更新日 2024年08月29日 | カテゴリ: 子育て・家族関係
「家に帰って来ると、急にグチグチ文句を言い出す」
「家ではいつも、急に大声を出したり喧嘩腰になる」
「付き合ってた時はこんなじゃなかったのに…何で?」
夫や妻、家庭でのパートナーの「イライラ爆発ぶり」に戸惑ってしまう人、意外と多いと言われています。 中には「もういっそ離婚したい!」とまで思い悩んでしまう人もいるほどです。
実はこういう人、日本では昔から居るんですよね。 外では地蔵のように朗らかで穏やかなのに、家に帰ると武蔵坊弁慶のように家族に強く出ることから「内弁慶・外地蔵」なんて言葉もあるんです。 なぜ彼らは、家で不満を爆発させてしまうのでしょう? ここではその原因を探りつつ、穏やかな家庭を取り戻すためのヒントについて解説していきます。
家に帰るとイライラが爆発するということは、「外でのストレス(抑圧)が強い」ということ。 なぜそこまで、無理に自分を抑圧してしまうのでしょうか? これには様々な原因がありますが、ひとつには「自分に対する評価(自己評価)が低い」という点が挙げられます。
「自分はダメだ」「自分はできない人間だ」「自分は無価値だ」… 無意識の中にこのような「否定」の感情があり、それを拭い去ろうとして家の外では「そうではない自分」に近づこうと過剰な努力をしてしまうんですね。 カンタンに言うと、「自分に自信が無いから、外で『良い人』になろうと頑張りすぎてしまう」ということです。
自分に対する「自己評価」の低さが生まれる原因には、幼少期の家庭環境、思春期の頃の心的外傷等、様々なものが影響を与えているものです。 そのため「自信を持って!」と言ったところで、すぐに自信が生まれるというわけではありません。 しかし、家族等の身近な人がその人の「良い点」を探して褒めてあげると、「自分にも良い点がある」と自覚をするヒントになっていきます。
「無理をしなくても良い」「ありのままの自分で良い」と受け止められるようになることが、「家の外」での過剰なストレスを軽減することに繋がるのです。
心理学では、「怒り」という感情の奥には何らかの「不安」が隠されていると考えられています。 不安な気持ちは人間の脳に「危機」を感じさせますし、不安が続けば心が壊れてしまうかもしれませんよね。 それを守ろうとして、不安を認めずに「怒り」という形で他者に感情をぶつけるという「置き換え」を行っているのです。 これを心理学では「防衛機制(ぼうえいきせい)」と呼んでいます。
パートナーのイライラとした怒りの心の奥には、何らかの不安が潜んでいるのかもしれません。 もちろん、不安の矛先は人によって様々です。 会社の経営が思わしくなく、今後の家庭の経済状況に不安がある人も居ることでしょう。 また子どもの進学や就職等、育児に関する不安を抱えている親御さんは大勢居ます。
不安が大きくなるほど、人はその感情を認められずに別の感情へと置き換えてしまいがち。 ゆっくりと話を聴く機会を多く設けて、相手の「不安」がどこにあるのかを探してみましょう。
パートナーにイライラと不満をぶつけられると、思わずこちらもムカッとしてしまいますよね。 「どうしてあなたはそんなにイライラしてるの」 「そんなに怒らなくてもいいじゃないか!」 こんな言葉をついぶつけたくなってしまいますが…このような「相手」を主語にしたワードを使うのは、実はNGなんです。
人間は「あなたは」を主語にした言葉で何かを言われると、自分が攻撃された/自分を否定されたと受け取りがち。 攻撃を回避しよう、傷つくのを避けようとして、更にヒートアップしてしまうんです。
ではどうしたら、パートナーに冷静に言葉を受け止めてもらえるのでしょう? それが、「あなたは(YOU)」の代わりに「わたしは(I)」を主語にする方法です。
「大きな声を出されると、(私が)怖い」 「イライラとされると、(自分が)悲しくなる」 相手の言葉や態度で自分がどう感じているのか、それを主体にメッセージを送ってみましょう。
ここで大切なのは、あくまでも主語は「自分自身」であること。 「子どもがかわいそう」「みんなが困る」等、責任を他者・第三者に押し付けるのでは意味がありません。
「私はあなたと穏やかに過ごしたいと思っている」 このメッセージをきちんと送れることが、相手に自分の気持に気づいてもらう大切な一歩となります。
家族に対する叱責や罵声が止まらない、家では常に泣いたり怒ったりしている… 自己評価が著しく低かったり、非常に強い不安感を持っている人の場合、上記のような「八つ当たり」を越えた物理的暴力・精神的暴力を家庭の中で爆発させるケースもあります。
この場合には、DV(ドメスティック・バイオレンス)の傾向が強い、もしくは境界性パーソナリティ障害であるといった可能性も否定できません。 家庭内でのパートナーの問題が著しいものであり、夫婦間での対処が難しいという場合には、一人で抱え込まず、すみやかに専門医やカウンセラー、専門機関の窓口等に相談をしてみましょう。
メッセージを添えてカウンセリング体験を贈ることができるサービスです。
悩んでいる友人や家族に心のギフトを贈りませんか?
オンラインカウンセリングを受けてみたいけど、どのカウンセラーを選べばいいか分からない...
そんな時には、マッチング診断!
性格タイプ、相談内容やご希望に沿って、あなたにピッタリのカウンセラーをご紹介します。
えらべる:2つのカウンセリング方法「話すカウンセリング」「書くカウンセリング」
みつかる:220名以上の経験豊富なカウンセラー
利用された方の多くが、カウンセリングの内容に満足、または継続したいとご回答されています。