いつも人と自分を比べてしまう--「満たされない自分」を変える3つのポイント

更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 自分を変えたい

「あの人は私より仕事ができて羨ましい」

「どうして私のパートナーはあの子の彼ほど優しくないの?」

などなど、人間はついつい「誰か」と「自分」を比べてしまいがちなもの。
でもいつも誰かと自分を比べては「私はできない人間だ」「私は不幸だ」と思い込んでしまっている人も少なくありません。
なぜ、誰かと比較をすることが心の飢餓感を生んでしまうのか、そしてなぜ、誰かと比べることを無意識に望んでしまうのか--ここではその心の奥にあるものに焦点をあて、そこから脱却するためのポイントをご紹介していきます。

1. 「比較」が幸せを生まないのはなぜ?

人間が「自分が幸福だ」という感覚を得る時には、そこに「主観的な部分」と「客観的な部分」が存在しています。
主観的な部分とは、数値や誰かの意見に左右されない幸福感のこと。
反対に客観的な部分とは、世間一般の数値・他者との対比などで「幸福であるのだ」と認識する部分です。
自分自身に満足できない人、主観的な幸福感を得られない人ほど、客観的な比較で幸福感を得ようとします。
つまり「自分と比較しての誰か」を想定に置いて、「その人に比べると自分は幸福だ/不幸だ」と相対的に考えているわけですね。
しかしこの相対的な比較に頼れば頼るほど、人は不満を感じ、自分をどんどん否定するようになってしまいます。
一見すると冷静な判断に見える客観的な幸福の判定法ですが、人はそれを測る時、無意識にそのものさしとして「自分よりもその分野で秀でている人間」を選んでいるのです。

例えば金銭面を比較する時には、自分よりも少し裕福な人を。
外見を比較する時には、自分よりも外面が美しいと感じられる人を…このように各分野で「自分より優れている人」と比較し続けていけば、「誰にも勝つことが出来ない状態」となってしまいますよね。

「誰よりも裕福で誰よりも美しく、誰よりも愛情に恵まれており、環境も抜群で、苦労もストレスもまったく無い…」そんな理想的な人間はこの世には存在し得ないわけですが、「比較」に慣れた人間の心理はその面に気づきません。
このような認知の歪みがマイナス的思考を生み出し、「自分は人より劣っている」「自分は不幸だ」という暗示を植え付けることになってしまうのです。

2. 比べる心の奥にある「認められなかった自分」を許そう

人と自分を比較してしまいがちな人は、大抵の場合、自分に対して非常に厳しい診断を下しています。
心理学では自らを認めることを「自己承認」と呼びますが、この自己承認欲求が不足し続け、自分自身を許すことができなくなっているのです。

では、ひとつの質問に頭の中で回答をしてみてください。
今あなたが「不満だ」と感じていること、それは「どんな自分」になったら解決すると思いますか?
他者と自分との比較に偏ってしまった心は、非常に高いハードルを自分に課していることが殆どであると言われています。

そしてこの理由としては、幼少期、青年時代などの承認欲求が満たされなかったことが大きく影響していることが多いのです。
特に「褒めて育てる」ということがまだ一般的ではなかった20年前〜30年前の日本では、子供時代に「親、先生から褒められた、認められた」と感じられる記憶を持っている人は少数であると言われています。

「かつて認めてくれなかった人」そして「認められなかった自分」に対する怒りや焦り、哀しみが残ると、それが自己承認への妨げとなることが多いのです。
「あの時できなかった」と思う過去の自分や、それを認めてくれなかった人に対して「許し」の気持ちを持つことが、自分自身を認め、幸福を感じる第一歩となります。

3. 環境やパートナー・子供ではなく「自分」の行動で変化しよう

自分自身に不満を持っている人は、ついついその理由を「自分の周囲を取り巻く環境」や「パートナー・配偶者・子供」などに見つけ、「それが変われば自分は幸福になれる」と考えてしまいがちです。

ところが、心理学ではこのような「環境・周囲の変化」がもたらす幸福感は持続しないということがわかっています。
例えば明日、貰った宝くじが大当たりして、一気に億万長者になったとしましょう。
このような「降って湧いた環境」で得た幸福感は、なんと半年〜1年程度で「元の状態」に戻ってしまうのです。
つまり幸福の要因を他者に求めると、一度は幸福感を得ても、近いうちにまた同じような飢餓感を覚えることになってしまうのですね。

反対に自分自身で意図的に行動し経験や変化を生み出せた場合の幸福感は、年月を経ても目減りすることがほとんど無いのです。
これは自分が考え、行った行動が自分の「価値」を認めることに繋がるからであると考えられています。

おわりに

幸福になるための「自分から動く」という行動は、けして大きな行動とは限りません。
例えば「1日10分の勉強を始めてみる」「ダイエットをしてみる」等も「行動」のひとつです。
小さなことでも「今」を変えるために、まずは自分自身でその一歩を始めてみましょう。

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