更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 恋人との関係・夫婦関係
恋人や配偶者に対して「自分以外の異性と仲良くしないで!」という嫉妬を感じるのは誰にでもある感情。
しかし異性の店員や同僚、芸能人に対して強い嫉妬を感じてパートナーを責めたり、「相手が今どこで誰と何をやっているのか」を常に把握していないと安心できなかったり…このような「強い嫉妬」を常に抱えてしまう人も少なくありません。
また時には、これらの嫉妬がパートナーに対して強い束縛行為を生んでしまうことも。
「証拠も無いのに、相手が他の誰かのところに行ってしまうかもと感じる」--この恐怖感から生まれる嫉妬妄想を、心理学では「オセロ症候群」と呼んでいるのです。
ここではオセロ症候群の特徴やその心理についてご紹介していきます。
オセロ症候群の名前の元になっているのはシェイクスピアの四大悲劇に入る「オセロー」。
現在のイタリア・ヴェニスの気高い軍人オセローが、部下のそそのかしを受けて「妻が不倫をしている!」と信じこんでしまう物語です。
実際には妻には何の浮気も無いのですが、偽りの証拠が作られるとオセローは妻よりもそれを信じ、偽りの不倫相手と妻を殺してしまいます。
しかし最終的には真実がわかり、妻の遺体の側でオセローは自害するのです。
心理学では「確たる証拠も無いのに浮気を疑い続ける」「相手を強く束縛しようとする」といった嫉妬妄想に始まる様々な行動を「オセロ症候群」と呼んでいます。
オセロ症候群の人には以下のような傾向が見られます。
オセロ症候群の場合、「浮気した」という確たる証拠や実際の経験は無いことがほとんどです。 またパートナーが自分の束縛に従うと一時的に安心しますが、しばらくすると不安に陥り、より強い嫉妬や束縛を行うことになります。
オセロ症候群の人は、「相手を強く愛しているから、嫉妬するのだ」と考え、同時に「相手が自分を不安にさせるのだから、悪いのはパートナーだ」と相手を責める傾向にあります。 しかし、残念ながらこの「嫉妬」の心は愛情から生まれるものではありません。
「ひとりぼっちになる」という恐怖感、「見捨てられる」という焦燥感や不安が相手への強い束縛と嫉妬を生んでいるのです。
孤独への恐怖の根底には「見捨てられた」という経験が大きく影響を及ぼす傾向が見られます。
例えば両親のいずれかが不倫をした、両親が不和で離婚をした、友人や以前の恋人から手ひどい裏切りを受けた…
このような時に感じた恐怖や孤独感をもう一度味わいたくないという心が、現在のパートナーへの嫉妬や怒り、束縛を生み出します。
当然のことですが、人間は自分が疑われることを好みません。
例えば美術館でスタッフさんから「美術品にさわらないでください!」と急に言われたらどうでしょう?
「触る気も無かったのに…」と嫌な気持ちになりますよね。
常に浮気の疑いをかけられれば、その分、相手はあなたに対する好意を減らしてしまうのです。
また社会生活や個人としての生活に支障が出る束縛を受け続ければ、人間は強いストレスを抱えることになります。
強く嫉妬をして束縛することでパートナーが「浮気」ではなく「好意が無くなった」という理由で実際の離別になるケースは非常に多いのです。
「オセロ症候群」のような強い嫉妬妄想は、以下のようなパーソナリティ障害や病気に起因していることもあります。
相手を疑い、利用される恐怖感が特徴です。10代~成人早期までには傾向が顕著になりますが、20代を過ぎてから嫉妬妄想が加わることもあります。
アルコール依存の症状のひとつに嫉妬妄想があります。特に30代~50代の中年男性に多い傾向です。
主に40歳頃から老年に発症します。仕事等は正常に果たせるため、障害に気づきにくいのが特徴です。
これらの場合、速やかに専門医の適切な治療を受けることが必要です。
またそれ以外の場合でも、過去の経験による大きな認知の歪みの是正、親との向き合い等、嫉妬妄想は根本にある部分の対処をすることが重要になります。
自分自身だけで嫉妬を抑えきれない場合、早めにカウンセラーに相談をしてみましょう。
恋人関係や夫婦関係には周囲も公正な判断を取りにくく「嫉妬される方が悪い」「安心させてあげればよいのでは」と言った気軽な判断をしてしまいがちです。
しかし「オセロ症候群」の嫉妬妄想を完全に取り去れないというのは、健全な社会生活を送れない状態なのです。
恋人・夫婦関係を本当に長持ちさせたいのであれば、まずはその「嫉妬」に対処すべく専門家への相談を始めてみましょう。
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