自己肯定感は子どもに大きく影響する? 正しい自己肯定感と与え方
更新日 2018年08月10日 |カテゴリ: 自分を変えたい

現代社会において、自分の得意なことや好きなことを子どものうちから見つけていくことは、将来の選択肢に大きな影響を与えます。
これらを満たしていく要素のひとつに「自己肯定感」があります。どうして自己肯定感を得ると、こうしたことが手に入れられるのでしょうか。そして、正しい自己肯定感を手に入れられる教育や子育てとはどういうものなのでしょうか。
正しい自己肯定感とは何か
自分を肯定する気持ち
自己肯定感とは、端的に言ってしまえば、「自分を肯定する気持ち」です。自己肯定感が高いと、「自分は大切で価値あるものだ」という気持ちを持つことが出来ます。
この気持ちを「自尊心」ともいいますが、自尊心は気持ちや感じ方なので、あくまで他人が評価できるものではありません。
自己肯定感は、子どもの行動を変える
自尊心が高いと「前向きな努力が出来る」「自分に自信を持ち新しいことに挑戦できる」といった行動を生み出します。
一方で、自尊心が低いと「他人の意見や言葉に振り回されがちになる」「完璧主義や疑い深い性格になり、円滑なコミュニケーションに齟齬をきたす」などの行動を生み出しがちです。行動に影響を与える自尊心をうまく育むためにも、正しい自己肯定感を手に入れるのは重要なのです。
自己肯定感を高めたときの子どもの変化
自己肯定感は感覚的なものなので、目に見えません。しかし、行動を見ていくと、自己肯定感が高まってくると顕著になってくる特徴があります。果たして、自己肯定感を正しく育まれた子どもたちは、どのような行動をしてくるのでしょうか。
自分自身の力を自分で評価できるようになる
自己肯定感が高まると、他人の意見や考えに振り回されることなく、自分の感性や考え方を重要視し始めます。
結果として、自分がどのような人間であるのか、自分の得意なものは何なのかといった、自分の評価を自分の物差しで測ることが出来るようになるのです。
一方で、自己肯定感の低い子どもは、親や教師の意見や考え方に追従していくようになります。その行為が正しいか間違っているか、あるいは自分にとって得なのか損なのかといったことを、他人の意見や評価なしでは対応できなくなってしまうのです。
やりたいことが見つかる
他人の意見や考えに振り回されなくなる結果として、自分が好きなこと、熱中できることを見つけることが出来ます。場合によっては、この好きなことは親や教師にとってあまり好ましくないものかもしれません。
しかし、こうした自分の好きなことを続けていくことが、最終的に得意なことを作り、人生の幸福度が高まることがわかっています。特に変化の激しい現代社会では、子どもたちの65%は今存在しない職業についていることがわかっています。
こうした変化に対応するためには、子どもたちは、自分の好きなことから自分の得意を見つけ出すことで、より豊かな将来を手に入れることが出来るのです。
どんな困難にも対応できるようになる
自己肯定感の高い子どもは、困難への対応が柔軟になります。これは、自分の行動の失敗を真摯に受け止め、次の行動への糧に出来るためです。
結果として、自分が好きなこと得意なことを続けていく上で、何か問題があった時でも挑戦し続けることの出来る、メンタルの強い人間となるでしょう。
一方で、自己肯定感の低い子どもは、一度の失敗がそのまま自分への評価を不当に下げることになり、自分はダメで能力のない人間だと自分自身を見限ってしまいます。結果として、挑戦自体が出来なくなってしまうのです。
子どもの自己肯定感を高める方法
自己肯定感は教育や日々の接し方で、少しずつ培っていくことが出来ます。ここでは、親御さんでも可能な、自己肯定感を高める方法について3つ見ていきます。
必要以上に「手」や「口」を出さない
子どものことがかわいいがために、失敗やケガなどをしてしまうことを必要以上に恐れてしまう親は非常に多いものです。
結果として、子どもがやりたいことや子どもの興味があることに対して、親が先回りして「手」をだしてしまうことや、子どもの行動に対して、批評するように「口」を出してしまうことは往々にしてありますが、これは自己肯定感を下げてしまう場合があります。
子どものしたいことに敏感になる
適切な躾や社会的常識を持たせることは非常に重要ですが、結果として子どもがしたいことを押しつぶしてしまっているケースもあります。
「あなたはどうしたい?」という言葉をかけて、子どもがしたいことについて、必ず確認をするようにしましょう。その際、その言葉に対して真摯に向き合う姿勢も重要です。「あなたはどうしたい?」という問いをかけつつ、結局親のやりたいようになってしまうという家庭も多いのです。
子どもに任せる勇気を持つ
子どもは、時には、親からすると明らかに失敗することや間違っていることを行ってしまうこともあるかもしれません。それでも任せることが、自己肯定感を高める上では重要です。
なぜなら、人は信頼がなければ育たないからです。子どもよりも親のほうが力があるからこそ、子どもの失敗を未然に防ぐよりも、子どもの失敗をリカバリーできるポジションやスタンスを維持したほうが、子どもの自己肯定感には大きなプラスとなるのです。
最後に
自己肯定感は教育や日々の接し方で身につくものです。そして、自己肯定感を持った子どもは、自分の得意なことに果敢に挑戦し、人生を切り拓くメンタリティを手にします。
このメンタリティこそが、変化の激しい現代を生き抜く強い味方となるでしょう。また、自己肯定感は信頼に基づいて育まれます。ぜひ、親としては不安になる子どもの言動もあるかと思いますが、信頼をもって接してあげてみてください。
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