あなたは、「今の仕事にやりがいを感じ、毎日充実しているけれど、何かが足りない」などと思っていませんか？
仕事にやりがいを感じ、日々頑張っていることは素晴らしいことです。
でも、仕事に一生懸命になるあまり、一人でほっと一息つく時間や、家族や友人と語り合う時間を持てていないと、生活がなにか物足りなくなってくるのではないでしょうか。

「今は仕事が一番大切。忙しいから、プライベートはそんなに充実させなくてもよい」
…そんな風に考えている人にも、日々を心地よく過ごすための「ヒュッゲ」の考え方について、ぜひ知ってほしいと思います。

今回の記事は、『はじめてのヒュッゲ-北欧の幸せな毎日のつくり方-』（あさ出版，ルイーザ・トムセン・ブリッツ他著，2017年）を参考にしています。

ヒュッゲって何？

ヒュッゲ(Hygge)とは、デンマーク語で「居心地の良さ」を意味する言葉です。「居心地のよい空間や時間」を指して「ヒュッゲ」と言うこともあります。
ヒュッゲは、はっきりと定義することができない感覚的なものですが、私たちの生活の中にあり、どんな人でも意識することで見つけられます。
日々の生活で当たり前になっているものに特別な意味を見出すことが、ヒュッゲなのです。

たとえば、朝の出社前にいつものカフェでコーヒーを飲むことや、夜寝る前にふかふかの毛布にくるまってお気に入りの本を読むことで居心地の良さを感じることができたら、それがあなたにとってのヒュッゲと言えるでしょう。

ヒュッゲリ（ヒュッゲの形容詞）な時間は、日々の忙しさや仕事の責任から逃れたり、それらを否定したりするのではなく、それらをちょっとの間だけ脇に置いておいて心地よく過ごす時間です。
仕事に行き詰まったときやミスをして落ち込んでしまったとき、信頼できる同僚を誘ってランチに出ること、気分転換のために一人で外の空気を吸いにいくこともヒュッゲです。
ヒュッゲリな時間をゆっくりと過ごし、その時間を集中して楽しむことで、また仕事に取り組む心構えができるのです。

ヒュッゲを生活に取り入れたら

ヒュッゲリな生活を積み重ねていくと、仕事とプライベートのバランスが適度に保たれます。
自分には居心地のよい、安らげる時間や空間があると思うだけで、ストレスや悩みに立ち向かうことができるでしょう。
また、毎日のありふれた行動に特別な意味を持たせることで、それまで何とも思わなかった行動を楽しめるようになります。

たとえば、駅から会社までの道に小さな花のつぼみを見つけたら、その花の成長を観察しながら歩ける毎日は、あなたにとって特別なものになるかもしれません。
会社の窓から綺麗な夕日が見られることに気づけたら、夕方のひとときはあなたにとって大切な時間になるでしょう。

ヒュッゲを生活に取り入れることによって、心は安らぎ、また新たに頑張ろうというモチベーションの向上にもつながります。

ヒュッゲを取り入れるヒント

人によって居心地がよいと感じるものは異なるため、ヒュッゲの取り入れ方もさまざまです。ここでは、例を3つ紹介します。

1. デスクに花を飾る

多くの人にとって、1日の大半を過ごすであろう会社のデスク。
一輪でもよいので、自分のデスクの上に花を飾ってみませんか。仕事中に時折視界に入る花に癒しを感じることが期待できます。
他にも自分が癒しを感じるものであれば、写真やぬいぐるみなどでも効果を感じられるかもしれません。

2. 同僚との会話を楽しむ

ランチや休憩時間など、同僚との何気ない会話の時間を意識してみましょう。
仕事に一生懸命取り組んでいる合間の会話のひとときは、実はあなたに気分転換や刺激を与えてくれているかもしれません。意識して会話を楽しんでみましょう。

3. 自分を見つめ直す

毎日慌ただしく過ごしていると、自分を見つめ直す時間をなかなかとれない人もいます。
夕食が終わった後の時間や寝る前の時間、「今日、自分はどんなことを学べたのか」や、「将来どんなことをしたいのか」などについて、温かいドリンクを飲みながら、考えてみませんか。明日への活力にもつながるでしょう。
また、誰かにじっくり話を聞いてもらうこともよいでしょう。家族や親しい友人と語り合う時間を作りましょう。カウンセラーに相談して心のメンテナンスをすることもおすすめです。cotreeでは自宅でもできるカウンセリングサービスを提供しています