更新日 2024年08月21日 | カテゴリ: キャリア・人生・仕事の悩み
複数の後輩や部下たちをまとめる上司・リーダーに最も必要とされるものって、何だと思いますか? 統率力、カリスマ性、アイデア力…様々なポイントを思い浮かべられることでしょう。 しかし複数の人間をまとめていく上で、集団を良い状態に導いていくのに最も重要となるのは、心理学の面から見ていくと「公平性」であると言えます。 いま現在、多くの部下や後輩たちを「公平」に扱えているでしょうか?
ここでは公平性の重要さ、そして部下たちを公平に評価するためのポイントについて紹介していきましょう。
人間は誰しも、自分の努力に対して見合った報酬を受けたいと考えるもの。 自分が頑張っているのにそれに見合った評価が受けられていないという「不公平な状態」が長くなればなるほど、人はモチベーションをなくしていきます。
ステイシー・アダムスが提唱したこの「エクイティー理論(別称:公平理論)」は、もちろん現在の私達にもあてはまるものです。
職場などの評価を受けやすい場において、人が最も「不当だ」と感じやすいのが「同期・同僚」の扱いの差。 一人だけが出世をしたり、特に理由も明示されることなく重用されることが増えれば、それ以外の人たちは「自分は不当に低い評価を受けている」と感じます。
例え上司の側には何らかの評価基準があったとしても、それが「目に見えるもの」でなければ、周囲が納得することはありません。 不満を持った部下や後輩たちは、仕事に対するモチベーションをなくしたり、最悪の場合にはその職場を去ろうとしてしまう可能性もあります。
どんなに「ビジネスの場」であると言っても、私達人間がアナログな心を持つ生命体である限り、「気が合う人」や「好みの人」というのはいるものです。
同じ程度の能力の部下でも、話が合う人、ウマが合う人だと「楽だなあ」と感じてしまいますよね。
しかし、このような「個人的主観」を「能力の評価」に絡めてしまうのはとても危険です。
例えば上司(自分)に対して、敢えて反抗するような革新的意見をしてくる部下がいたとしましょう。 革新的意見は一見すると上司を否定するようにも聞こえますから、「面白くないな」「生意気だ」と感じられることもあるはずです。
ところが集団が一方向のみに進まず、常に新しいエネルギーを持って進んでいくためには、このような革新的意見は絶対に必要となります。 もしもあなたが「生意気に意見をしてくる部下」を不当に低く評価すれば、その部下はもう意見を出してくることはなくなることでしょう。
一時期はあなたにとって「快適な状況」となるかもしれませんね。 しかし、このような状況は他の部下たちにも「どうせ意見が採用されることは無い」という学習的無力感をもたせてしまうのです。 自由な意見が出せる場がなくなれば、その集団は閉塞していく一方。 不満を抱えた部下たちが能力を発揮できることはなくなりますし、チームの能率も下がってしまいます。
自分に都合の良い人だけを主観的に評価することは、会社にとって、チームにとって、最も良くない状態を生み出すのです。
自分の中の「主観」に囚われずに部下たちを公平に評価するには、評価基準を「数」に置き換えてみるのが最も有効と言われています。
契約数や売上数などなら、簡単に基準を作ることができますね。 また一見すると「数」に置き換えにくい作業であっても、気をつけて見ていけば作業量や作業の質は「数値」にできていくことが多いはず。
例えば飲食店の店員さん達であれば、誰が最も多くのテーブルを回っているのかは、ちょっと気をつけて見ていればすぐにわかりますよね。
単に「多くの作業をしている」人をプラス評価するのではなく、様々な見地から数値評価を行っていきましょう。
・クレームが来たのならマイナス点
・遅刻や欠席などの勤怠に問題があるならマイナス点
・リピーターが来たのであればプラス点
・顧客からお褒めの言葉をいただいたのであればプラス点
このような数値評価ができたら、表などにして全員が見られる場所に置くことも大切です。 「上司が何を基準として評価をしているのか」をハッキリと見せることで、「不当な評価ではないのだ」と誰もが感じることができます。
また「この点を頑張るべきなのだ」という目標が見えやすく、部下や後輩たちがモチベーションを保ちやすいのです。
人事異動や誰か一人を出世させた後などには、部下や後輩一人ひとりと面談をする機会を作り、各自の不満を聞ける場も設けてみるようにしましょう。 現在伸び悩んでいる部下や後輩でも、「やる気があり、頑張っている部分」をきちんと上司が見ていることを伝えてあげれば「不当評価だ」と感じる心が少なくなるものですよ。
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