残業を減らすにはどうしたらいい?残業削減の3つのアイデアと事例

更新日 2024年08月29日 | カテゴリ: 職場のメンタルヘルス

過労死等の防止、社員の心身の健康を守るという意味でも近年重要視されているのが時間外労働を減らすこと=残業削減です。 しかし残業削減の方法について、頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。

「残業削減!」とただ言うだけでは、現在の社内の雰囲気や一人ひとりの考え方を変えることは難しくなります。 ここでは残業削減対策について、残業削減に実際に取り組みを行った企業の事例等を交えながらご紹介していきましょう。

1. 「帰れる雰囲気作り」が第一

その場の空気を読むこと、周囲に同調することが重視されるのが日本企業の特徴です。 そのためいくら「帰れ」と言われても、上司や先輩に「帰らない人」が居れば、周囲は定時帰りをしにくい雰囲気を読み取ってしまいますよね。 実際に残業削減の取り組みを行った企業では、以下2点の残業削減アイディアが功を奏しています。

1 )上司の残業禁止


その場で最も強い権限を持つ管理者が残業をしないことで、部下達にも「帰れる雰囲気」を強く訴えかけます。 実際に部長・課長等の管理者側の残業禁止を徹底した企業では、当初の残業削減目標を一年でクリア。 社員全体のワークライフバランスの推進(家庭等のプライベートの充実)にも役立ち、モチベーションの向上が見られたことがわかっています。

2 )空気作りの原因を特定して対策する


上司以外で、その場の空気を統率している人が誰かを特定しておくことも重要です。 実際の残業削減事例では、社員に満遍なく残業の削減を謳うよりも、このような「残業雰囲気原因」からピンポイントで対策を行った方が効果が早く見られたという報告も上がっています。

【残業空気を作りやすい人の特徴】

・年長者
・ワーカホリック体質である
・プライベートが充実していない(帰宅恐怖症等)
・完璧主義(自己満足のためにクオリティを上げたがる)

2. スケジュール公開制度の導入

ダラダラと作業をして残業をする人がいると、周囲もそのスピードや残業度に同調しやすくなります。 ムダな残業を削減して効果を出すには、その日に行っている仕事内容を明確にさせておく必要があるのです。

1 )1日分・1週間分の仕事内容確認


ルーティンワークを含め、日々の仕事をどのように行っているのかを公開させる方法です。

【明確にする項目】

・誰が?(担当者・役割分担の確認)
・何の仕事を?(具体的な仕事内容)
・何時までに?(時間ごとの仕事内容)
・どの程度の量を?(1時間ごとの作業効率)

実際に残業削減施策としてスケジュール公開を行った企業では、一人ひとりの作業効率がアップした他、午前中のルーティンワーク消化にかかる時間、役割分担の負担比率等が改善されています。

2 )残業内容の申請


当日のその都度上司側に申告させる方法です。 上司が残業内容を具体的に確認した上で、日々承認を行い、ダラダラとした残業を防ぎます。 この際、必ず元々公開したスケジュールと照らし合わせ、周囲と比較した作業効率をチェックすることが大切です。

3. 勤務評価による対策

残業削減で効果を見せた事例として、勤務評価・人事評価・給与額等の内容の方針変更があります。 簡単に言えば「量」だけで評価をしないということです。

・月間の仕事量
・残業量(在社時間)による勤怠評価の上昇

上記のような「長く働き、たくさん働いた」という点を評価としていれば、社員の根本的な意識改革とは至りません。

・日毎・週ごとの仕事効率
・時間外労働の少なさ
・最終的な仕事成果

上記のような点が重視され、評価に大幅に反映されることが重要です。 残業削減対策の一環として個人面談時等に上記方針を明確に打ち出した企業では、翌年からの時間外労働の大幅な削減、時間内の作業効率の向上に成功しています。 「この企業は、効率と成果を求め評価する企業風土である」と社員にしっかりと認識をしてもらいましょう。

おわりに

残業削減の3つのアイデアはいかがだったでしょうか。 単に「×時間の残業削減」という目標を掲げたり、「×時に消灯を行う」といった対症療法的な対策を行っても、残業削減の最終的な目標には到達できません。

反対に長期的目線で対策を行えば、有能な人材の選定、作業効率の上昇、社員の心身の健康状態の維持といった効果を生み出すこともできます。 残業削減の成功事例を参考にして、早期的に取り組みを行っていきましょう。

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