更新日 2024年08月23日 | カテゴリ: ストレスに対処したい
智頭町は町の面積の9割以上を森林が占めている町で、「みどりの風が吹く疎開の町」というキャッチフレーズを掲げ、話題の「森のようちえん」など、田舎ならではの資源や素材を活かした町づくりを行ってきました。 戦後の復興と経済発展の時代背景の中、智頭町のような田舎からは人が大量に都市に出て行き、世の中の主流から取り残されていったわけですが、経済発展と効率ばかりに重きを置いた産業社会に様々な偏りや問題点、ほころびが見え始め、日本の自然風土に沿ったライフスタイルやあり方が見直されてはじめているのが今の日本の状況ではないでしょうか。
そのような時代背景の中、智頭町の寺谷町長の長年のテーマ「お待たせしました、いよいよ田舎の出番です。」のもと、田舎ならではの独自のあり方を確立し、都市とは違う役割を担いながら、地方創生の風が吹く中を生き抜いていこう、と町の行政と町民が連携しながら取り組んできたのです。
智頭町の森林セラピー®は、このように積極的に町の森林を活かそう、という気運と活動があった中から、事業として取り組もうとはじめられたもののひとつです。また、智頭町のみならず、日本の国土の7割を森林が占めており、日本は木の国といっても過言ではないでしょう。にも関わらず、林業が衰退しており、森から人々が離れていってしまっています。森林セラピーを通して森林の良さを再発見するキッカケにしていきたいといった思いもあります。
森林セラピー®で期待される効果には次のようなものがあります。
・ストレスホルモンが減少する。
・心理的に緊張が緩和し、活気が増す。
・副交感神経活動が高まる。
・NK活性が高まり免疫能が上がる。
・交感神経活動が抑制される。
・抗がんタンパク質が増加する。
・収縮期・拡張期血圧、脈拍数が低下する。
・動脈硬化予防やアンチエージングに効果がある。
これらの効果は、いわゆる森林浴で得られると考えられているものですが、実証データ等が整っていませんでした。しかし、森林セラピー®は医学的な裏付けをとり、このような森林浴効果があることを確認しています。また、森林セラピー®を通してメンタルヘルスにどういった影響があるのか、千葉大学と共同で研究に取り組んでおり、研究結果を森林セラピー®のプログラムに活かしています。
また、自然の森の癒し効果は、数値化できるものとそうでないもの含め、とても素晴らしいものですが、森を離れれば約1ヶ月ほどで効果が消えてしまいます。智頭町の森林セラピーでは、いかに五感が鈍っていたか、自然と離れていたかなど、普段の生活ではみえなくなっていた様々なことに「気づき」、都市に戻ってから生活習慣や食習慣を変えるきっかけにしていただくことにより、長期的、根本的な解決につなげていただくことにも重点を置いています。
智頭町認定の森林セラピーガイドと一緒にゆっくりと森を歩きながら、メニューを進めていきます。 ガイド一人につき、ひと組6名くらいまでの人数で実施します。
森林セラピーロード内で行うメニューの中からいくつかをご紹介します
・五感
ブラインドウォークをしたり、岩に触れてみたり、眼を閉じて開いた時に飛び込んでくる色を数えたりすることなどを通して、五感を研ぎ澄ます。普段使っていない感覚を使うことでリセットできます。
・生理実験の説明、セラピー効果の説明
森林セラピーロードの中で、森林セラピーの効果や実験の結果等について、説明ボードにしたがって説明します。
・滝にストレスを流す
ストレスに感じることを両手に集め、大声で滝に投げ込みます。
・木との会話
好きな木を選んで、話しかけてみたり、触れてみたり、そばに寝転がってみたり、自由に過ごしてもらいます。
また、食事も心身に影響を与える非常に大切な要素として、セラピーフードを提供するようにしています。 次の“7つの誓い”のきまりに基づいて、智頭町ならではの森林セラピーフードをまごころと手をかけてお作りし、提供しています。
7つの誓い
一、食材品目数の八割以上を智頭町産の食材を使用すること
一、米は100%智頭町産であること
一、一食の総カロリーが600~800キロカロリーであること
一、一食の塩分は3.5グラム以下であること
一、旬の食材を入れること
一、お品書を付け、特徴やこだわり、思いを表現すること
一、愛情をたっぷり込めること
森林セラピー®でよくご利用いただいている「セラピー弁当(1,000円)」は、この決まりに従って、その日に手づくりされたものを森林セラピー®の現地まで個別にお届けしています。お客様からも驚くほどのご好評をいただいています。
