なぜ自暴自棄になってしまう?心理や原因、立ち直り方を解説

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: ストレスに対処したい

もういいや、と投げやりな行動を取ってしまったり、やけくそな気持ちになってしまうことはありませんか?

仕事やプライベートがうまくいかなくて不満をため続けていると、自暴自棄になってしまうことがあります。

自暴自棄は、誰もがなってしまう可能性があり、自分で自分のことを大切にできない状態におちいっているため、そのままの状態が続くと危険だとされています。

今回は、自暴自棄になってしまう心理や原因、自暴自棄からの立ち直り方について解説していきます。

自暴自棄とは

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自暴自棄とは、自分の望む結果が得られず失望し、「もうどうでもいい」と投げやりになっている状態や、後先考えない行動をとることです。

自暴自棄になると、自分自身を大切に思えず、すべてがどうでもよく感じてしまいます。そのため、多量の飲酒や暴飲暴食など、身体によくないことばかりをして自分を傷つけてしまうこともあります。

自暴自棄になるシチュエーションとしては、仕事で一生懸命取り組んできたことが報われなかったり、長年付き合ってきて結婚間近だったのに婚約破棄になってしまったときなどが挙げられます。

また、育児放棄や虐待を受けている場合なども、自分が大切にされていない、必要とされていないと感じ、自暴自棄になってしまうことがあります。

希望を失い未来を想像することができない状況になったとき、人は自暴自棄になってしまうのです。

自暴自棄と適応障害

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自暴自棄と似た症状の精神疾患に、適応障害があります。

自暴自棄の状態を放置し続けるとほかにもさまざまな症状が現れ、精神疾患に発展してしまう恐れがあります。自暴自棄の症状がひどくなり、精神疾患に発展する前に自暴自棄から立ち直る努力をしましょう。

適応障害とは

適応障害は、ある特定の状況や出来事でストレスを感じることによって、気分の落ち込みや不安感、意欲低下、不眠など、精神面や身体面に症状が現れるものです。

原因となるストレスは、仕事や恋愛、対人関係などの個人的なものから、災害などの社会的な規模のものまでさまざまです。生活上の環境的変化や、ストレスの積み重なりなどにより引き起こされます。

ストレスの感じ方や耐性は、個人によって異なります。ある出来事が、他の人にとっては平気でも、本人にとっては大きな苦痛をともなう場合もあります。

つまり適応障害とは、生活の変化や出来事が本人にとって大きなストレスとなり、そのストレスによって、普段の生活がおくれないほど気分が落ち込んだり、意欲低下などの症状が引き起こされ、正常ではないほど苦しい状態のことです。

適応障害の特徴

適応障害の特徴的な症状として、精神面では、気分の落ち込みや意欲低下、不安、怒り、焦り、緊張などの症状が現れます。身体面では、めまいや動機、多汗、多量の飲酒、暴飲暴食などの症状が現れます。

適応障害は、ストレスを感じる状況から離れると症状が改善することが多くみられます。

たとえば、仕事でストレスを感じているのであれば、仕事中は気分の落ち込みや、めまいや動機を感じることが多いですが、家に帰ったら症状が治まったりします。また、休日には友人と出かけたりおしゃべりをしたりと、楽しく過ごせることもあります。

ストレスとなる状況や原因が明らかになっている場合は、その状況や原因を取り除くと、症状は次第に改善していきます。ストレスを放置したままでは、症状が慢性化してしまうこともあるので、原因が明らかならば、すみやかにストレスの原因から離れたほうがよいでしょう。

自暴自棄になる心理

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自暴自棄になるときは、どのような心理状態なのでしょうか。

