更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 子育て・家族関係
子育てにおける「褒める」重要性は、ここ最近多くの親御さんに認知されるようになってきましたね。
「褒められる」ということは相手から認められることであり、自分自身に自信を持つための重要な役割も持っています。
しかし、「褒める」という行為にはちょっとしたコツもあるんです。
「褒めているつもりが、あまり良い影響を与えなかった」「自分自身は褒めていたつもりなのに、子供が自信を持てていなかった」--こんなことにならないように、心理学的な「褒めるポイント」を抑えておきましょう。
「相対的な褒め方」とは、カンタンに言えば「誰か」や「周囲」と比較して褒めるということ。
兄弟や親戚、幼稚園・保育園の同級生など、近しい子供や自分の幼い頃などを比較例として出してはいないでしょうか?
・●●ちゃんよりも上手にできている
・お兄ちゃんよりも勉強ができる
・幼稚園の誰よりも才能がある
このような相対的な褒め言葉は、子供にも「相対的な形での承認」という印象を植え付けます。
つまり成長してからも常に「自分は●●よりも上だ/下だ」「世間一般よりも上だ/下だ」と言った相対比較的な概念でしか自分自身を認めることができなくなってしまうのです。
これは本来の意味での絶対的な「自己承認」(自信)ではありません。
その自信は脆く、成長してからも常に比較対象を探し続けることになってしまいます。
絶対的な自信(自己承認)とは、自分自身を褒められて初めて生まれるものです。
何か(誰か)をものさしにするのではなく、子供自身の努力や頑張りを褒めてあげるようにしましょう。
私達は物事を褒めるとき、つい「変化」にばかり褒め言葉を出してしまいがちです。
これは子供に対してだけでなく、大人同士の関係性でも同じこと。
例えば友人が髪を切ってきたら、「素敵な髪型だね」と褒める人は多いでしょう。
しかし、いつもキレイな髪をしている人に対して「本当にいつも髪がキレイだ」と褒め言葉を出す人は少ないものです。
人間は物事の変化に対しては敏感ですが、継続している状況についてはかなり鈍感になります。
ところが本来、褒め言葉とはこのような「継続している努力」についてこそ出すべきものなのです。
お手伝いを始めた子に初日に褒め言葉をかけるだけで、次の日からは何も言わなかったらどうでしょうか?
「新しいこと」にしか褒め言葉を得られないと学習をしてしまえば、子供は継続する努力を放棄してしまいます。
1ヶ月続いたこと、3ヶ月続いていることなどをきちんと把握して「今日も頑張っている」と褒め言葉をかけてあげてみてください。
ちなみに兄弟が多いなど「褒める対象」の子供が多い場合、親御さんはつい「変化が大きい子供」ばかりを注視してしまうもの。
でも子供が「毎日きちんと続けていること」にもしっかり気を配っていれば、一見変化が無いように見える子にも褒める箇所は多々あるはずです。
偶然、何らかの状況で子供が「良い選択/行動」をできた場合には、こちらを褒めることももちろん大事。
「こういう行動をすれば、褒められる/認められる」と知った子供は、今後「褒められる行動をしよう」と考えるようになります。
しかし、さらに意識してしっかりと褒め言葉を出すべきなのは「子供が自分自身で考え、選んだ行動や動作」が正しかった時です。
自分で歯を磨こうとした、自分からモノを片付けようとした…このような行動が見られるのであれば、それはまさに「褒め時」の大チャンスであると言えるでしょう。
自分自身で考えて動いた結果が大きな承認(褒め言葉)を得た時、人間は偶然に起こったものよりもより大きな満足感を得ることができます。
そしてこの「満足感」は成功体験として心に積み重なり、自分で決めよう、自分で考えようという姿勢を生むのです。
私達日本人は「褒める」という文化にいまだ馴染みきっては居ない状態と言えます。
例えば恋人同士、結婚した夫婦同士、会社の同僚や上司と言った間柄においても、人から「褒められた」という経験を持つ人が少ないのです。
そのため「褒められる」という喜びや「適切な褒められ方」を知らずず、「褒め方」にも戸惑いを持っている人が大勢います。
子供を上手に褒めるために、まずは大人同士、ご夫婦や家族間で褒め合うことも是非始めていただきたいところです。
「何を褒められると嬉しいのか」--自分の子供時代、そして現在を振り返って考えることで、より適切な褒め方が見つかるのではないでしょうか。
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