「グッスリ眠れない」--不眠の対策としても期待されるストレス軽減法・マインドフルネス

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 習慣を変えたい

「なんだか寝た気がしない」「夜に何度も目が覚める」こんな不眠症状を経験したことはありませんか? 現代の忙しい日本社会では単なる「睡眠不足」だけでなく、「不眠(睡眠障害)」を感じる人が増えています。

寝付けない、深く眠れない…このような対策として、現在注目を浴びているのがストレス軽減法のひとつである「マインドフルネス」です。 今回は不眠とマインドフルネスの関連性について解説をしていきます。

1. 「よく眠れない」には種類がある--睡眠障害の種類と原因

睡眠障害の例

1 )入眠が遅い


「ベッドに入ってからもいつまでも寝付けない」というタイプの睡眠障害です。 原因としては以下のようなものが考えられます。

・日中ストレスによる緊張の持続(入眠時にリラックスできない)
・悩み・不満等等のネガティブ感情の増加
・網膜の刺激による交感神経の活発化(睡眠直前のスマホ・TV等による光刺激)など

2 )何度も目が覚める


「入眠後、2~3時間程度で目覚めてしまう」「睡眠時間中に何度も起きてしまう」というタイプの睡眠障害です。 原因としては心理的原因な他、病気が関連していることもあります。

・ストレスの蓄積による睡眠の浅さ(交感神経が活発な状態)
・肉体的な痛み・不快感等(肉体疲労、病気等による痛み・痒み・アレルギー症状の活発化等)
・生理的欲求による覚醒(泌尿関連の病気等)
・加齢による深い睡眠の減少 など

3 )非常に早く目が覚めてしまう


「起きる時間よりも非常に早く目覚める」「その後に眠れなくなる」というタイプの睡眠障害です。

・ストレスの蓄積による睡眠の浅さ
・無意識の緊張による覚醒
・加齢による深い睡眠段階の減少 など

4 )睡眠の質の低下


「グッスリ眠れた」「よく寝た」という満足感が無く、朝起きても疲労感・倦怠感があるタイプの睡眠障害です。

・ストレスによる眠りの浅さ(深いノンレム睡眠が得られていない)
・睡眠不足続きによる脳の疲労の蓄積
・加齢による深い睡眠段階の減少等

いずれのタイプの「不眠」という問題にも「ストレス」が大きな影響を与えています。

2. ストレスと不眠の関係性は?

なぜ「ストレス」と「不眠」にはここまで大きな関連性があるのでしょうか? それには人間の「自律神経」が大きな影響を与えていると考えられています。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、前者はカンタンに言えば日中に活動する時のための神経、後者は夜に寝たり、リラックスするための神経です。 この2つのスイッチの切替によって、その時々でメインとなり体の血行をコントロールしたり、心拍数等にも影響を与えます。

ところがネガティブ感情(悩み・不満・苦しみ)の状態が長く続きストレスが蓄積されると、交感神経ばかりが常に前に出るようになってきます。

つまり緊張したり、興奮した状態がおさまらなくなってくるのです。 脳や体が緊張し「起きている」と認識した状態では、睡眠の質はもちろん落ちていきます。

すると睡眠不足の状態によって体の疲れも取れず、心は余計にイライラとストレスを溜めていくことに。 更にストレスが多大となり、また睡眠の質が落ちる…という悪循環となってしまうのです。

3. 不眠の対策としてのマインドフルネス

ストレスを増幅させる大きな要因が、「過去の思い出し(記憶の反復)」そして「未来への思い煩い」です。 例として人間関係でのストレスを挙げてみましょう。

Aさんという相手とうまくいかない時、人は無意識のうちに何度もその「嫌だった記憶」を思い出してしまうものです。 例えば、寝る前に今日有ったAさんに言われたことを反復してしまったり、「あの時もこうだった」と過去を掘り下げてしまったり。 また「明日Aさんと顔を合わせる」と思うと、「また同じことを言われるのでは?」と不安を感じたり…。 このような反復やネガティブな予測を繰り返すことで、そのストレスはますます増幅されます。

もちろんストレスの要因は、人間関係だけに留まりません。 仕事に対する悩み、経済的な悩み等など…様々な自分を取り巻く物に対して、人はつい「過去・未来」の分まで悩み、ストレスを大きくし、睡眠障害(不眠)となる傾向を見せています。

そこで注目をされたのが、マインドフルネスによるストレスの軽減です。

マインドフルネスは、「今現在、この瞬間」の自分にのみ集中するストレスへの対処法です。 主に日々の瞑想の習慣によって集中力を高めるのと同時に、過去・未来への思い煩いをせずに現在のみに興味を向ける考え方を身に着けていきます。

「今現在」の自分の体に対して意識を向け、心を落ち着ける。 穏やかな呼吸等に集中をしながら、心を鎮めていく。 この繰り返しは集中度を挙げながら同時に脳をリラックスさせ、習慣づけによって入眠導入へのスムーズさ、睡眠の質の向上といった結果に繋がると考えられています。

海外では不眠対策における心理療法の一環として、マインドフルネスを取り入れる専門家も増えてきました。 不眠症や眠りの浅さを感じる人が増加している現代日本においても、今後更にマインドフルネスの採用度が上がることが予測されています。

おわりに

不眠症の原因については、前述したとおりストレスの蓄積以外に肉体的な病気・うつ病等の精神疾患等が原因となっていることもあります。 2~3週間以上の著しい睡眠障害が続いている、急激に不眠症状が起こるようになった…このような場合には自己判断による対処法を続けるよりも、早めに専門家に相談をした方が安心です。

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