自暴自棄になるときの心理は、現実逃避がしたいときや、希望が見えないときです。

仕事やプライベートで、物事が意図した通りにうまく進まなかったり、大きなショックを受けたとき、自暴自棄になってしまう傾向が高まります。

現実逃避がしたい

突発的につらいことが起きたときや、ストレスの積み重なりによって、精神的にも身体的にも限界がくると、現実逃避がしたくなるときがあります。

そのようなときには、自暴自棄になってしまう可能性が高いので注意が必要です。

人によっては、ストレスを感じたときに、美味しいスイーツを食べたり、旅行をするなどして気分転換し、ストレス解消ができる場合もあります。しかし、本人にとってその出来事が精神的に大打撃を与えられたように感じたり、あまりにも気持ちが大きく沈んだ場合には、自暴自棄になってしまうことがあるのです。

希望が見えない

ある出来事や環境の変化によって、立ち直れないほどのひどいショックを受けたときも、自暴自棄になってしまう可能性が高く注意が必要です。

大失恋をして、「もう、この人以上に好きになれる人はいない」と希望が見えず絶望してしまい、立ち直れない場合には、自暴自棄になってしまうことがあります。

悲しみは時間が解決してくれる場合も多いですが、ショックを受けた出来事の直後では、なかなかすぐには立ち直れないですよね。

そのようなときは、自暴自棄にならず、悲しみ以外のことに目を向けましょう。

自暴自棄になる原因

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自暴自棄は、どのようなことが原因となって引き起こされるのでしょうか。

自暴自棄は、人間関係で失望したり、努力が報われなかったことなどが原因で引き起こされます。

本人にとって強いストレスやショックを感じる出来事が起きたとき以外にも、ストレスを感じる環境に我慢して長く身を起き続けることも自暴自棄になる原因になりえます。

人間関係で失望した

人間関係で失望したことが原因になり、自暴自棄になることがあります。

人間関係で失望するシチュエーションとしては、職場での人間関係トラブルや大失恋、信じていた人からの裏切り、詐欺にあったなど、さまざまなケースがあります。

特に、信じていた人からの裏切りは人に多大なダメージを与えます。希望を失い、未来が見えなくなってしまいます。

悲しみが深すぎると、場合によっては自暴自棄だけでなく人間不信になってしまうこともあります。それほど人間関係の失望は精神的に大きなダメージを与えてしまうのです。

努力が報われなかった

仕事や勉強で、努力してきたことが報われなかったとき、自暴自棄になってしまうことがあります。

一生懸命取り組んできたのに正当な評価を受けられなかったり、部活でインターハイ出場を目指していたのに予選落ちしてしまったときなどは、努力が報われなかったと感じてしまうでしょう。

特に、将来の夢など、自分にとって大きな目標が報われなかったときは、「あんなに努力したのに報われないなんて、もうどうでもいい」とすべての希望が失われたように感じてしまいますよね。

今まで努力してきたことが無意味に思えてきて、不満が爆発し、自暴自棄になってしまうのです。

自暴自棄になりやすい人の特徴

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自暴自棄になりやすい人には、どのような特徴があるのでしょうか。

自暴自棄になりやすい人は、ネガティブ思考や、忍耐力がないなどの特徴があります。そのほかに、欲求不満や寂しさを感じやすい人も、自暴自棄になりやすいといえます。「寂しさを感じる」「誰にも必要とされていない」という気持ちが積み重なり、自暴自棄になってしまうのです。

ネガティブ思考

ネガティブ思考の人は、自暴自棄になりやすいとされています。

ネガティブ思考の人は、物事を悪い方ばかりに考えがちです。自己肯定感が低いと自分に自信を持てなかったり、何か行動を起こす前に、心配しすぎたり考えすぎてしまう傾向にあります。そのため、落ち込みやすく、意欲的でないことが多いです。

