注意欠如・多動性障害(AD/HD ; Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder)とは?
1~5のすべてにあてはまることが必要
1.「(1)不注意」と「(2)多動性および衝動性」の両方、あるいはどちらか一方が6か月以上持続していること。
2. 1の状態が同年齢の発達水準に不相応で、家庭生活・学校・職場など様々な場面で支障が生じていること。
3. 12歳以前から症状が見られていたこと。
4. 2つ以上の環境(家庭と学校など)で見られること。
5. 統合失調症やほかの精神疾患の経過中などに一時的に起きているものではないこと。
(1)不注意 :以下のような症状のうち6つ以上があてはまる状態
(2)多動性および衝動性 :以下のような症状のうち、6つ以上があてはまる状態
<参考文献>
『DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引き』
(日本語版用語監修)日本精神神経学会 (監訳)高橋三郎・大野裕 (発行)医学書院
AD/HDのタイプ
AD/HDには、大きく3つのタイプがあります。
1.不注意が目立つタイプ
2.多動性/衝動性が目立つタイプ
3.不注意と多動性/衝動性が混合しているタイプ
よくある誤解
「片づけられない」、「時間を守れない」、「約束を忘れることが多い」、「大事なものをなくす」などが見られるため、怒られる機会が多かったり、だらしない・いい加減な人と評価されたりします。
しかし、AD/HDの場合にそれらの状態は、本人の性格ということで片づけられる問題ではなく、不注意や衝動性という脳の機能の影響により生じています。
脳機能の問題だから仕方がない、直らないというわけではありません。適切な工夫をすることにより、改善していくことが可能です。苦手としていることを補うための方法を身につけていくといった本人のスキルアップと、本人が確実にできるように促す声掛けや必要な工夫を行うといった周囲の理解の両方を並行して行うことにより、本人にとっても周囲にとっても生活しやすい状況へと改善していくことができます。
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