ」と自分を許そう

介護うつで強い抑うつ症状を訴える人ほど、自分に対する責任感が強く、抱えているストレスを「小さなものである」と考えてしまう傾向が見られます。
「介護にあたる人ならば、誰でも苦労をするのは当然」「自分よりも介護度の高い親を見ている人に比べたら、自分の苦労は大したことがない」といった具合です。

しかし実際には、介護を日々行う上でストレスを抱えないという人は居ないと言っても良いでしょう。

まずは肉体的疲労から生まれるストレスがあります。
例えば入浴介助であっても、小さな乳児をお風呂に入れるのと、成人をお風呂に入れるのではまったく体力の消耗には違いがあるのは当然です。
24時間365日で休みなく労働を続けていれば、人間は誰もがストレスを抱えるようになります。

そしてもうひとつが精神的なストレスです。
介護は育児と異なり「これからできることが増える」という介助行動ではありません。
被介護者にはできないことが増えるため「報われた」という思いをすることが介護者側にはなかなか無いのです。

さらに被介護者・家族等から協力や賞賛を得られなければ、介護をする人は徒労感だけを味わい「承認欲求」を満たされないままに心を疲れさせていくことになります。
「ストレスを抱えるのは当然なのだ」と自分を認め、許してあげましょう。

2. 「人に頼る」ことをまず「一回」することから始めよう

介護うつに陥る人ほど、自分一人で問題を抱え込み解決しようと奮闘してしまう傾向にあります。
これは「介護=家庭の問題である」「親の面倒を子供が見るのは当然」という固定観念(認知バイアス)が強いというのが一つの原因です。

また完璧主義で「自分で何でもできるはずだ」という高いハードルを無意識のうちに掲げてしまっていることもあります。
この状態を打破するには、まず一度で良いので短期間、介護を他者に頼るところから始めてみましょう。

デイケア・デイサービスと言った短時間・昼間の介護サービスは現在行政が幅広く行っています。
この時「他人に任せる」と罪悪感を持つのではなく「介護の技術・知識を持ったプロに任せる」と考えてみてください。
一度「他者に頼り、自分の時間を作る」という経験を持つことで、考え方が大きく変わってくるはずです。

介護うつに陥る人の多くが「一度も介護サービスを使わなかった」と回答しています。
「自分一人でやれる」という点に固執せず「多くの人の力を借りながら介護を続けていく」と考えてみることが大切です。

3. 空いた時間を「自分だけのため」に使おう

デイサービス・デイケア・短期グループホーム等に被介護者を任せられ、「時間ができた」という時には、その時間を「自分のため」に使うようにしましょう。
美容院やショッピングに行くもよし、ゆっくりとDVDや本を楽しんでもOKです。

大切なのは「自分の楽しめることを行う」という点。
介護うつになりやすい人ほど、空いた時間を今度は「他の家族のために」と家事をしたり、「貯金をしなくては」と仕事をしようとしたり…と義務的な行為に時間を費やしてしまいがちです。

しかし義務感のある行動ばかりを行っていては、ストレスはますます増してしまいます。
「自分の時間」をしっかりと楽しむことで、自分自身にも人生があり、人生を楽しんで良いのだという再認識を得ることが重要なのです。

おわりに

重度の介護うつに陥る人ほど、行政機関や病院に頼らず、自分一人で問題を解決しようとしてしまう傾向があります。
この他最初から「外注サービスは高いに決っている」と決めつけ、情報をシャットダウンしてしまうケースもあるようです。

行政や専門家に相談してみたところ、行政補助が出るために考えていたよりもずっと安価にサービスを受けられることがわかり驚くというケースは後を絶ちません。

また介護者自身が自分のメンタルのケアについてを軽視し、重症になるまで放置してしまうというのも問題です。 ストレスや辛さを感じたら、早めに行政機関に相談をしてみましょう。
メンタル面での問題を外部に話しづらいという場合、オンラインでのカウンセリングを受けてみるのも一つの手段です。

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