カウンセリングで効果があるのは「自分自身を変えたい」人

更新日 2024年08月20日 | カテゴリ: 自分を変えたい

カウンセリングに効果はあるのか?

カウンセリングは、実は誰にでも効果があるわけではありません。

短期療法においては、8セッション目以降では50%以上の相談者が、26セッション目以降では75%の相談者が効果を自覚すると報告されています(Howard & Kopta, 1986) が、中には全く効果が現れない人もいるのです。その違いは何なのでしょうか。

カウンセリングの効果がある人とない人の違い

Sifneos (1981)やMann (1984)によれば、問題解決を目的としたカウンセリング(短期療法)が効果的であるためには、以下のような条件を満たす必要があります。

1 ) 相談者がしっかりとした自我を持っている

例えば統合失調症や人格障害などのケースで、自我機能が失われている場合には、対話によるカウンセリングによって自分自身を変化させるという機能が働きづらくなります。

2 ) 問題意識を持っている

カウンセリングで取り組んでいくための問題が実際に存在し、相談者がそれを問題であると感じている必要があります。

3 ) 相談者が、問題についての高い不安感情を持っている

問題について高い不安感情を持っていることが、カウンセリングへの取り組みのモチベーションを維持するために大切なことです。

4 ) カウンセラーとの信頼関係を築く能力を持っている

相手を信頼しようとしていない場合、相手を試すようなスタンスでは、本当の問題や感情について話すことができず、カウンセリングはうまくいかないケースが殆どです。「どうせ効果ないんじゃないの」という取り組み方では、信頼関係が築きづらく、継続も難しくなります。

5 ) 自分の感情や経験について思考を巡らす能力がある

極度に自分の感情に鈍感であったり、経験について思考を巡らせる能力がない場合には、カウンセリングを通じて向かうべき方向や解決の軸が見つからず、カウンセリングによる問題解決が困難になります。

カウンセリングを続けようという意思があること
カウンセリングを経て、行動を変え、問題を解決したいという思いがあること
カウンセラーを信頼し、ともに問題解決を目指す意思があること

が大切なのです。

逆に、

1 ) 自我が弱い
2 ) そもそも問題意識を持っていない
3 ) 問題を解決しようとする意思がない
4 ) カウンセラーを信頼していない
5 ) 感情や経験についてじっくり考えることができない

方は、カウンセリングの効果が出づらくなります。

効果がないと感じた時に注意したいこと

初めてのカウンセリングでは特に違いが出やすい

当たり前のことながら、クライアントとカウンセラーとの間に信頼関係が築かれている方が効果的なカウンセリングになります。

信頼関係を築くには、まずは心を開き、カウンセラーに本音で話す必要があります。しかし、誰しも初対面の人に心を開くことは難しいものです。また、自分の思いを相手伝えるのが苦手な人もいるでしょう。そのため、初めてのカウンセリングでは効果を実感しづらいこともあります。

変化には副作用が出ることも

それまで生きてきた中で形成された価値観を変えることは、多くの人にとって大きな変化です。心理的な抵抗を感じたり、負担になったりする人もいます。

また、対人関係で他人に依存しすぎたり、自分の感情にふりまわされたりする傾向がある人は、カウンセリングを受けることでかえって混乱してしまうかもしれません。

自分の状況を見極めて、カウンセリングを受けるか判断することが大切です。

複数回続けることが大事

「カウンセリングを試しに受けてみたけど、何も変わらなかった」

カウンセリングもコミュニケーションであるという点では、普段の会話との違いはありません。何度かカウンセリングを続け、コミュニケーションを重ねていくことで、相互に理解が深まり、本音で話せるようになるでしょう。

そのためにはある程度の時間が必要になります。初めてのカウンセリングで効果が実感できなかったとしても、諦めず、続けていくことが大事です。

連続で受けるより時間を空けた方が良い

カウンセリングを効果的なものにするためには、普段の生活でもカウンセリングで気づいたことや習得したことを実践することが大切です。

生活の中で、カウンセリングで得たものが自分のものになっていきます。実践する期間を設けるために、カウンセリングは連続して受けるのではなく、ある程度時間をおいて受けることが必要となります。その意味でも、カウンセリングはある程度の期間がかかります。

つまるところ、自分を変えられるのは自分自身だけなのです。

カウンセリングでは「自分が変わる」プロセスにカウンセラーが寄り添うのであり、カウンセラーが「変えてくれる」サービスではないのです。

「変わりたい」という意思のある人にとっては、モチベーションを維持しながら変化のプロセスを導いてくれる、心強い伴走者となるはずです。

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