更新日 2024年08月23日 | カテゴリ: ストレスに対処したい
前向きであること、ポジティブであることは一般的に「良いこと」であるとされています。 くよくよと思い煩うことなく、いつでも前向きに生きていくことができる…確かに理想的に見えますね。
しかし「ポジティブでいなくては」という無理なポジティブ・シンキングが、実はストレスの元となっていることもあります。 ここではポジティブ・シンキングの危険性や、自分の感情に素直になるためのコツについて解説していきましょう。
人間は生きている限り、様々な感情が心に溢れてくるものです。 喜び等のポジティブな感情はもちろん、怒りや悲しみといったネガティブな感情の噴出も避けることはできません。 そして人はこれらの心から生まれてくる感情を受け止め、表現することで「心のバランス」を保っています。
例えば悲しいことがあったとき、人は泣きますね。 涙を流すという行為には心を沈静化させ、心の傷を癒す効果があります。
「かなしいから泣く」「腹が立ったから怒る」というのは、ごく自然な行動であり、人間の心が必要としている行為。 「常に前向きでいなくては」という認識でいることは、感情の表出を抑圧させ、心のバランスを失わせる一端ともなるのです。
「前向きでいなくては」「いつもポジティブでいなくては」と自分の感情を無理に押し込めてコントロールしようとすると、その心には大きな負荷がかかります。
例えば「ムカつく!」ということがあったのに、あえてニコニコとしてみたとしましょう。 もちろん対人関係のために、一時的に「愛想笑い」をすることはありますね。 しかし、後から「もう、ムカつく!」と愚痴を吐いたり、自室で怒りの声を上げることができるのならば、そのストレスはある程度解消されたことになります。
ところが自分自身に対しても「私は怒っていない」と嘘をつき、「これも経験になるのだから」と言い訳をしたとしましょう。心の中で抑圧された怒りの感情は、このような行為で消え去ることはありません。 「無理な前向きさ」が返ってストレスとなり、自分を責める、落込みやすくなるなどの「抑うつ症状」をもたらしてしまうこともあるのです。
悲しいことがあったとき、無理に元気よく振舞ったり、あえて行動的になろうとすることは昔から「空元気(からげんき)」と呼ばれています。 しかしこのようなカラ元気、無理なポジティブ行動を自分に強制することは、「心を癒すタイミング」を失ってしまっているも同じ状態。
ワンワンと泣きわめき、ろくに食事もとれない…というほどに嘆き悲しんだ人の方が、3ヶ月後、6ヶ月後には心をきちんと癒し、次のステップに進みやすいものなのです。
自分の心に嘘をついて「傷ついていないようにふるまいをつづければ、逆に半年後、1年後、数年を経ても哀しみが癒えず、ネガティブな思いをひきずることになります。
どんなに冷静に見える人であっても、人間には必ず「喜び」「楽しみ」「哀しみ」「怒り」「嫉妬」などの感情があります。 また、その感情の受け止め方や表現の仕方は人それぞれ。一見して悲しそうに見えない人であっても、心の奥底では深い哀しみを抱えていることも多いのです。
まずは「自分の中には怒りや哀しみをネガティブな感情があり、それらがあっても良いのだ」と考えてみましょう。
感情の中でもネガティブな感情は心に溜まりやすく、消えにくいものです。 「自分の中に怒りや哀しみがある」と気づいたら、あなた自身のためにも、思い切り怒り、泣いてみてください。
敢えてセンチメンタルな悲しい曲を聴いてみたり、攻撃的な音楽をきいて叫んでみても構いません。 また親しい友達などに「一晩だけグチを聴いてほしい!」とお願いして、話をきいてもらってもよいでしょう。
大切なのは、「こんなに泣いたり怒ったりしたらみっともない、かっこわるい」と思わないこと。 「素直な感情を出すことが一番の近道なのだ」と考え、自分の心にむきあってみましょう。
強い怒りや悲しみを心の中に抱えている場合、そのネガティブな感情に向き合うことができず、何年間も「前向きなフリ」をしながら苦しみ続けている人は少なくありません。
「自分一人でネガティブな感情に向き合えない」「哀しみを吐き出す場所が無い」…そんな時にはカウンセリングを頼ってみるのも手です。 自分の「哀しみや苦しみ」に向き合い、その気持を吐き出すことで最終的に「ポジティブな方向」へと迎えることも。 一人だけで苦しむことなく、気軽な気持ちで専門家の手を借りてみましょう。
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