更新日 2024年05月13日 | カテゴリ: ストレスに対処したい
「ストレス」は、「外部からの負荷に抗する内からのちから」という意味で、もともとは物理学の用語です(カナダの生理学者の「ハンス・セリエ」のストレス学説から用語が生まれました)。
ストレスは、3つに分けて考えると、ご自身の体験と合わせて、実感としてとらえられるようになります。
1つ目は「ストレッサ―」。つまり、外からの刺激です。
2つ目は「ストレス反応」。外からの刺激を受けて反応している、身体と心の変化や状態です。
3つ目は「ストレス対処法」。
一般的には、この3つを総称して、「ストレス」と言っています。
「テスト」(ストレッサ―)があると、「頭が痛くなったり、肩がこったり」(ストレス反応)がして、「ゆったりした、お気に入りの音楽を聴く」(ストレス対処法)ようにしている、とご自分のいつもの行動を振り返ってみると、なにか、工夫をして、心身の緊張をご自身でキャッチしていることに気が付くことでしょう。
しかしながら、生きている間、さまざまな心理社会的ストレスは必ず存在し続けます。「ストレスをなくす」のではなく、「ストレスとうまく付き合う」ことが重要になります。
みなさん、それぞれストレス対処法を何かお持ちだと思います。
まだ元気のある時は、例えば、試験がある場合、それに向けて勉強し、テストに立ち向かうことができます。これも1つのストレス対処法です。しかし、心や体が疲れてしまったとき、あるいはそうなる前に、いくつかのリラクセーション法を知っておくことはストレス対処として有効です。
どんなリラックス方法を持っていますか?
本を読んだり、散歩をしたり、お茶をしたり、音楽を聴いたり、もしかしたら、みなさん「とっておきのリラクセーション法」をお持ちかもしれません。カウンセリングの中でも、日常生活の制約の中でもできそうなリラックス方法を一緒に考えていくことがあります。いろいろなアイディアが出て、より多くのリラックスできる方法が見つかるといいですね。
カウンセリングの中では、特に緊張が高い方や、感情的になりやすい場合などに、いくつかのリラクセーション方法を学んで頂き、実感して頂くことも大切にしています。
・肩あげゆるめのセルフリラクセーション
・10秒呼吸法
・イメージ呼吸法
・漸進性弛緩法
・タッピングタッチ (腕だけ散歩、セルフタッピング)
・アファメーション
など。
ストレスマネジメントのリラクセーション法をすると、副交感神経が優位になり免疫力がアップします。穏やかな気持ちなれます。
夜、よく眠れます。自己効力感もアップします。
がんばらないといけない時、力が入り過ぎないで適度な緊張で頑張り過ぎないでがんばれます。
災害などの大きなストレス状況においても自分自身をなだめることがでできます。
そんな、心身の緊張と緩め方を実感、体得するための「心身の健康法」です。
これらのリラクセーション法は、体得し、1度覚えると、いつでも、タダで、どこでも、使えるようになります。もちろん何度か練習することが必要なので、カウンセラーと一緒に練習をしていきましょう。
なお、ご紹介したのは、日本で生まれた「動作法」を用いたリラクセーション法で、教師やスクールカウンセラーを対象に冨永良樹(兵庫教育大学)、山中寛(鹿児島大学)の両先生の講義を第1回の研究会で受けた坂上頼子先生が、東京都のスクールカウンセラーとして、また、ストレスマネジメント教育の講師として広めていらっしゃいます。上述のリラクセーション法は、坂上頼子先生、タッピング・タッチの中川一郎先生から学んだものです。
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