子供のメンタルの強さを鍛える「親の向き合い方」とは

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: 子育て・家族関係

近年、よく話題に登るようになってきているのが子供・若年層の「メンタルの弱さ」です。
少しでも注意を受けると大きく落ち込んでしまったり、一度批判を受けただけで心を閉ざしてしまう層が増加していると考えられています。

これは先天的な性格というものではなく、家庭環境・親の躾や教育が大きく影響している可能性大。
「メンタルの強い子供」を育てるためには、一体どのような点に親が気をつけていくべきなのでしょうか?

1. 「褒めて認める」と「なんでもOK」は異なる

日本人は「褒める」ことが苦手であると言われてきましたが、ここ数年では育児における「褒める・認める」という重要性が認知され、子供に対して「褒めて認めよう」とする親御さんが増えてきました。
しかし、「褒めて認める」ということを「全ての要望を受け入れる」と誤解しているケースが少なくありません。

人間は3歳~5歳頃まで、「幼児的な万能感」を持っているもの。 これは「自分はやろうと思えばなんでもできる」「自分は完璧である」という心です。
「失敗をした」「ルールを破った」など、様々な経験を積み重ねていくことでこの万能感は徐々に薄れていき、「自分は完璧ではない」という自覚を持つようになります。
「自分が絶対的存在ではない」と知ることが、成長における重要な過程なのですね。

ところが幼児のうちに何も注意を受けることがなく、思うがままに生きてきた場合、この「幼児的万能感」を持ったまま成長することになるのです。

しかし残念ながら、人間は完璧な存在ではありません。 成長を続けて小学校・中学校に上がる頃には、何らかの「苦手」や「弱点」と向き合うことになります。

小学校・中学校と成長を重ねるにつれ「万能」という感覚を挫く出来事が起こった時、幼児的万能感を持ったままの10代の子供たちはそれを受け止めることができず、心が折れてしまうと考えられているのです。

2. 子供の「失敗」を恐れない

小さな子供たちが新しいことに挑戦しようとする時、親はついつい「失敗をするのではないか」「危険ではないか」という気持ちを持ってしまうものです。
ところがあまりにも心配をするが故に、あらかじめ子供の障害(失敗の原因となりそうなもの)を取り除いてしまうことは、子供に「失敗という経験」をさせないことになります。

「トライ&エラー」という言葉がありますが、人間は失敗をしてこそ、その経験を活かして次の「成功」へと進んでいくことができるもの。
しかし「失敗らしい失敗」を経験してこなかった子供は、一度の失敗を必要以上に大きく受け止めてしまうことになります。 また「失敗すること」を恐れるあまり、挑戦する気持ちや行動力を持たない子供に育ってしまうのです。

3. 10歳を過ぎると「褒めない親」が増えている?

現在の調査では、「褒める子育て」を実践しようとした親も、小学校中学年(10歳前後)になると褒める回数が激減し、中学校に入ってからは「褒めた回数が殆ど無い」と言うケースが増えていることがわかっています。
これには様々な原因が考えられますが、ひとつには子供の「自我」が芽生えるにつれて、親が「子供が言うとおりにならない」と感じることから、褒める回数が減っていると言えるでしょう。

「可愛いと感じるから褒めていた」「可愛くなくなったから褒めなくなった」…こんなケースが多いようなのです。

また前述の1.のような「甘やかし」を続けたせいで子供が善悪・社会のルールなどを覚えずに成長してしまい、学校などの集団生活に馴染めず、その結果を「子供の性格だ」と感じている親もいるようです。

「褒める」という大切さは、自我が形成される10代の時にも非常に重要になってくるものです。
例え「自分の理想の形」とは違うものであったとしても、子供なりに努力をしたり、何らかの結果を出しているのであれば、その点はどんどん褒めていきましょう。

子供の「できない点」ではなく「できている点」を見つけ、褒めて伸ばすことが大切です。

まとめ

子供のメンタルを育てる点としては、以下がキーポイントと言えるでしょう。

・社会的ルールや家族間のルールなど、善悪についてはひとつひとつ丁寧に話し合っていく(全てをOKとはしない)
・子供の失敗も経験だと考える
・子供が成長をして自分から離れていった時こそ「子供を褒めるべき時」

将来、子供が強くしなやかな心を持って自分の元を飛び立てるよう、今日から「子供への向き合い方」を家族で考えていきましょう。

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