更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 恋人との関係・夫婦関係
「病める時も、健やかなる時も…」という結婚の時の誓いの言葉は有名ですね。
ところが実際には、この「病める時(病気の時)」のスレ違いをきっかけにして、夫婦関係にヒビが入ってしまうというケースは非常に多いようです。
特に顕著なのが、女性側が健康を害した際のこと。
男性側がその症状を軽く見たり適切な対処を取れず、女性側が不満や不信を持ってしまうというケースは跡を絶ちません。
「うちの夫は優しくない・気が利かない!」とガッカリする前に、まずは男性と女性の病気に対する受け止め方の違いや対処法について抑えておきましょう。
個人差はあるにせよ、男性と女性では「他人の心身の不調」に対する受け止め方に多少違いがあります。 それが「共感力(エンパシー)」という問題です。 かつて狩りを行ったり戦いを掻い潜ってきた男性の脳は、女性に比較すると闘争心・競争心が強く、その分共感力が弱い傾向にあります。
この「共感力」とは、「相手の痛みや辛さを自分のことのように思う」というもの。 例えば狩る獲物の痛みや倒す相手の肉体的苦痛を「自分のことのよう」に感じてしまったら、とても狩りや闘いを行うことはできないですよね。 このような「共感力の低さ」という傾向は、現代の男性にも受け継がれているのです。
対して女性は集団で農業や子育て等を行ってきた歴史があり、集団生活をなめらかで穏やかなものとするために「共感力」は必須とされるものでした。 そのため女性の方が、他人の痛みや辛さに対して敏感に反応するのですね。
また女性たちは毎月「生理」という大きな身体の不調や体の痛みを伴う経験を持っているため、人の痛みや辛さを「経験」から想像することができます。
ところが男性の場合、身体の不調を本格的に感じるのは40代後半から50代頃という人がほとんど。 20代、30代の頃は「風邪をひいても寝ていれば治る」という体力の強さがあり、多くの男性が「起き上がれないような辛さ」をそもそも経験していなかったり、一時的な辛さを記憶していないのです。
そのため、男性側は女性の体調不良を見ても「自分のことのよう」に共感することが難しく、また「自分の辛かった経験」を思い出し、想像することも難しいということになります。
言葉を使ったコミュニケーションにおいて、女性は「穏やかな物言い」を選ぶ傾向にあり、男性は「迅速かつ正確な情報伝達」を重視する傾向にあります。 これも前述の「男性の狩り/女性の集団生活」という歴史が培ったものであるという説が濃厚です。
つまり、男性は「言葉の裏の意味をおしはかる」「行間を読み取る」と言うことがやや苦手な傾向であることが多いということになります。 今風に言えば「察する力が弱い」と言えるかもしれませんね。
ですから女性から「たいしたことないんだけど」と言われれば、男性は「本人がそう言うのだから、たいしたことはないのだな」とその通りに受け止めます。 「寝ていれば治ると思う」と言われれば、まさにそのとおりに「寝ることだけ」が治療に重要なのだと解釈しがちなのです。
「今まで母親や周囲から病気の時に優しくされたことがあるのだから、その記憶を思い出してほしいのに…」と不満に感じる女性も多いことでしょう。 ところが様々な方向にアンテナを張って広く記憶をすることができる女性に対し、男性の記憶や興味の方向は狭く深い傾向にあります。 そのためかつて自分が受けた家族からの治療内容、病気の時の食事内容などをあまり記憶していない、その重要性を理解していない男性の率の方が多いというわけです。
「昔おかゆを出してもらった気がするけれど、その時『別におかゆじゃなくても良いと感じた』」という程度の記憶であれば、男性が「妻が風邪をひいているから、おかゆの方が良い」という判断を自分ですることは難しいのですね。
上記のとおり、女性側が「自分と同じ共感力・判断力」を男性に求めようとするのはかなり難しいところ。
そのため身体の不調が起こった場合、男性パートナーに対しては「曖昧な指示」ではなく「●●と●●を買ってきて欲しい」「●●はできないから、●●だけはやっておいて欲しい」という具体的な指示出しが必要になります。
とは言え深刻な身体の不調が起こった場合、女性の側も具体的指示を出せるような体力・判断力は残っていないことも。 ですからやは軽い不調の際にこそ、「自分でなんとかする」ではなく「男性に頼る練習」であると考えた方が良いのです。 具体的には、不調が起きる前に以下の様な準備をしておくと良いでしょう。
1 )必要となりそうな薬品名・購入店名をリストアップしておく
2 )不調の際に欲しい食品名、購入できる店名をリストにしておく
3 )最低限行って欲しい家事についてリストと方法を書いておく
また重要なのが、買い物や家事などを男性パートナーがリスト通りに行ってくれたら、体調が元に戻った時に「とても助かった!」「ありがとう!」という感謝の態度をハッキリと示すことです。 「褒められた、頼りにされた」という成功体験を学習することで、男性はその時の経験を記憶し、その後に同じような事態が起こった際にも「前回と同じように」と考える習慣を持ちやすくなります。
身体の不調は、どんなに丈夫な人でも「まったく起こらない」ということは無いもの。 「病める時」が訪れた時になってからお互いに意思疎通が取れずにイライラ・ピリピリするよりも、「転ばぬ先の杖」を用意しておくほうが安心ですよ。
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