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働きたくても働けない女性の「三つの制約」−−制約を乗り越えるために|産業カウンセラー 鈴木 裕美子

公開日 2015年07月31日 |
カテゴリ: キャリア・人生・仕事の悩み
働きたくても働けない女性の「三つの制約」−−制約を乗り越えるために|産業カウンセラー 鈴木 裕美子

友人との会話から感じたこと

私は友人の母親同士で会話をするとき、こんなことをよく耳にします。

「本当は働きたいのだけど…。」

私の息子が通う幼稚園では、まだまだ専業主婦の母親が多い状況です。望んで専業主婦になる人、そうでない人、色々な事情があるとは思いますが、「本当は働きたいのだけど働けない」という状況はなぜ起きてしまうのでしょうか。

女性の労働力率が下がるM字カーブの存在

日本の女性の労働力率をグラフ化すると、結婚・出産期に労働力率が下がるM字型になります。

具体的には「25~29歳」と「45~49歳」を左右のピークとし、「35~39歳」を底とするM字型カーブを描きます。結婚・出産期に当たる年代に労働力率がかなり低下し、育児が落ち着いた時期に、専業主婦になった女性が働き始めるため労働力率は上昇しています。(出典:内閣府男女共同参画局

このM字カーブは男性には存在しません。

またOECDに加盟する34か国中、M字カーブが存在するのは、日本と韓国のみで、その他の国のグラフでは、女性の労働力率が極端に下がることはありません。

2014年に行った明治安田生活福祉研究所によるアンケート結果によると、日本の女性が結婚し、出産すると、正規雇用の女性の72.9%、非正規雇用の女性の91.4%が仕事を辞めているとのことです。(出典:明治安田生活福祉研究所

一方で、明るい兆しも見えてきています。

内閣府が発表している男女共同参画白書平成26年版(2014年)には、M字カーブ自体が以前よりも浅くなっていると報告されており、日本の女性が、労働市場から外れるということが無くなる日も近いかもしれません。

大多数の専業主婦は「働きたい」

結婚・出産期に仕事を辞め、専業主婦になった女性は働くことについてどのように考えているのでしょうか。

人材サービス会社のリクルートジョブズが発表したインターネット調査によると、子供がいる専業主婦の約8割が「働きたい」と思っているという結果になりました。(出典:株式会社リクルートジョブズ

仕事を辞めて専業主婦になったものの、大多数の女性が「働きたい」と感じているのです。

再就職の現実

このM字カーブの時期に、労働市場から外れて専業主婦になった女性は、育児が落ち着いた時期に再び働き始めます。この時、女性の労働力率が上がります。しかし、これは専業主婦だった女性がパートタイムで働き始めることが多いためです。

現在ではパートタイムで選べる仕事の範囲は限られており、本当に望む仕事ではないケースも多くあります。つまり専業主婦が、結婚、出産前と同じような働き方をすることが難しいのです。

専業主婦には、それまで築いてきたキャリアを中断している方が多く存在します。女性が継続して働き、キャリアを中断しないことは、家計を支えていくという意味において重要です。

そして長期的な視点において、仕事で自己実現をするという意味でも大切なことです。

しかし、現実はそうはいかないのです。

「働きたいけど働けない」という現象

なぜ、専業主婦の再就職の現実は厳しいのでしょうか。それは3つの「制約」がカギになっているようです。

リクルートワークス研究所によって発表されたレポートWorks Report 2015によると、2025年に向けては、人材不足と人材余剰が同時発生すると言われています。

例えば専業主婦の女性が、育児が落ち着いて、働き始めようと思ったときに直面するのは、「求人があるのに応募できない」つまり「働きたいけど働けない」という現実です。

このレポートによると、主婦や高齢者が再び働き始めることができない理由は3つあります。

① 現在働いていない理由、いうならば「制約」と両立する働き方が実現できない

→家事、子育てなどにより労働時間や勤務場所に関する条件が「制約」になる

② 仕事を辞めてからのブランクによってスキルの陳腐化が起こる

→ブランクが長くなるほどスキルが維持できなくなり、スキルが「制約」される

③ 働かなくても生計を維持できるため、仕事に求める条件が厳しくなる傾向がある

→配偶者の収入があり、働く必然性がないのであれば、魅力的な仕事に「制約」される

この3つの「制約」と両立する魅力的な仕事、働き方の開拓が必要だと報告されています。

自分にとっての「制約」を考えてみる

最近になって「制約」のある人材を活用しましょうという議論が活発になってきました。

しかし、時間や場所、スキル、条件といった「制約」を個人の自助努力だけで乗り切ることはまだまだ困難です。「制約」と仕事を両立するために、個人として少しでもできることはないか、探ってみることが大切です。

専業主婦の母親にとって、出産後の人生は意外と長く、子どもの成長とともに、自分のために使える時間は増えていきます。その時、皆さんは何をしていますか。

自分の将来について、どうなりたいのか今はわからないかもしれません。

しかし、少しでも「働きたい」と感じているのであれば、自分にとっての「制約」は何なのか、考えてみても良いのかもしれません。

おわりに

現在足りない労働力を補う存在として、専業主婦は労働市場への参加を期待されています。労働市場では、一つでも「制約」を外すことが求められます。専業主婦が実際に「制約」のある状態で、労働市場から求められる人材になることと、自分が望む働き方ができることという、両方のことを今すぐ実現するのは、難しいかもしれません。

しかし、現在政治が動き始め、将来的に女性が仕事で活躍する機会は増えていくはずです。個人の努力として「制約」を乗り越え、社会が「制約」を受け入れる、そんな世の中になって欲しいと思います。

私は、多くの専業主婦の皆さんが「本当は働きたい」と感じているのであれば、それを実現できるように、支援したいと考えています。 そして、少しでも多くの専業主婦の皆さんが輝いて欲しいと願っています。

どんな一歩を踏み出すことができるか、一緒に考えてみませんか。

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