更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 恋人との関係・夫婦関係
専業主婦(主夫)になった人がうつ病や抑うつ状態となるケースは、年々増えていると言われています。
また身近にいる家族がその状態に気づかず、重症化してから問題になったり、結婚生活を維持することが難しいほどの状況になることも珍しくなくなってきているようです。
家庭に入った人たちが、なぜ「うつ」になりやすいのか、ここではそのポイントと家族が気をつけるべき点について紹介していきます。
人は労働を行う際、そこになんらかの「達成感」があることで、次の労働へと向かうモチベーションを維持できます。
例えば書類を作成した時、それが出来上がれば「できた!」という達成感を得ますよね。
またプレゼンが成功した、取引がまとまったなどという大きな達成感を仕事では得ることもあるでしょう。
ところが、日常生活における「家事」「育児」という労働では、このような達成感が得にくいと言われています。
特に1人暮らしではない人、家族と共同で生活をしている人の場合、家事に対して「徒労感」を感じることが多いようです。
例えば部屋の片付けをしても、翌日にはまた散らかってしまう。
トイレやバスルームの掃除をしても、直後に汚い状態に戻っている。
このような「元の木阿弥」になる繰り返しが労働に対するモチベーションを下げ、「いくら頑張ってもムダだ」という無力感を生み出してしまうのです。
昨日懸命に作った書類がパソコンから消えていたり、1日の売上がレジから消えている…と想像してみると、その無力感が体感しやすいのではないでしょうか。
ちなみに最近では料理やお弁当作りの成果をブログなどに掲載する人が増えていますが、これは「達成感」を得るためのひとつのテクニックとも言えます。
例えば庭や部屋などがキレイな状態になっている場合、それを維持するように家族ができるかぎり努めることが「達成感」を妨害しない手段のひとつです。
人間が幸福感や自信を持つには、自分自身を認める「自己承認」と、他者から賞賛や応援を受ける「他者承認」の両方が必要になります。
しかし、上記【1.】のとおり家庭内の家事とは「完了という区切り」がつけにくいものでもあり、達成感が得づらいことから、自己承認を行うことが非常に難しい状況です。
そのため、主婦・主夫業に従事している人は、自分自身を認め、賞賛してくれる「他者(家族)」の承認を欲するようになります。
カンタンに言えば、「もっと褒めてほしい」「もっと感謝をして欲しい」ということですね。
ところが、社会に出ている側から見てみると「仕事をしていても、そんなに褒められることは無い」「だから褒める必要は無い」「甘えである」と感じられてしまうことが多いようです。
しかし社会で働いている人の場合には、「褒める」という行為が無くても他者承認を様々な形で受けています。
例えば昇進・昇格・栄転、昇給や褒賞、顧客からの感謝の言葉や賞賛というのも「他者承認」です。
また小さなことでも仕事上で「助かります」「頼りにしています」と言われることも、他者から認められているという自負のひとつになっているのです。
でも、家庭内で主婦・主夫業に従事している人は、このような昇格・名誉・昇給を受けられることはありませんよね。
そのため、自分からも家族からも賞賛の声が無い状態が続くと、「承認欲求」という自己を保つための欲求が満たされず、心理的に不安定な状態に陥るケースが多いのです。
これを避けるには、小さなことでも「褒める」習慣を付けることが大切。
「褒める」と言うと「しっかり褒めなくては」と構えてしまう人が多いですが、もっとカジュアルに考えてみましょう。
「この料理はおいしい」「靴がキレイになっていて嬉しい」など、気づいた点を素直に口にするだけでも「賞賛」となります。
一般的に、人間は社会の中に身を置き、様々な人の中で繋がりを持っている状態である方がより多くの幸福感を得やすいと言われています。
家庭内の家事に従事している主婦・主夫の場合、会社などに属していないことから社会生活に貢献している・社会に繋がっているという自覚を持ちづらく、これが孤独感や無力感に繋がることも多々あるのです。
子育て中には子供同士の母親との繋がり、いわゆる「ママ友」が居た人が、子供が手を離れたことで一気に人間関係が少なくなり、これにより抑うつ状態となることもあります。
ボランティア、趣味の教室、またパートなどの短時間の労働など、社会や家族以外の第三者との関わりが持てる時間を作ることはとても重要だと言えるでしょう。
パートナーを賞賛し、「家事」という仕事の助けとなる意識を持つことは、すなわち「良い夫婦関係を維持する」ことにも繋がります。
末永く良い関係を築き、仲の良い夫婦であり続けるためにも、パートナーの状況を自分に重ねて想像し、歩み寄ることから始めてみましょう。
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