大きく分けて、個人客の方(1名~6名程度)、ツアーなど団体客の方(10数名~40名程度)、そして企業研修の方(数名~30名程度)の3種類のお客様がいらっしゃいます。
個人客の方は、自然や山、森、動植物や、またはセラピーや癒しなどに強いご興味がおありの方が多い傾向です。 団体客の方は、旅行会社のツアーや一般の企業や団体の旅行として来られる方で、バス料金の値上がりの背景でやや減少傾向にあります。他に、行政や学校関連の方のご参加もよくあります。
企業研修としてご活用される方は増加傾向にあり、智頭町としても積極的に受け入れの展開をしています。 全体の人数としては、団体客の方が多いです。はい、行っています。ツアーなどの団体客が減少している背景もあり、積極的に展開しています。安定した資金力があり、また多くの従業員の方を擁する企業のお客様の受け入れをしていくことで、事業の継続・発展の大きな後押しとなることはもちろんですが、メンタルヘルスの問題に悩む方々、対策に努力を費やされている方々の問題解決に役立てる事は私たちにとっても嬉しく、とてもやりがいのあることと感じています。
今まで世の中で価値が低いとされてきた田舎の資源が、都市で悩む方々の深刻な問題に役に立ち、都市と地方がそれぞれの役割を担い、お互いに連携し支え合っていくことにつながる大きな意義のあることだと思います。
企業研修プログラムとして現在ご提供している標準的なものは1泊2日のプランで、初日は智頭の森で間伐体験を通してチームワークなどを学び、智頭町の家庭に民泊、翌日は森林セラピー®を行うというものです。各プログラムの合間にストレス度の測定や記録、気づきや学びのシェアリングなどを行います。既に、東京や大阪の大手企業数社に導入頂き、今のところ良い評価を頂いております。
森林セラピーアプリは、10月22日に智頭町がリリースしたスマートフォン用のアプリで、2015年12月現在でAndroidとiphone合わせて約2000件のダウンロードがあります。お手持ちのスマートフォンで、手軽にストレス~リラックス状態を測定し記録することができるアプリで、智頭町の美しい森の写真や動画、智頭町のお知らせなどをご覧いただく機能もあります。
評判は予想以上に良好です。森林セラピー®にご参加された方や、ご興味をお持ちの方はもちろんですが、そうでない方でも、手軽にストレス~リラックス状態を測定できる楽しいツールとして、森林セラピー®に興味を持っていただくきっかけになっているケースもあります。
智頭町の森林セラピー®を体験していただいた方が、このアプリを通じて日々の生活の中でストレス状態を知り、適切に対処するために活用したり、智頭町とのつながりを保ち、必要な時にはまた智頭町を訪れたりしていただくことを目指して開発しました。
【アプリのダウンロードはコチラから】iOSの方 / Androidの方
企業研修のお客様が増えてきており、関西圏だけでなく関東圏の企業の方と、メンタルケア対策としての具体的な導入の話も進んでいます。
実際に人事などの責任者や担当者の方々のお話を伺うと、私たちが地方で感じている以上に切実な問題だということが伝わってきて、強い必要性と、社会的意義を感じます。企業のみなさまのご要望にお応えできるよう、いっそうの開発と実施体制の整備を進めていくとともに、滞在型のプランなど、より発展した形態も視野に入れています。
智頭町内には現在「芦津セラピーロード」と「こもれびの森」のふたつの森林セラピーロードがありますが、現在新しく2つの森林セラピーロードを開発中で、1~2年のうちにオープン予定です。 町内だけでなく、関西圏や首都圏に、智頭町の森林セラピーにご参加いただいた方へ都市公園を使ってのアフターフォロープログラムも実施しています。これらの場所でプログラムを行う際には、各都市圏に在住している智頭町認定の森林セラピーガイドを派遣してプログラムを実施しており、これらの体制もいっそう強化していく予定です。
その他、「森林セラピーカフェ」や「山陰癒しの森ツアー」など、森林セラピーに関するイベントや各種説明会などを、智頭町だけでなく全国様々な場所で行っています。みなさんも機会があったらぜひご参加ください。 多様化するお客様動向や世間の情勢の中、時代の背景とニーズにあった形で智頭町ならではのご提案、ご提供をしていきたいと考えています。
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