更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 習慣を変えたい
「部屋を片付けられない人」の話題が取り上げられる頻度は年々上がっています。
性別や年齢、職業などを問わず、部屋の中がゴチャゴチャ、ゴミでいっぱいなどの「汚部屋(おへや)」に暮らしている人が増えているのです。
なぜ、部屋を片付けることができないのか?
「だらしないから」
「疲れているから」
と単純に捉えていませんか?
実はその心の奥には、意外な心理が隠れていることもあるのです。
ここでは片付けられない3つの心理タイプとその対策について紹介していきます。
ゴミが多いというより「たくさん物を買い込んで散らかる」というタイプ。
例えば同じような形や色の洋服を何枚も買い込む、食品などの「買い置き」をしなくてはと必要以上に買う…
それらが家の収納のキャパシティを超え、家の中が散らかってしまい、片付けられなくなる原因となります。
これらのケースの根底にあるのは「損をしたくない」という不安。
「今、買わなくては二度とチャンスが無い」「手放したら戻らない」という不安が先走り、物を所有していないと安心できない状態になっています。
軽度の場合には、まずは「保管する」ということに対しての認知を変えるのが大切です。
例えば6畳1ルームに住んでいて、1畳分を「収納」に使っているとしましょう。
家賃が6万円だとしたら、「収納に1ヶ月1万円かかっている」と言えますね。
購入時には「安い、トクだ、損をしない」と感じるものでも、実は「所持」にもお金がかかり「余計に損をしている」と認知を変えていくわけです。
また買い物に行く際には、予め購入リストを作る、買い置きは1つまでと制限するなどの対策も有効です。
尚、貯めこみ行為の停止を頑なに拒否を示す場合には、「ホーディング」という強迫性障害(OCD(Obsessive-Compulsive Disorder)を起こしている可能性も否定できません。
壊れた家電、穴の空いた服など、完全にゴミと言える物品なども捨てられず、部屋の中を「ゴミだらけ」にして片付けられないタイプ。
最近よく話題になる「汚屋敷」問題などには、この「物を捨てることができない」という心理が大きく影響を及ぼしているようです。
物を捨てられない心の奥底には、多くの場合、過去にあった人間関係のトラブルや悩み、怒りなどが隠れていることがほとんど。
本人はその深層心理に気づいておらず、感情を強く抑圧していることもあり、一見すると「無感情」に見えることが多いのも特徴です。
心の中にぽっかりと空いてしまった「穴」を埋めようとして、ゴミを貯めこんでいるケースもあります。
また対外的には非常に柔和で穏やかな(過去に穏やかだった)という人が多いとも言われています。
「人格者でいなくてはならない」「理想的な人間でいなくてはならない」という抑圧の反動が「ゴミ溜め行為」に繋がることもあるのです。
家族等にゴミ溜め行為が見られる場合には、まず当人が抱えているトラブル、過去のトラウマに一緒に向き合うことが大切になります。
なお急速にゴミ溜め行為が悪化しており、周囲からの助けを拒否するなどの場合には、認知症や統合失調症の発症という可能性も考えられます。
「何が必要で、何が要らないのかが決められない」「家に帰ってくると、どこから掃除をしたら良いのかがわからなくなる」…最近増えているのが、このような「選択ができなくなっている」というケースです。
このような「決められない心理」の奥底にあるのは、ストレス・過労などによる軽度のうつ病の初期症状や、抑うつ状態である可能性があります。
外ではキチンとしている人(=自分に強い抑圧をかけている人)でも、自宅に帰った途端にその緊張の糸が切れ「思考が停止した状態」になってしまうのです。
特に最近多いのは、慢性的な睡眠不足や自覚しない過労状態に置かれていることで、軽い抑うつ状態になっているケースです。
まずは規則正しい睡眠を取るように心がけ、体と心を休息させるようにしましょう。
また「今日は掃除ができそうだ」と感じた時には、部屋の全てを一気に片付けようとせず、作業を「小さく分ける」ことも大切です。
ひとつの工程を無事に処理できたことで満足感を得て「片付けを継続させよう」という気持ちが生まれます。
なお片付けの途中で他の作業に移ってしまう、いつまでもひとつの場所を片付けている等の傾向が見られる場合、ADHD(注意欠陥)・発達障害などの可能性も否定できません。
この場合には片付け作業をリスト化する、時間配分を作るなどの対処が必要になります。
「部屋が片付いていない」と言っても、その感覚は人それぞれ。
しかし「部屋の床面が全てモノで覆われている」「2ヶ月以上掃除を行っていない」等の場合には、早めに「心の問題」に向き合うことが大切になってきます。
特に「それまでキレイだった部屋が急に荒れだした」という場合、何らかの精神的な問題が発生している可能性も高くなります。
「部屋が汚いだけだから」と軽視せず、専門家のカウンセリングを受けるなどの対応を考えてみましょう。
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