うつ病で休職したらどう過ごす?効果的な休職中の過ごし方・4つのポイント

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 職場のメンタルヘルス

うつ病や不安障害・気分障害等の精神疾患となった時、対策として専門医から休養を命じられる場合もあります。 会社の休職制度を使って、何ヶ月間かの休職となる人も多いことでしょう。 特にうつ病にとって、心と身体をゆっくりと休められる休職制度は寛解への近道です。

しかし、大切なのは休職期間の過ごし方。

「休職から早く復帰したい」と焦ったり、「休みなのだから」と無理な生活を行ったために復帰が遠のいたり、復帰しても再度休職を繰り返すことになった人も少なくありません。 ここでは休職期間中に留意しておきたい点について、4つのポイントをご紹介していきます。

1. 生活時間帯を可能な限り一定にする

休職期間中に大切なのは、ゆっくりと心と身体を休めること。 しかし「休めるのだから」といって昼寝をしすぎたり、夜更かしをするのでは意味がありません。 またうつ病の場合には睡眠障害という症状が出ることも多く、よく眠れなかったり寝覚めが悪いこともあります。

しかし朝寝坊のしすぎ、昼寝のしすぎ、度重なる夜更かし… このような生活が続けば、乱れている自律神経がなかなか安定しなくなってしまいます。

できるだけ同じ時間(朝)に起き、同じ時間(夜)にふとんに入る。 このリズムを可能な限り崩さないことが大切なのです。

もちろん休職開始直後から勤務中とまったく同じ生活リズムを取る必要はありません。 例えば「朝8時に起きて朝食、夜は10時か11時にはふとんに入る」といった生活でもOKなわけです。 夜間に安定した睡眠ができない場合には、その旨を医師に相談しておきましょう。

2. 少しずつでも三食を食べる

自律神経が乱れ、交感神経が過剰となっているうつ病等の場合、食欲が不振となる傾向にあります。 しかし「おなかが空かないから」といって食事を抜いたり、でたらめな時間に食べるのは避けたいところ。

まずは「スープ等の軽いものを少し」といった形でも良いので、朝・昼・晩の三食をきちんと取る習慣をつけましょう。 過食に走るのも問題ですが、「ダイエットをする」といった心身に負担をかけることを考えるのはNG。 栄養をきちんと摂取することを第一に考えましょう。

3. ごく軽い運動を心がける

「休みの期間」というと、多くの人が「一日寝てていいんですか?」と思う様子。 もちろん非常に症状が重い状態の場合には、医師の判断によって安静が義務付けられるケースもあるでしょう。

しかし一般的な場合には、散歩やウォーキングといったごく軽い運動はむしろ推奨される傾向にあります。 体を動かさないままで部屋に居れば、食欲も生まれませんし、夜の眠気も出にくくなるもの。

まずは10分~15分程度からでも良いので、外に出て歩く、公園を散歩するといった時間を1日の中で作っておきたいところです。

「1軒先のコンビニまで行く」「来週は2軒先まで歩いてみる」等、少しずつ時間や量を増やしていければ理想的です。 なお元々体力に自信がある人でも、過剰すぎる運動をするのは避けてください。 うつ病等の気分障害の場合、体の疲労感がストレスを促進させる場合があります。

4. 「休みが仕事」と考える

真面目で責任感が強い人ほどうつ病の症状が重くなり、休職に対しての罪悪感も強くなるもの。

「サボっていていいんだろうか?」 「家の中で怠けているような気がして…」

このような気持ちから在宅でできる仕事をしようとしたり、家事を必要以上に張り切りすぎてはその後に症状を重くさせてしまう人は少なくありません。

これは「うつ病が脳の病気である」「自分が現在病人である」という自覚の少なさが影響していると言えるでしょう。 例えばインフルエンザで寝込んでいる人が仕事をしたら、症状は悪化しますよね。 骨折をしている人が無理に動けば、繋がる骨も繋がらなくなってしまいます。

休職となったうつ病・不安障害の人がやるべき仕事は「ゆっくり休む」ことなのです。 「これが仕事であり、もっとも近道なんだ」と考え、心身の休養を第一にしてみましょう。

おわりに

休職中の過ごし方については、その症状の重さによって主治医の判断が異なる場合もあります。 現在の状況を主治医にできるだけ正確に申告し、生活状態の負荷を徐々に上げていくのが理想的と言えるでしょう。

なお「早く休職から復帰したいから」と症状や生活態度についてウソをつき、無理に早いリハビリに入るのは厳禁です。 無理に早い復職をして再度欠勤状態となり、復帰・休職を繰り返すケースに繋がってしまいます。 焦らずに一日一日を丁寧に過ごす…心と身体を休めるために、この点を意識しておくと良いでしょう。

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