もっと頭をよくしたいと思ったら。頭の良さとは?本当の問題は?

更新日 2018年10月01日 |
カテゴリ: キャリア・人生・仕事の悩み
もっと頭をよくしたいと思ったら。頭の良さとは?本当の問題は?

もっと頭がよかったら――。

これまで生きてきた中で、一度もそんなことは思ったことがない、という人がいたら、その人はよほど頭のいい人か、ウソをついているかのどちらかでしょう。とくに問題に直面して、それが立ちはだかる壁のように思われたとき、「頭さえよければ」と思ってしまうのは、人間の性です。「もっと頭をよくしたい」、それは人間として生まれた以上、誰もが思いがちな共通の願いではないでしょうか。

ですが、魔法のように一瞬にして頭がよくなることが、本当に私たちに幸せをもたらしてくれるのでしょうか?そもそも私たちは、なぜ頭がよくなりたいと願うのでしょうか。

知能とは「ツール」に過ぎない

知能の定義は、知能を扱う研究者の数だけあると言われるほど多様です。ですが、諸説を整理すると、おおむね次の4つに分けることが可能です。

(1)経験から学習し、それを活かす能力
(2)抽象的に思考・推論する能力
(3)何が起きるかわからない不確実な世界に適応する能力
(4)成すべき仕事を迅速に成し遂げるよう動機づける能力

(長谷川寿一著『はじめて出会う心理学 改訂版』有斐閣)

(1)と(2)はアカデミックな知能、(3)と(4)は現実知能と呼ばれることもありますが、(1)~(4)をまとめて、知能を問題解決能力ととらえる見方もあります。そう、知能は問題解決のための「ツール」に過ぎないのです。

「頭がよくなりたい」と「足が速くなりたい」は似ている

例えば、「足が速くなりたい」という人がいたとします。

理由を尋ねて、「目的地に早く着きたいから」という答えが返ってくれば、誰もが「電車やバス、車を使えばいいのでは?」と思うのではないでしょうか。

同じことは、「頭がよくなりたい」という願いにも言えます。「頭がよくなりたい」という願いに対し、「なぜ頭がよくなりたいのか?」尋ねて、例えば「計算が苦手だから、得意になりたい」という答えが返ってきたとしましょう。

さらに「なぜ計算が得意になりたいのか?」と聞いてみたとして、「飲み会のとき、割り勘が暗算でできないから」という答えが返ってくればどうでしょうか。そうです。電卓を使えばいいのです。携帯にも電卓機能が付いています。要は、「割り勘をする」という目的さえ達成できれば、方法はどうでもいいわけです。

「なぜ頭がよくなりたいのか」という問いをとことんつきつめる

もう一度、冒頭の問いに戻りましょう。あなたはなぜ「頭がよくなりたい」と思うのでしょうか?いい大学に入りたいから、仕事で成果を上げたいから――答えはさまざまでしょう。しかし、前述した「知能はツールに過ぎない」という見方を思い出してみましょう。

例えば、「仕事で成果を上げたいから」を例にとります。

仕事で上げたい成果というのが、とことんつきつめた結果、例えば「社員の経費精算を迅速に済ませたい」ということだったとします。

もちろん頭がよければ作業のスピードは速いでしょうが、「頭のよさ」と「社員の経費精算を迅速に済ませる」というミッションは必ずしも直結はしていません。むしろ、エクセルの関数をたくさん使う、あるいはシステム上で経費精算が済むようなプログラムを導入する、もっと言えば経理に人手が足りていなくて、経理のプロフェッショナルを雇用することが必要かもしれません。

問題の原因は多様であることが多く、解決のアプローチもさまざまであることが往々にしてあります。

問題を細分化さえすれば、「頭のよさ」はそれほどいらない

以上のように、すべての問題に対し「頭さえよければ、すべて解決する」と考えるのは、いささか乱暴な思考だということがわかります。

問題解決へのアプローチは多様であり、アプローチのステップをさらに細分化すれば、一つひとつの作業自体はわりと単純なものです。それらを確実に一つずつこなしていきさえすれば、結果として問題は解決します。世間で「頭のいい人」と言われる人は、ひょっとしてそのことを理解しているのかもしれませんね。

「頭のよさ」とは結果として生み出されるもの

「頭のよさ」のような複合的な能力は、本来、時間をかけて構築すべきものだという認識は大切です。仮に魔法の力によって、ある日突然「頭のよさ」を手に入れたとしても、別の弊害が生み出されるかもしれません(能力が突然変化すれば、周囲の人もびっくりするでしょうし)。

「頭のよさ」とは、問題を一つずつ解決することによって、経験が蓄積され、結果として生み出されるものなのではないでしょうか。

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