共依存とは

共依存とはお互いに依存しあってしまい、そこから抜け出すのが困難な状態になることが多いです。何故ならお互いに求めるものが一致してしまったり、離れることに大きな不安や恐怖などを感じてしまっている場合が多いからです。たとえ不健全な状態やお互いに傷付けあっていても、どこかにデメリットを勝るメリットがあるからこそ一緒にいる状態になってしまっているのです。

共依存を解決するために

共依存状態を解消するには、まずは自分や相手が依存しあっている事に気が付くことが重要です。気が付いていなければ、いくら辛いことや傷付けあうことがあっても、それが異常な状態であるという事が分からないので改善の余地がありません。

この記事を読んでいる方はもしかしたら自分に心当たりがあるのか、またはほかの大切な人が共依存の疑いを感じているから読んでいらっしゃるのではないでしょうか。そうであれば既に解決への道を歩み始めていると思います。

共依存の原因

　しかし、共依存は急になるわけでは無く、徐々にハマってなってしまうものです。共依存になってしまう主な原因は以下の通りです。

お互いに利害が一致している

どちらかが逃れられないという思いがある

相手をほっておけない／情をかけてしまう

相手の良い面を過大評価している

DVが起きている

共依存はカップルに多く見受けられるものですが、同性同士でもあります。しかし、ここではよくある共依存のカップルの例をお伝えします。

DVがある共依存のカップルの例

ある男女のカップルがいました。男性は暴力を振るい、相手の都合を無視して自己中に振舞う男性です。しかし、それ以外の時はとても優しく、お互いの好きなものなどが一致しているので女性はそれでも楽しくてしょうがないという状況です。相手から辛い発言や暴力を受けると、その時はとても苦痛に感じて「死んでほしい」と思う気持ちが芽生えるぐらいなのに、それ以上に楽しい時が勝ってしまうため、傷ついても離れようとは思わないのです。

男側からしたら、傷付けているにもかかわらずこの女性は自分のことを受け入れてくれていると感じており、受容される心地よさが勝ってしまっているのです。だから男性は暴力を止めることが出来ず、相手もそれを受け入れてしまい共依存というループに陥っていくのです。 このようなカップルの状態に気にかかる部分があったら是非次の解決法を読んでみてください。

共依存の解決法

すでにお伝えした通り、まずは気が付くことが大切です。共依存に気が付くには他者からの指摘や、自分自身の状態の異常など何らかの気付きが必要です。人によっては心がボロボロになって、どん底まで落ちて回復が非常に困難になってから気が付く人もいるのでとても厄介です。

自分が少しでも当てはまると思ったら、まずはカウンセリングがある精神科や心療内科を受診することをお勧めします。共依存自体は薬では治せませんが、二次的に抑うつ状態や不安障害などが併発している可能性があります。そのような状態になると冷静な判断や思考が出来なくなるので余計に抜け出しにくくなります。

なので、薬物療法でまずは心を落ち着かせて、その上で偏ってしまっている考え方を修正するためにカウンセリングを受ける形がおすすめです。既に気が付いていているけど、中々精神科に抵抗がある方は、以下のような取り組みをしてみてください。

自分が相手と付き合っていくことのメリットデメリットを書き出す

自分にとって大切な価値観を書き出して優先順位をつけるす

相手との交流を減らしていくす

　共依存になっている状態はどこかの考え方が歪んでいたり偏っているケースが非常に多いので、そこを見付けて深く掘り下げていき、正常な考えを持つことが解決する近道となります。

第3者が共依存の場合

もし、共依存となっている方が第3者だとしたら無理に説得したり病院を勧めるのはちょっと待ってください。本人も気が付いているのなら良いのですが、依存している自覚がない場合は、相手の考えを否定することになるので、逆に話を聞いてくれなくなってしまいます。 それに加え、おそらく他の人から既に何度も相手と離れるよう言われている可能性もあるので、いきなり説得するのは相手をうんざりさせてしまう可能性があります。 もし何とかしたい場合は相手に共感し受け入れた上で、辛いときや疑問を持っていることを聞いてあげてください。