更新日 2024年08月21日 | カテゴリ: キャリア・人生・仕事の悩み
仕事のことで悩んでいるけど、誰に相談したらいいのだろう……転職サービスのエージェントに相談すると、むやみに転職を薦められそうで嫌だなぁ、と思う人もいるかもしれません。
私は、キャリアコンサルタントという仕事をしています。
「キャリア」「キャリアコンサルティング」「キャリアコンサルタント」と聞くと、わかったようなわからないような感じを受けることと思います。就職・転職相談のイメージを持っている方も多いことでしょう。
また、「キャリアカウンセリング」「キャリアカウンセラー」という言葉も聞いたことがあるけれども、それとどう違うのかという疑問がわいてくる方もいらっしゃることでしょう。実は私もその一人でした。
厚生労働省によれば、キャリアコンサルティングの定義を噛み砕くと、以下のようになります。
関連した職務の連鎖が「キャリア」と呼ばれます。キャリアを積んだ結果として、特定のスキルや知識など、職業能力が蓄積されていきます。
そして、「キャリアコンサルティング」とは、その人の適性やそれまでの経験に応じて自分で職業生活設計をし、職業選択・職業能力開発に取り組めるように行うための支援を指します。
宮城(2002)は、以下のように述べています。
「キャリアカウンセリングはただ単に『個人と仕事をマッチングさせる』ことによって、仕事を見つけるためだけに用いられるカウンセリングではない。ライフキャリアに関する悩みや問題を抱える人は同時にさまざまな精神的な問題も抱え不安を感じ、悩み葛藤している。従って、キャリアカウンセリングにおいてはこうした『精神的ケア、心理的な問題解決のサポート』もカウンセリングの重要な一部分である。
なぜなら、人は情緒的な問題解決によってもたらされる精神的安心感、安定感を持ちえてはじめて、自らの現実と将来を冷静、客観的に受け止めることができ、建設的に今後のライフキャリアの方向性へ目をむけることが可能になるからである。」
つまり、キャリアカウンセリングとは、単に仕事を見つけることではなく、その人の今の状態や不安、価値観を支えながら、その人の今後の人生をより良くしていこうとするプロセスなのです。
キャリアコンサルティングには以下のような6つのステップがあります。どれか一つをサポートすることもあれば、全てのステップでサポートすることもあります。
自分の興味(やりたいこと)・適性(向いていること)・能力(できること)を明確にし、職業経験の棚卸しを行う
労働市場・企業に関する情報提供、職業に求められる能力やキャリアルートの理解
意思決定の前に、経験してみる
キャリアプランを作成し、短期・中長期の目標を設定。能力開発等に関する情報を提供
活動状況を把握しつつ、職業選択・求職活動等をサポート
新しい職務に適応する
中でもとても大切なのは、「自分を知る」という部分です。本当はどんなことに興味があるのか、何に向いているのか、何ができるのかを知ることで、適切な選択肢が絞り込まれます。
「キャリアコンサルタント」の歴史、理論、技法は、アメリカの「キャリアカウンセラー」の歴史、理論、技法がベースとして活用されていて、キャリアコンサルタントとキャリアカウンセラーは同じものというのが通説です。
キャリアコンサルティングやカウンセリングは、大学・専門学校・高校・中学の学生・生徒、フリーター、NEET、生活保護者、定年退職後のセカンドキャリア、主婦、NPOのボランティア活動、経営者のメンタルヘルスを含めた、広義のライフキャリアを対象としています。
どんな人でも、立ち止まってキャリアを考えたいときには、受けられるものなのです。
さて、今までの説明を踏まえ、オンラインカウンセリングで実施できるキャリアコンサルティングについてお話しします。
キャリアを「人生そのもの」ととらえ、たった一度の自分の人生を、いかに自分らしく生きていくか、自ら選択し決定していけるように、支援していくことです。
家族、友人、先輩・後輩等、ご自身の周りの方々と話すことによって悩みが解決すれば、それでよし。
ハローワークやさまざまな機関での支援プログラムや相談を利用して進路や方向性が決まれば、それでよし。
ただ、身近に相談できる人がいない、何をどのように相談・利用すればいいかわからない、さまざまな理由でうちから出られないという場合、インターネットが使える環境なのであれば、ぜひオンラインカウンセリングを利用してください。
キャリアコンサルティングは、キャリアガイダンス&カウンセリングです。キャリアとは人生そのもの、キャリアガイダンスとは問題把握・目標設定・方策の実行・成果の評価を計画的に行うことです。
そして重要なことは、キャリアコンサルティングの進め方においても、主役は相談者自身であり、コンサルタントはサポートする脇役だということです。名脇役という言葉がありますが、それは主役が輝いてはじめて生きてくるのです。
・渡辺三枝子+E.L.ハー 2001「キャリアカウンセリング入門―人と仕事の橋渡し」ナカニシヤ出版
・宮城まり子 2002「キャリアカウンセリング」駿河台出版社
・宮城まり子監修 2006「キャリアサポート」駿河台出版社
・木村周 2017「キャリアコンサルティング 理論と実際 4訂版」雇用問題研究会
・独立行政法人 労働政策研究・研修機構2015「日本労働研究雑誌No.658」
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