check(1)落ち着きがない

子どもの成長過程の中で、落ち着きのなさ(活発という表現の方が適切かもしれませんが)は多くの子どもに見られます。特に歩き始めて間もない子どもは、好奇心から活発に活動範囲を広げて動き回ることが多く見られます。1~2歳の頃から気になり始めたり、幼稚園入園という集団生活が始まったタイミングで気になり始めたり、あるいは小学校まで長期に持続しており心配になったり・・・と気になり始めるポイントは人によって異なります。

『よく見られる行動』を参考にしながら、不安・心配なことがある、育児にとても大変さを感じる場合には、一人で悩まず、お近くの相談機関または当カウンセリングでお気軽にご相談ください。

よく見られる行動

<1歳6か月~6歳頃>

  • 勝手にどこかに行ってしまう。
  • 頻繁に迷子になる。
  • 手をつなぐことを嫌がって、一人で行こうとする。
  • オモチャを次々に出して、一つの遊びが長続きしない。

<4歳~6歳頃>

  • 絵本を最後まで聞いていることができない。(勝手にページをめくる、どこかへ行ってしまうなど)
  • オモチャなど物の扱いが乱暴。
  • 指示したことが最後まで継続せず、遊び始めてしまう。(着替えや片付けなど)

<小学生以上>

  • 授業中に席を立ってしまう。
  • 席に座っていても、椅子をガタガタしたり手悪さをしたりするなど、常にゴソゴソと動いている。
  • 自分のペースでしゃべり続ける。
  • 質問を言い終わる前に答えてしまう。
  • やらなければならないことが最後までできずに、遊び始めたり他の場所に行ったりする。(朝の支度や宿題など)

考えられる可能性

1. 今いる環境全体が落ち着いていない

家庭や習い事の場では見られていないが、保育園・幼稚園や学校でのみ見られているなど特定の場面で見られている場合には、今いる環境に影響されて落ち着かない状態となっている可能性が考えられます。 ただし、家庭と学校では、「見える」・「聞こえる」情報の量が大きく異なるため、この2か所の比較だけでは環境の影響とは言い切れません。集団で受けている習い事と学校のように集団場面での比較が必要です。

2. 過度なストレス状態にある

大人からの過剰な期待が求められ、ストレスフルな状態にある際に、落ち着きのなさとして現れる場合があります。子ども自身は、それを「ストレスだ」と認識していない場合が多いため、周囲の大人からの気付きが大切となります。

3. 不安や緊張が高まっている

今までは見られていなかったサインが急に見られるようになった場合には、不安や緊張が高まっている可能性が考えられます。引越や親の離婚などの環境の変化や、災害や事件、事故、いじめなどの恐怖体験などの後に見られる可能性があります。

4. 衝動をコントロールする力が弱い

「今、目についたもの」、「今、やりたいこと(欲求)」など一瞬の感情で行動が決定されており、状況に応じて衝動をコントロールする力が弱い可能性が考えられます。

上記①~③の可能性に該当しない場合には、衝動をコントロールする力の弱さを有している可能性があります。

※これらは、『落ち着きがない』という気になるポイントに対して、多くの割合で要因として考 えられる可能性として挙げていますが、必ずしもこれらのどれかに当てはまるとは限りません。また、場合によっては、1つの要因に絞れず、複数の要因が絡み合っていることもあります。

対応の具体例

1. 今いる環境全体が落ち着いていない

習い事の場面で、何らかのその子に合わない要因があり、家庭や学校で見られないような落ち着きのなさが生じているのであれば、良くない行動の獲得を加速させる可能性もあるため、辞めるという選択もあるでしょう。 ただ、園や学校の場合には、その状況をすぐに変えることは難しくなります。他の場面で気になることが全くないようであれば、しばらく静観しましょう。子どもと話ができる場合には、実際に気になっている場面を例にして、「この時、何でこういうことをしたの?」、「どういうふうにするのがいいと思う?」など子どもの考えを聞いたり知識として子どもが理解しているかを確認したりしてみましょう。年齢が低いほど環境に影響を受けやすくなるため、全体的に落ち着かない環境では頭で分かっていても良い行動を引き出して実践することは難しくなります。「分かっているのに、何でできないの?」などと叱ることは極力、避けましょう。

2. 過度なストレス状態にある

ストレスとなっている原因を取り除くことが大切となります。年齢(あるいは、発達状態)よりも高い水準まで出来るようになることを求めていないかなど、今一度、振り返ってみましょう。一人で行うことは難しいと思うので、客観的にアドバイスしてくれる第三者を見つけて、意見を聞いて広い視野を持つことが大切です。ただ、家族や友人など多くの人に聞いて、様々な異なる情報に左右されすぎないように注意しましょう。

3. 不安や緊張が高まっている

環境の変化後に見られるようになった場合には、子どもとしっかりと話をする時間を作り、不安な気持ちを受け止めてあげることが大切です。また、何らかの恐怖体験がある場合には、より専門的な医療や心理的なケアを受けられるように、病院等を受診することが必要です。

4. 衝動をコントロールする力が弱い

日常生活の「見える」・「聞こえる」情報に対して敏感であり、それらが刺激となってすぐに反応してしまう子どもがいます。

  • 指示は短く、その都度、伝える。
  • 「○○しない」という否定表現ではなく、「○○する」という肯定表現で良い行動を伝える。
  • 事前に約束事を決める。(肯定表現での約束事で、数が多くなりすぎないように、優先度の高いもの3~5個程度に絞る。)
  • 数ヶ月~数年に渡って伝え続けている指示に関しては、「どうしたらいいんだったけ?」、「どうするのがいいのかな?」など問いかけて、子どもから良い行動を引き出すように考えさせる。
  • 良い行動に切り替わった際には、「○○できてるね!」、「○○してるの、いいね!」など褒めたり出来ていることを言葉にしたりして伝える。

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