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災害のときこそセルフケアに目を向けよう|カウンセラー 鶴田 みさ

更新日 2018年10月02日 |
カテゴリ: ストレスに対処したい
災害のときこそセルフケアに目を向けよう|カウンセラー 鶴田 みさ

東日本大震災から5年、まだまだ元の生活に戻れない方々も多くいる中、また新たな大災害が起きてしまいました。熊本、大分、およびその周辺で大地震の被害を受けた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

さて、我が国では1995年の阪神・淡路大震災をきっかけとして災害時のこころのケアということが注目されるようになってきました。特に東日本大震災のような大きな災害では、地域も広範であり、被害も多岐に渡るため、より個別できめ細やかなケアが必要とされてきたのだと思います。

マイナスをゼロに戻すためには、エネルギーと時間が必要

災害時、メンタルヘルスの方面でこころに留めておきたいことは実にいろいろあると思うのですが、今回は特に「セルフケア」ということに焦点を当てて、書いてみたいと思います。

できることから-セルフケアの大切さ

被害に遭うということはふだんの状態を「ニュートラル(ゼロ)」とすると「マイナス」になってしまう、ということを意味します。

しかもそれがほぼ一瞬にして起こるために、ショックは大きいです。ふだん何気なく送っていたいつも通りの生活や、そこにある安心・安全が失われてしまい、また会いたい人にも会えなくなってしまうこともあります。

マイナスになるということは復興、回復ということは「ゼロへ戻す」という作業でもあるわけですが、残念ながら元へ戻す、戻るという方は何倍もの時間がかかります。

これは例えば言えば、ケガをした後リハビリにはその何倍もの時間がかかる、ということに似ているように思います。

最初のうちは安全を確保すること、水や食料、睡眠や休息などサバイバルのために必要なことを、確保し補うということなのでしょう。サバイバルがある程度確保できて、ある程度落ち着いたところで、サバイバルのため必要とされていたものとはまた違うこころのケアが必要になってくるのだと思います。

つまり荒れてしまった自分のこころを、どうやって「ゼロ(=平常時)」に戻していくのか、ということです。

災害のピークにさらされているときには、いわば「火事場」のようなものであり、恐怖や不安に耐えつつ、ついていくしかありません。いわばふだんの心理状態とは違う非常時の状態で、その違いがあるからこそ起こること、とも言えます。

脳の方は急激なストレスがかかるとストレスホルモンを多く出し、その状態がしばらく続いてしまうとまた平常に戻すという作業も必要になってきてしまうのです。

リラックスするための方法を工夫する

災害によるストレスの軽減に役に立つのが、普段自分がなぐさめを見いだしたり、リラックスするために使っているような手段です。

音楽を聞く、読書をする、テレビを見る、ネットを見る、散歩をする、運動する、友だちや家族と話す等々、人それぞれあると思います。様々な制約がある中ではふだん通りにするのは難しいでしょうが、運動をしたい→ストレッチをする、など、できる範囲でクリエイティブに工夫してやってみるといいと思います。

その活動をするために必要な施設や道具、相手などがなくなってしまっている場合には、代わりになることはないか、考えてみましょう。

ただ、ストレスや感情に対処するためのお酒はあまりおすすめしません。お酒を飲むと一時的に気分が高揚するのですが、その後には憂うつが襲ってきます。身体はアルコール慣れていってしまうので、気がついたら依存性、などということにもなりかねません。お酒をたしなむのならある程度平常の生活に戻ってからの方が良さそうです。

何かを楽しもうというときに、特に人がまだ苦しい思いをしているのに「自分だけリラックスしたり、楽しい思いをしていいのか」という罪悪感があるかもしれません。そこは、多少自分を他人や状況と切り離して、まず自分が立ち直らなければ始まらないと思ってやってみましょう。

セルフケアでは自分に与え、自分を満たすということが大切になってきます。

人の援助や世話をする人は、まず「自分を満たす」

セルフケアという観点で、よりチャレンジが感じられるのは人の世話や援助をする立場の人ではないでしょうか。しかもそれは見えにくいものです。

ごく一般には親や先生、介護者、医療関係者など。また災害時には、救助や援助に当たる人など。自分の世話・援助すべき相手(子どもやお年寄り、被害者など)を思いやるあまり、また相手が多かったり、状態がひどかったりするために自分がないがしろになってしまいがちです。

よく言われることですが、母親が赤ちゃんに授乳するためには、まず自分が栄養を十分に摂らなければなりません。また、飛行機に乗ると、非常時の注意として子どもに酸素マスクをさせる前に、まず自分がするように、と言われるでしょう。

これは「自己中」「エゴ」とも見られるかも知れませんが、あるべき順番なのです。特に日本では母親などの自己犠牲は美談となりますが、長い目で見れば自分も支えるような、win-win(両方が助かる、利益を得る)の状況が必要なのです。

この場合もやはり、「自分を満たす」ことがより重要になってくるでしょう。

自分のニーズを無視したり軽視したりしたまま無理を続けると、やがて「バーンアウト」がやってきます。そうなっては、せっかくの世話や援助ができなくなってしまいます。

バーンアウトを予防するためにも、こまめに自分を振り返りセルフケアをしましょう。ときにはその場を離れるといった、気分の切り替えなども必要です。そうして充電をしたらまた世話や援助に戻っていくことができるでしょう。

できることを書き出してみよう

頭の中で考えているだけでは、なかなか実行が難しかったり、せっかく思いついたことを忘れてしまったりすることもあります。そうならないためには、手近な紙に、セルフケア(や対処法、コーピング)としてできることを、リストにして書いてみましょう。(これをなくしてしまうと困るので、なくさないところにしまうか、手帳やスマホなど、身につけているようなものがあればそこに書くといいかもしれませんね!)

身体やこころが送ってくるストレスのサイン(身体症状や、つらい、困ったという気持ちや怒りや悲しみのような感情かもしれません)をキャッチしたら、リストを見てできることを考えましょう。

すぐできないようなことだったら、心に留めておいてできる時間や状況になったら、やってみましょう。

生活やこころの状態が「ゼロ」に戻るためにはアクティブな取り組みが必要になってくるかと思いますが、小さなことを、根気よく続けていきましょう。

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