物覚えが遅い、友達の輪に入っていけない ーー もしかして自分の子供は「発達障碍かな?」と思っている方へ

更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 子育て・家族関係

子育て中の親御さんたちは日々、自分の子どもについて、さまざまな心配ごとを抱えておられるのでないでしょうか。だんだんと大きくなっていく子どもの成長はとても喜ばしいものである一方で、やはり自分の子どものいろいろなことが目についたりもするはず。

例えば、「出したものはいつも出しっぱなし」、「何度注意しても、忘れ物がなくならない」というだらしない様子に腹が立ったり、「すぐ他の子とトラブルを起こす」「友達の輪に入っていけない」など、子どもの交友関係で頭を悩ませている親御さんもいるかもしれません。

中学生くらいになれば、「勉強が遅れがち」「成績が落ちた」など勉学についての悩みも増えていき、子どもが幼いうちは幼いうちの、年齢を重ねていけば重ねるだけ、心配事の内容も変化していきます。それが減っていくこともあるかもしれませんが、そうそう悩みごとがなくなることもありません。

そしてそんな悩み事の中には、その子の発達の遅れによって、子ども自身、親御さん、そして周りが困ってしまっているということがあります。今回はそういった発達の遅れによって、困り事を抱えておられるお子さんや親御さんに向けて、発達の遅れとはどういうことなのか、その支援ということについてさらっと簡単にですが、お話していきたいと思います。

まず発達の遅れというのはどういうことなのかということについてです。

発達の遅れによる困りごとは、「人とコミュニケーションがうまく取れない」「授業で落ち着いていられない」「言葉が出るのが遅い」「勉強の理解が難しくなってきた」「こだわりがすごい」と、その子それぞれで、あらわれ方もあらわれてくる時期もさまざまです。

子どもたちは年齢を重ねるごとに身体と心がだんだんと発達をしていきますが、その発達の進み具合や、ペースはそのお子さんそれぞれ違います。またお子さん一人を見てみても、ぐんっと発達している部分があるかと思えば、ここは今一つ苦手であるかなという部分もあります。

多かれ少なかれ、子ども達みんな、発達のそういった凸凹、特性をもっています。それは得意なこと苦手なことがある、私たち大人も同じことです。程度の差はあれど、私たちはなにかしら苦手なことをそれぞれ持っていて、おそらく得意なことで苦手なことをカバーしたり、苦手なことにはあまり触れないで得意なことを生かしたり、困らないように工夫をして普段生活しているのではないかと思います。それは意識していない、自然と行っている工夫であるかもしれません。

発達の遅れが指摘され、その遅れで困っているお子さんというのは、こういった工夫やコントロールが難しい状態であり、本人の意思や努力では困り事がどうにかできるものでないため、お子さん、親御さんもどうしていいのか分からず、苦しむ気持ちがつのっていってしまうように思われます。

このような発達に遅れがある子の支援では、それぞれのお子さんの特性、発達の偏りをなくす、治すというのではなく、その子の特性をより深く、本人と親御さん、そして周囲が理解していくことで、その特性や偏りをもちながらも困り事を減らし、社会の中、日常の生活の中で、その子と周囲がなじんで過ごしていけるということを目標とするのが自然です。そしてその為には、まず、その子の苦手や得意、特性を本人や周りがよく理解しておくことが何よりも大事なことであると言えます。

「友達とトラブルを起こす」という行動一つとってみても、「伝えたいことがあるのに、自分の気持ちを言葉ではうまく表現できないため、もどかしくて怒ってしまいトラブルになってしまう」ということもあり得ますし、「相手がこういうことを言われたり、されたりすると嫌だという事が想像できず、自分としては嫌がらせをしているわけではないのに、むしろ仲良くしたいという気持ちが強いのに、結果として友達に嫌がられてトラブルが起きてしまう」ということもあるかもしれません。

一つの困った行動に対して、その子がどうしてそういった行動を起こしてしまうのか、ということはそれぞれなのです。ですから、まずは、その子自身がどういう子であるのかその子の特性、発達の偏りを丁寧にみていき、その子に合わせた支援というのをしていくことが大事であるのです。

「発達に遅れがあるのでは?」と感じたとき、どこに相談すればいいのでしょうか。まずは、各都道府県に設置されている発達障碍者支援センター、児童相談所や、各自治体地域の子育て支援センター、教育相談所などに相談してみるのが良いと思われます。

臨床心理士をはじめとした専門家が対応するため、安心して相談が可能です。民間の機関でも、子どものクリニック、児童精神科などで相談は可能です。また、小中学校、高校にもスクールカウンセラーが配属されているため、そちらにまず話をしてみて、専門機関に繋げてもらう方法もあるかもしれません。

心理士は相談に対して、まずお子さんの困り事はどういったことから起きているのか、どういう時に起きているのかなど、困り事の背景について検討します。

発達の遅れを疑われてこられた子の中にも、中には発達の遅れによる困りごとではなく、学校や幼稚園であった出来事や、ご家庭の事情などが大きな引き金で引き起こされている困り事である場合もあるので、そういったことを検討します。

親御さんから話をうかがったり、子どもの行動や様子を観察したり、必要によってはその子の発達の凸凹、その子の特性を見ていく為、発達の検査を実施したりもします。

そしてその結果をもとに、必要があるとみなされた場合、心理士は他の支援の専門家と協力をしながら、お子さんに対して日常生活、社会生活をより居心地のよいものにしていくための自立支援や、カウンセリングを行い、お子さんの援助をしていきます。

同時に親御さんとのカウンセリングによって、お子さんの様子や状況を親御さんと共有していくことで、お子さんへの理解を深め、また親御さんの育児の中でわいてくるさまざまな気持ちを支える役割もします。

子どものことで不安を抱えたり、心配になることはあっても、自分の子どもについて相談をしに行くとなると、「自分の育て方が悪いと言われるのではないか」「傷つけられることを言われるのではないか」という不安も感じられ、相談しに行くことをためらってしまう方もおられるかもしれません。

しかしながら、子どもの支援については、早期支援ということが何より大事になります。心配ごとがあった時は、臆することなくご相談してください。心理士はじっくりとお話しをうかがい、あなたとお子さんを支える力になります。

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