更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 習慣を変えたい
「最近、あんまり寝てなくて」
「わかってるんだけど、ついつい夜更かししてしまう…」
誰もが忙しい日々を送る現代日本社会では、こんな発言がよく聞かれます。
でもそんな日々に慣れてしまって、「とりあえず今の状態でも大丈夫」と思ってしまっていませんか?
知らないうちに「睡眠負債」を溜め込んでいると、思いもよらない弊害が生まれてくるかもしれません。
ここでは「睡眠負債」という考え方や負債がたまったことによる弊害、睡眠負債への対処法について解説していきます。
「睡眠負債」とは、睡眠についての専門家たちが提唱している「眠り」についての考え方のひとつ。
本来必要とする睡眠時間に対しての不足分(睡眠不足)が徐々に蓄積し、マイナスが溜まっていくことを「睡眠負債」と呼んでいます。
例えば本来7時間半の睡眠時間がベストであるという人が、6時間睡眠で済ませてしまったとしましょう。
この場合、睡眠負債(マイナス分)は「1時間半」ということになりますね。
次の日にきちんと負債分の睡眠を取れれば「返済完了」となりますが、次の日もその次の日も6時間睡眠だとしたら、睡眠負債はどんどん増えていくわけです。
経済的な負債(借金)が少しずつ溜まっていくと、徐々に返済をするのが難しくなってきますよね。
最悪の場合には負債が返済しきれず、破綻を起こしてしまうこともあります。
これと同じように、「睡眠負債」についても、マイナス分があることを意識してきちんと返済をしていくことが大切なのです。
睡眠負債が蓄積されていくと、一体どんな弊害が起こるのでしょうか。
人間の「脳」の疲れを取るためには、一定以上の睡眠の確保が必要です。
睡眠不足の状態が続くと脳の疲れが蓄積され、作業・運動等での脳の働きが鈍くなっていきます。
反射力・集中力といったあらゆる面でのパフォーマンスが落ちていってしまうのです。
近年の研究では、一週間6時間睡眠を続けた人の脳のパフォーマンスは、一晩の徹夜(不眠状態)に近いものであることもわかってきました。
毎晩の寝不足で睡眠負債を貯め続けた状態は、徹夜明けのフラフラの状態と同じというわけです。
これでは毎日の仕事にも影響が出ますし、自動車・自転車等の運転等で事故を起こすといった危険性も生まれてきます。
一日の活動による疲れが取れきれていない状態の脳は、悩み・不安等によって「ストレス」を抱えているのと同じ状態になっていきます。
特に問題を抱えていない人でも、イライラする・情緒が不安定になるといった症状が出やすくなってくるのです。
更にこのような睡眠負債によるストレスの蓄積が過大となった場合、「うつ病」等の気分障害が発生する恐れも出てきます。
人間の体は、主に睡眠中に体内のメンテナンスを行っています。
例えば肌・髪・爪・骨等を成長させる「成長ホルモン」の分泌も、深い睡眠に入ってから2時間~3時間が経過し、はじめて活発に行われるのです。
ところが睡眠不足の状態が続けば、疲労回復ができないだけでなく、内臓・肌・髪といった様々な部分のメンテナンスもしっかりと行えないことになります。
肉体的な老化が進みやすいだけでなく、身体的な不調・なんらかの病気が発生してしまう確率も高くなるのです。
寝不足によって生まれた睡眠負債は、「眠る」という行為でしか返済ができません。
「ちょっと負債がたまった」と感じたら、早め早めに返済をしていきましょう。
「週末等に昼まで寝る」といった「寝だめ」は、実は睡眠負債の返済にはあまり適していません。
おそすぎる起床時間で体内時計が狂ってしまい、かえって当日の晩の睡眠の質を低下させてしまうのです。
「負債が溜まってきたな」と感じたら、いつもより1時間~2時間程度長めの睡眠時間を心がけてみましょう。
+2時間程度の起床であれば、体内時計への影響も比較的少なめです。
昼食後の短めの午睡も、体の疲労回復には効果的であるとされています。
ただあまり長く寝すぎるとこちらも体内時計を狂わせることになりますので、20分~30分程度に留めてください。
「今日の仕事は遅くなりそう」「作業が朝までかかってしまうかもしれない」…こんな「大きな睡眠負債」がやってきそうな時は、負債が起きる前に少しでも負債分を減らす工夫をしてみましょう。
20分~30分程度の仮眠を事前に取っておくだけでも、脳や体に蓄積する疲労度は軽減されると言われています。
ただこの場合でも負債がゼロになるわけではなく一定量はたまりますので、作業終了後には更に返済を意識することが大切です。
睡眠負債の怖いところは、負債額が膨れ上がっていることになかなか気づけない点です。
「最近、うっかりミスが増えた」「きちんとベッドに入る前に寝落ちしていた」…こんなことが増えてきたら、それは「睡眠負債」が増えてきている合図。
睡眠の「経済破綻」を起こしてしまう前に、早め早めに対策をしていきましょう!
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