謝ったのに許されない--それ、言い方が間違ってるかも?「言ってはいけないダメ謝罪」の4つの特徴

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 人間関係を良くしたい

ビジネスシーン、友人関係、家族関係…何かのトラブルでこちらに非があった場合、必要とされるのが「謝ること(謝罪)」です。 でも「ちゃんと謝ったつもりなのに、いつまで経っても相手が許してくれない…」と言うこともありますよね。 それ、もしかして「謝った内容」に問題があったのかもしれません。

謝罪の内容を聞いている時、相手はあなたの言葉の端々から「あなたの心理」を無意識に読み取っています。 「ごめんなさい」と頭を下げていても、この人は謝っていない--そう感じられているケースも少なくないのです。

ここでは相手を反対に怒らせてしまう「ダメな謝罪」の4つの特徴とそこに隠れている心理についてご紹介していきます。

1. 「そんなつもりではなかった」という正当化

もっともやってはいけないことの第一が、自分の行いや発言が「悪いものだった」と認めない発言です。 「良かれと思って」「あなたのことを考えて」といった言葉が代表的ですね。

人間は自分のことを「モラルがあり、社会的にも正しく、善い人間である」と無根拠に信じこむ傾向を持っています。 この傾向が強い人ほど、謝罪の際にも自分を「悪者」として認められません。 なんとかして「自分は善い人間で、悪い気持ちは持っていなかった」というイメージをキープしようと無意識に発言を捻じ曲げてしまいます。

自分を「善い側であろう」とすればするほど、その謝罪発言は「私は悪くない!」という姿勢を見せるものになるのです。 しかし相手を傷つける損なう行為には、実際には必ず「悪い心理」が隠れているもの。 自分の発言・行動が「間違っていたのだ、悪かったのだ」と心から認めることが大切です。

2. 「傷つけたのならすまない」「謝ったのだから許して」という被害者への押し付け

第二に気をつけたいのが「自分の発言(行動)で傷つけたのなら謝罪する」「誤解をさせたなら謝罪する」という姿勢です。 これは「被害者側が勝手に傷ついた・自分の発言を間違って受け止めた」という意味合いであり、そこには「責任は被害者側(謝られている方)にある)」という心理が隠れています。

また一度謝罪をした後に被害者側が許容をしない時に「謝ったのに許してくれない」というのも、これと同じです。 許すか否かは被害者側(謝られている側)が決めることなのですが、「自分が謝ったのだから、許して当然である」と考えていると、このような発言や態度が現れてきます。

いずれにしてもこれらの被害者側への押し付けにあるのは、「被害者側よりも自分の方が立場が上だ」という無意識の認識です。 「上から目線」の謝罪で「謝られている」と感じる人はいません。 まずは「裁量は自分にはない」という立場の認識をすることから始めましょう。

3. 「たいしたことではない筈」という軽視

「自分は悪く無い」という正当性を心に隠している人ほど、相手に対する被害を無意識のうちに実際よりも軽く見積もりがち。 そのため「それほど怒ることとは思わなかった」「被害がここまで甚大になるとは考えていなかった」という事態の軽視的発言が謝罪の中で増えてしまいます。

また、起きた事態を実際よりも過小に申告するというのも共通の傾向です。 しかしこのような事態の軽視や、虚偽的な過小申告は、相手の怒りに火を注ぐだけ。

自分の発言・行動で起こった事態を客観的に受け止め、正確に把握したうえで謝罪を行いましょう。

4. 「自分だけが悪いのではない」「良いこともあったはず」という弁解

起こった事態の責任が確実に自分にあり、その点は認めざるを得ない…という時、「それでも自分だけが謝るのが納得がいかない」という心が引き起こすのは、「自分以外への責任の分割」です。

例えば「Aという事態については謝るが、その理由にはBをしないという相手の責任がある(だからお互い様のはずだ)」というようなものですね。 また「自分がいつも悪いのではなく、善いこともしてきたはずだ」と話題を他の部分へ逸らそうとしてしまうこともあります。

上記のような弁解が増えるのは、「謝ること=負け」という認識が深層心理に隠されているため。 一度でも責任を被って謝ってしまうことで、自分の立場が今後弱いものとなるのではないかという強迫観念があり、「少しでも悪い部分(謝るべき部分)を減らそう」としてしまうのです。

しかしこのような弁解がましい謝罪は、最終的に人間関係に破綻を来すものでしかありません。 家族や配偶者、会社等での人間関係を「上下関係・勝負関係」であると捉えず、「対等かつ良好な人間関係を築いていくことが大切なのだ」と気づくことが、何よりも重要となります。

おわりに

芸能人の記者会見や企業の記者会見等でも、「この人の謝罪は良くないな」「この人、謝ってるように見えないな」と思うことがありますよね。 これはやはり、上記の4つの特徴が発言や姿勢に含まれているからと言えるでしょう。

謝罪の姿勢・発言に「自分は悪くない」という態度が見え隠れしたことで好感度を著しく落とし、その後テレビで見かけなくなってしまった…というケースは跡を絶ちません。

通常の人間関係の場合、この現象は「相手から縁を切られる(距離を置かれる)」ということになります。 「自分が悪いと思いたくない」という心理に囚われているあまりに人間関係を失ってしまうのは、あまりにももったいないものです。 「自分に悪かった」ということを全面的に認め、相手に誠実に向き合うことから始めましょう。

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