更新日 2024年09月03日 | カテゴリ: 人間関係を良くしたい
「あの人は厳しいのに、多くの人から慕われているなあ」という人、集団の中に一人くらいは居るものですよね。 反対に「滅多に怒らないように我慢しているのに、一度怒っただけで相手との関係にヒビが入ってしまった」という話もよく聞きます。 このような差はなぜ起きるのでしょうか? 「怒っても人から嫌われない人」は、人に怒ったり注意をしたりする時に、意識的/無意識的にあるポイントを抑えているのです。 ここでは好感度を下げない怒り方・注意の仕方についてご紹介していきましょう。
人間は人に対して怒る時、「相手に嫌われるかもしれない」という恐怖感や「自分が悪者になるかもしれない」というストレスを感じています。 この点を回避しようとすべく、ついつい口に出してしまうのが「正当性の強調」そして「言い訳」です。 これだけだと少々わかりづらいので、例をいくつか挙げてみますね。
・あなたのためを思って言っている
・こんなことを言いたくはないけれど
・●●としてどうなのか(例:社会人として、夫として、妻として等)
どうでしょうか? いわゆる「大人のお説教」で非常に良く出てくるセリフです。 これらは全て「怒っている自分には正当性があって、相手に悪意があるのではない」という形を変えた一種の『言い訳』。 その奥には「できたら相手に嫌われたくはない、自分が悪者ではないと思って欲しい」という心理が隠されています。 ところがこのような言葉は、用いれば用いるほどに相手からの好感度を下げてしまうものなのです。
「怒られている」という状況は、相手にとってみれば苦痛や恐怖を感じる時間。 もってまわった言い回しを多用されるほど、怒られている相手は「苦痛を長引かされている」と感じますし、怒っている相手の言葉も「責任を回避しようとしている」と捉えます。 そのため、どんどん怒られている内容を正面から受け止めようとしなくなるのです。 「今日は注意をしなくては」と決めた時には、「言い訳」をしないでスッキリとした言い方を心がけましょう。
「人に注意をしたり怒ったりするのが苦手」という人の場合、気になることがあってもついつい我慢をしてしまい、怒りを貯めこんでしまうことも多いもの。 そして一旦怒りが爆発すると蓄積させていたものを一気に爆発させてしまうため、「現在」の問題だけでなく「過去」にまで追求が及んでしまいがちです。
例えば「あの時もそうだった」と何ヶ月も前の話を持ち出したり、「今回だけではなく、そういえばアレも、コレも…」と他の問題を持ち出すといった具合ですね。
しかし人に注意や叱責をする場合、このような時系列やポイントが散漫になることは最も避けたい状態。 叱責をされている人は既に萎縮していることも多く、アレコレと問題を突きつけられてもキャパシティをオーバーしてしまい、注意をされたことの全てを理解して受け止めることができなくなってしまいます。
重要なのは「今回はこの点が気になる」というポイントを一つにまとめること。 そして問題解決が比較的容易である「現在」の問題に焦点を絞ることです。
「まとめ怒り」は怒っている側にとってみれば「心の大掃除」をしたかのようにスッキリできることもあるものですが、怒られている側にとってみれば一度に大量の仕事を押し付けられたも同然。 相手が処理できる量を考えた叱責になっているかという点を注意してみましょう。
怒りをぶつけている時、人間は相手の対応に様々な不満を感じやすいもの。 例えば「話をきちんと聞いていないように感じる」であるとか、「謝ってばかりで具体的策が出てこない」と言ったものですね。
しかし、怒りをぶつけている最中に、あなたの不満の全てを解決できるような100点満点の対応が行える相手はいません。 誠意のある謝罪、さらに今までの反省、そして未来への具体策…急にこれらの全てをその場で提示できるような天才であれば、そもそも「怒られる」と言った事態にはならないはずです。
まずは自分の怒りの根源がどこにあるのかを探ってみましょう。 そして「謝って欲しい」のか「何かを変えて欲しいのか」を考え、「何を」変えて欲しいのかを具体的にピックアップしていくのです。 これらを行わずに曖昧にしたままで怒っていては、相手も「一体どうしたらいいのか」と途方に暮れるばかり。 自分がわからないことは、相手にもわかるはずはありません。 「とにかく良くなれ」「社会人らしく」と言った曖昧な指示ではない具体的な方針を示してみましょう。
特に日本の現代社会においては、「怒る/注意をする」ということに対して「厳しいと思われるのでは」「嫌われるのでは」という忌避感から「怒れない人」が増えていると考えられています。 しかし、人間が二人以上いる関係ではなんらかの不満があったり、軋轢が起こることは避けられないもの。 不満を貯めこんで爆発させてしまうのではなく、「サッパリとした怒り方」を身につけることを意識するところから始めてみてはいかがでしょうか。
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