精神科受診と生命保険の残念な関係|西川公平 産業カウンセラー・専門行動療法士

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: うつ病・憂うつな気分

うーん、こまった。前から調子悪いと思っていたけど、もう我慢できない。 いよいよ精神科/心療内科へ行こう・・・・とその前に。

事前に生命保険に入っていない場合に困る事

生命保険には入ってますか?

もし入っていないと、診察後は生命保険に入るのはかなり厳しくなりますよ。

大手の保険会社はたいてい支払いの抜け道を持っています。その一つが、「告知義務違反」を突いてくるものです。

もしあなたが眠れないなあ、と思った時があり、かかりつけの内科で睡眠導入剤をもらっていたとしましょう。
その内科のカルテに「不眠症」と記載が為されていることがあります。
生命保険に入るときに、そのことについて伝えていなければ、告知義務違反の出来上がりです。
逆に告知すると、生命保険に加入することが出来ません。

うつを始めとする精神疾患は、交通事故や盲腸と同じく、特に自分に過失がなくても降り掛かってくる災難です。

実際の所、生命保険は割のいいギャンブルか怪しいですから、入らなくてもいいやという人も多いでしょうが、大きなローンを組む際に必要となる団信(団体信用生命保険)、あれも生命保険の一種です。
最後の最後でローンが組めなかった・・・などとならないように、気をつけましょう。

なお、告知義務違反が発覚するのは、あくまでお金を引き出そうとした時のみです。
お金を引き出す段になると、保険の調査員が本人に「医療情報開示許可証」をかかせて、県内のあらゆる医療機関を回ります。ちなみに保険の調査員は、一枚の許可証で何件でも医療機関を回ることができます。

なぜそんなことを知っているかというと、どういうわけか私のやっている開業カウンセリングルーム・CBTセンターにも調査員が来たことがあるからです。非保険機関のうちに来ても仕方ないんですけどね。

どう対処すればよいか

たいていの生命保険では「完治が証明されれば、かつて病気でも生命保険に入れる」という文言があります。病気の完治とは寛解状態つまり何の問題もない状態が5年続くことを指します。
しかし、精神疾患で「完治証明」というのは非常に微妙です。なにせ客観的な指標がないことが精神科疾患の一つの要件でして、病気であることの証明もままならないのですから。

ではどうすればよいか。それは結局のところ告知義務違反が発生する前、つまり受診前にとりあえず安い保険に入っておくことです。
今はインターネットで生命保険の通信販売がなされていますし、心療内科の予約をしても、実際に診察に行くまでは結構待ち時間が長いものです。

もしくは生命保険に加入することを諦めることです。
高額療養費の還付や所得税の医療費控除など、アメリカと違って日本は医療で破産しないようになっています。好んで負のギャンブルをする必要はありません。

高額療養費制度については 「高額療養費制度を利用される皆さまへ (厚生労働省)」を参考にしてください。
医療費控除については
国税庁HPを参考にしてください。

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