リスクマネジメントとは?目的や方法を4つのポイントから解説します

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 職場のメンタルヘルス

「リスクマネジメント」という言葉、最近ではよく聞かれるようになりましたね。 日本企業のリスクマネジメントへの意識は年々高くなり、リスクマネジメント体制を構築した企業・取組みを行っている企業の数は全体の80%近い高い数値を出すようになっています。

でも「リスクマネジメントって、そもそも何なんだろう?」と悩んでいる人も、まだ多いのではないでしょうか? ここでは会社におけるリスクマネジメントの目的や方法について、4つのポイントから解説していきます。

1. リスクマネジメントとは?

「リスク(risk)」とは英語では「(主に能動的な行為による)危険性」を意味する言葉です。 経済用語としては「不確実性」を意味する言葉で、予測が外れること、予想外のことが起こる可能性を示しています。

次に「マネジメント(Management)」とは、集団(組織)を統御し操縦すること、管理し経営することを表します。 リスクマネジメントを直訳すれば「危機管理体制の構築」と言っても良いかもしれません。

・リスクをあらかじめ予測し、可能性を抑制していく
・予測したリスクが起きた際の行動予定を事前に考えておく

リスクマネジメントの基本的な考え方は上記の2つです。 ちなみに経済用語では「リスクヘッジ」という言葉がありますが、こちらは不確実性がある投資において、万一の危険性を考えて投資先や資産を分散しておく方法を指します。 直面したリスクに対しての回避法という意味合いが強いですね。

リスクヘッジの対象をより幅広く取り、対処における全プロセスを指したものが「リスクマネジメント」であると言えます。

2. 企業のリスクマネジメントの目的とは?

企業におけるリスクマネジメントの目的は、主に以下の3つとなります。

1 )リスクによる損失の回避
2 )損失拡大の防止
3 )不確定要素の軽減・排除

では現在の企業において、損失が発生する機会にはどのようなものがあるのでしょうか?

【例】

情報の漏洩:顧客データの流出、企画内容の流出等
災害:地震・台風・洪水等による損失
システムダウン:PCハングアップによるデータ消去、企業内システムダウンによる損失等
顧客対応トラブル:対応不備によるクレーム、取引停止、口コミの拡大、SNS炎上、訴訟等
財務報告:虚偽の記載、記載の不備、不正問題等
健康管理:社員・管理責任者の突然の病気や事故による損失等

もちろん上記以外にも損失が発生する可能性は多々あります。 様々なリスクの可能性を予測し、事前に対応策を考え「企業を守る」ことがリスクマネジメントの最終目的と言えるでしょう。

3 .リスクマネジメントの方法は?

では実際のリスクマネジメントとしては、どのような体制が取られているのでしょうか。 リスクマネジメント取り組みを行った企業の事例から見ると、以下のような方法が代表的な対策となっています。

1 )コンプライアンス専任部署の設置
2 )社員全員へのコンプライアンス教育・研修の実施
3 )社員相談窓口の設置(コンプライアンス違反の相談・報告)
4 )倫理綱領の策定(法令遵守を行う上での方針・ルールの決定)
5 )災害・サーバダウン等のアクシデント発生時の体制の完備

コンプライアンスの徹底が重視されている点には、近年のモラルハザード(社員の道徳性・倫理性・責任感の欠如)による企業損失が問題となっている背景が見て取れます。

4. リスクマネジメントのための教育体制強化

上記のとおりリスクマネジメントに取り組む上で、第一に行うべきがコンプライアンスの徹底です。 しかし体制構築を行う企業の中でも継続したリスクマネジメント教育・コンプライアンス研修を行っている企業はいまだ少なく、これがリスク軽減・低減を妨げていると考えられています。

ごく初歩的な部分で言えば、「顧客の個人情報」や「極秘プロジェクト」について、帰宅中の電車の中や居酒屋等で大きな声で話してしまう社員も少なくないというわけです。

コンプライアンスについては専任部署・専任担当者を早期的に設置した上で、専任部署主導による継続的な研修を行うことが必要になります。 また専任担当者・社員に知識・教育の不足が見られる場合には、外部機関と提携してのリスクマネジメント研修の実施を行っても良いでしょう。

おわりに

リスクマネジメント体制の構築と突然言われると、経営者側にとっては面倒なものに感じられるかもしれません。 しかしリスクに関わる意識の低さ、対応策の欠如は、最悪の場合には「企業の倒産」という結果に結びつきます。 リスクマネジメントは会社を守るための必要事項であると考え、早期的な対策を行っていくようにしましょう。

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