ネガティブ思考がクセになっていると、何かショックな出来事が起きたとき、よりひどく気分が沈んでしまい、自暴自棄になってしまいます。

また、ネガティブ思考の場合、「自分にはどうせ無理だから」などと、普段から物事に対してあきらめがちになり、自暴自棄になってしまうと抜け出すのに時間がかかります。

忍耐力がない

忍耐力がない人は、根気よく物事を最後までやり通すことができずに、すぐにあきらめたり、途中で投げ出してしまう傾向があります。

そのため、何かショックな出来事が起きたり、壁にぶつかったと感じたときに、自暴自棄になってしまうことがあります。

忍耐強く努力を続けることで状況が好転する場合もありますが、忍耐力がないと、そのような行動をとることが難しく、投げやりになってしまいます。

健康習慣や筋トレなど、長期的に続けることで成果がでることも、なかなか続かずに「どうせやっても意味がない」と自暴自棄になることがあります。

自暴自棄から立ち直る方法

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自暴自棄から立ち直るには、どのような方法が効果的なのでしょうか。

自暴自棄から立ち直る方法として、気分転換をすること、悩みを人に話すことが効果的です。自暴自棄になってしまったら、ストレスを感じる状況のなかで我慢し続けたり、自分一人で抱え込んだりすると、症状を悪化させてしまいます。

気分転換をする

自暴自棄から立ち直るには、適度に気分転換をしましょう。

自暴自棄な行動を繰り返しても、状況が好転するわけではなく、むしろ自分を大切にできずに苦しんでしまい、逆効果になります。

自暴自棄になっていると感じたら、視野を広げ、ほかのことに目を向けてみましょう。趣味など自分が楽しめることや、読書など没頭できることを見つけ気分転換をしてください。散歩や筋トレなどの適度な運動も、気分転換として効果的です。

気分転換をして気を紛らわし、苦しみや悲しみという感情を減らしていきましょう。

悩みを人に話す

自暴自棄から立ち直るのに、悩みを人に話すのも良いでしょう。

悩みやストレスを自分一人で抱え込んでしまうと、抜け出すための出口を見つけにくく、自暴自棄の状態が続いてしまう可能性が高まります。人に話すことで、何にストレスを感じているのか、どれだけ苦しんでいるのかを周囲に理解してもらうこともできます。周囲の協力により、ストレスを感じている状況や環境が好転することもあるでしょう。

自暴自棄になり一人で苦しんでいる人は、無理に一人で抱え込むのではなく、家族や恋人、友人など、信頼できる人に悩みを話してみましょう。

自暴自棄になっている人への対応方法

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自暴自棄になっている人には、どのように対応すればよいのでしょうか。

大切な人が自暴自棄になってしまったら、相手の気持ちに寄り添うこと、相手を必要としていることを伝えるなどをするとよいでしょう。注意したり、叱ったりすることは、自暴自棄の症状を悪化させ、逆効果になることがあるので避けましょう。

相手の気持ちに寄り添う

自暴自棄になっている人がいたら、相手の気持ちに寄り添うようにしてください。

相手の気持ちが落ち着くまでは、注意したり、叱ったりするよりも、優しくそばにいてあげるほうがよいでしょう。

自暴自棄になっている人は苦しんでいる状態です。否定するような言葉は使わず、悩みを聞いてあげましょう。「つらかったね」、「よく頑張ったね」と気持ちに寄り添うような言葉をかけてあげるとよいでしょう。

また、無理に声をかけなくても、そばにいて支えてあげるだけでも相手の心には伝わります。安心できるように、優しい気持ちで受け入れてあげましょう。

相手を必要としていることを伝える

自暴自棄になっている人には、相手を必要としていることを伝えるようにしましょう。

自暴自棄になっていると、「自分なんて、もうどうでもいい」「自分には価値がないのでは?」といった気持ちや状態になることがあります。

「あなたが必要だよ」、「あなたには価値があるんだよ」、「いつも感謝しているよ」という、相手を必要としていることや存在価値、感謝の気持ちを伝えてみてください。

相手を肯定するような言葉をかけ続けることで、自暴自棄になっている人も自分が必要とされていると感じるようになります。

自分はかけがえのない存在で、大切に思われているのだと認識できれば、自暴自棄の状態からゆっくりと立ち直っていくことができるのではないでしょうか。

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