「メンタルの強さ」を手に入れるには?「自己肯定」できるようになる3つのテクニック

更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 自信がない

2013年の内閣府の調査では、「自分自身に満足をしている(自分に肯定的である)」と答えた若者の率は45.8%。 アメリカやイギリス等諸外国が70%~80%台を維持しているのに比べ、圧倒的な低さとなっています。 これは若者だけに限らず、大人にも見られる傾向のようです。

自分に満足し、自分を肯定する「自己肯定感」は、メンタルの強さとほぼ比例すると言って良いでしょう。 現在の日本は「自己肯定感」をなくし、メンタル力が弱まっている状態とも言えます。 ここでは自分に満足し、自己を肯定できるようになるための3つのテクニックについて紹介をしていきましょう。

1. 自分を卑下するのを止めよう

現実社会でもネット上でも、日本文化において頻繁に見られる表現が「卑下(ひげ)」です。 「卑下」とは、自分を実際よりも下に表す表現のこと。 例えば「私はバカだから」「自分はクズだから」と言ったものも「卑下」の一種になります。

元々日本では「謙遜(けんそん)」という文化があり、自分を控えめに見せることが美徳とされてきました。 一見すると「卑下」も「謙遜」と同じように見えますが、その心理には少々違いが見られます。

「卑下」に隠れた心理とは、その一つが「その卑下を他者によって否定して欲しい」と考える心。 他者から「そんなことは無い」と言ってもらうという「他者承認」によって自分を支えようとしているのですね。 もう一つが、自分で自分を「ダメだ、クズだ」と言うことで「だからこれ以上自分は何かを改善しなくてもいい」という「投げ出し」の心です。

どちらも「ラクな形で自分を肯定したい」と考える心が生み出しているといえますが、残念ながら「卑下」では真実の自己肯定を生み出すことはできません。

ネガティブな言葉が持つパワーは自分で考えているよりも大きなもの。 自分で自分を「ダメだ、クズだ」と言うほど、自分で自分の本来の能力すら発揮できなくなる「自己否定の暗示」をかけていることになるのです。 卑下をする行為は、自分からメンタルの強さを手放している行為とも言えるでしょう。

2. 自分の「良い点」・「ダメでも改善できる部分」を探そう

「ダメだなあ」と自分のことを考えた時、人は「あれもダメで、これもダメで…」と、全方位に向けて「ダメな理由」を探してしまいがち。 ところが実際には、自分を「ダメだな」と感じる何らかのキッカケがあることが殆どです。

できれば、その原因やキッカケとなる部分を探し、その点と向き合って克服することが理想的。 ただ、中には「どうしてもその問題だけは解決できない」ということもあることでしょう。

そんな時には、まずは自分の「良い点」を探してみることから始めてみてください。 また「良い点が見つけられない!」と思ってしまった場合には、「ダメでも改善できそうなポイント」を探すことからスタートしてみましょう。

全ての「ダメ」なポイントが改善不可ということはありませんよね。 今の自分から一歩、二歩だけでも進歩できそうなポイントを探してみるのです。

自分を「ダメだ」と考える時、人は自分に対して高い理想のハードルを課してしまっている状態。 「満塁逆転ホームラン!」というような劇的な変化がなければ自分はダメだ、と考えてしまっている人が多いものです。

でも実際には、人間を変化させ、ポジティブな方向へと向かわせるのはごく小さな「一歩」から始まることがほとんど。 今日からできそうな「小さな変化」を始めることが、最終的な大きな自己肯定へとつながっていくのです。

3. 他人に親切にすることから始めてみよう

「自己肯定をしたいけど、今から何を始めたらいいのかわからない」…そう悩んでしまった時にもっとも「近道」と言える方法をご紹介しましょう。 それはとても簡単。

「周囲の人に親切にする」ということです。

例えば、道に迷っている人がいたら教えてあげること。
困っている人がいたら救いの手を差し伸べること。
急いでいる人がいたら、「お先にどうぞ」と譲ること。

自分の家族や友人、知人などに親切にするのはもちろんですが、上記のような「見知らぬ人」たちへの親切は「社会的貢献」とも言えるものになります。 「自分を好きになってほしい」と言った利益を望まない無償の貢献となるわけです。 誰かに対して貢献し感謝をされたり、相手からも親切を受けることができた時、人は自分のことを強く肯定できるようになることは心理学でもわかっています。

「そんなことで…?」と不思議に思われるかもしれません。 しかし実際、「自己肯定感」が弱い人ほど他者に対しての貢献度は低い傾向が見られることも判明しています。 ここ一年、ここ数年を思い浮かべてみてください。 公共機関などで席を譲った経験や、上記のような親切な態度をどれだけ取ることができていたでしょうか? 家族や友人に対して、親切な態度は取れていたでしょうか?

「できていなかったかも」と思ったら、まずは今日から「周囲に親切にすること」を始めてみましょう。 「偽善だ」という思い込みは捨ててください。 例えそれが「偽善」であっても、あなたに親切にされ、助かった人にとっては真実の「善」であることに変わりはありません。

おわりに

現在、日本人の自己肯定力の弱さ、メンタルの弱さの根幹にあるのは「卑下」「完璧主義」そして「利己主義」ではないかと考えられています。 これらは全て「自己肯定」の真逆へと向かうものばかりです。 「完璧でないと笑われる」「自分さえ良ければいい」…こんな考え方は、どんどん自分を肯定できる力を奪い、その人の本来あった精神力すらも弱めてしまいます。 今後の人生を強く切り開き、明るく充実したものにするために、ぜひ今日から「小さな一歩」を踏み出してみましょう。

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