うつを予防・軽減するために「睡眠サイクル」を見直しましょう!

更新日 2023年05月18日 | カテゴリ: うつ病・憂うつな気分

2000年代の調査では、日本人の平均睡眠時間は7時間20分程度。

30代~40代では平均時間が7時間を割る等、「働く世代」の睡眠時間は年を追う毎に減少傾向にあります。また「睡眠の質」も低下傾向にあるという報告も。

そして現在注目を浴びているのが、脳を休める「睡眠」の時間や質が不足すると、「うつ病」「抑うつ状態」を発症しやすくなるという調査報告です。

ここではうつ病を防ぎ、抑うつ状態を軽減することにも繋がる「良い睡眠」について、紹介をしていきます。

1. なぜ眠らないと「うつ」になるの?

一般的な感覚では、「眠り(睡眠)」は「体を休める」ことが主目的と考えられる傾向にあります。確かに睡眠時間が少ないと、体に疲れが残りますよね。

しかし、実際には睡眠は体を癒やすだけでなく、「脳」も休ませているのです。起床した状態が長く続いていたり、睡眠の質が悪かったりすると、脳内で「幸福感」をもたらす物質である「セロトニン」の分泌も低下しやすくなります。

この睡眠不足の状況と睡眠の質の低下状況が継続すると「うつ」を発症させることに繋がるのです。

2. 脳を休息させるには「眠りの質」が重要

うつを予防・軽減するための「睡眠」は、その時間だけでなく「深い眠りを得る」という「質」が重要になってきます。例え8時間眠ったとしても、その直前にまで脳が活発に活動しているとなかなか深い眠りを得られないのです。

特に最近では、「スマホ・携帯」の台頭が睡眠の質の低下を呼び起こしていると考えられています。

スマホや携帯の液晶画面から発せられる「光」を視覚が取り込み続けた状態は、脳に一種の興奮状態を引き起こしています。そのため布団に入り眠りについたとしても、深い眠りに入るまでには通常より長い時間を必要とするのです。

テレビ・携帯等の「液晶画面」を見るのは睡眠2時間前までとすることが理想とされています。現代人の生活では「2時間前」というのは少々難しいかもしれませんが、まずは「布団の中にスマホを持ち込む」「寝る直前までパソコンや携帯を触っている」という状態を止めることが大切です。

3. 「寝溜め」「眠りすぎ」も「うつ」には良くない

忙しい現代人は、「休みには寝溜めをしよう」としてしまいがち。ところがこの「寝溜め」は、体の休息には多少なるにせよ、「うつ」の改善には却って悪影響をもたらすとされています。うつの予防・軽減に重要なのが「自律神経」を整えること。

しかし入眠時間、起床時間などの生活リズムが大きく変わってしまうと、この「自律神経」が乱れ、セロトニンの分泌がますます低下してしまうのです。

まずは日常生活での毎日の睡眠時間を30分でも増やすこと。そして休日等にどうしても「寝足りない」と感じるようであれば、昼食後に軽い「午睡(昼寝)」をしてみましょう。

また「うつ」状態に陥ると、休みの日には一日中寝てしまうなど「過眠」をする傾向も有りますが、これも自律神経の乱れに繋がります。

一日の睡眠時間を一定に定めること、特に「起床時間」を可能な限り毎日同じにすることが脳のバランスを整える重要な点になると覚えておきましょう。

4. 「幸福な眠り」を得るために

睡眠に至る直前の「感情」や「思考」は、その日の睡眠におけるストレス解消に大きな影響を及ぼします。一日にあった嫌なことを思い出してしまったり、明日の課題の対策を布団の中で考えてしまう…というのは、眠りの中でもストレスを溜める一因です。

「良い気分」で眠れるよう、感情をプラスに転換する「工夫」をしてみましょう。

テレビや携帯は睡眠の質低下に繋がりますが、「音楽」は有効と言われています。激しい音楽は気分を高揚させてしまいますが、脳がリラックスできるヒーリング音楽やクラシック音楽ならば睡眠直前に聴いてみるのがおすすめです。

また自分の気に入った香水やアロマオイル等を使用し、枕やシーツ等に「良い香り」を付けることも感情をプラスに導くと考えられています。

おわりに

布団に入ってから1時間近くも入眠できない、入眠しても2~3時間程度で目が覚めてしまう……

このような「睡眠の質」の著しい低下が急に起こり、それが2週間以上も継続されるということであれば、一度心療内科を受診するなど、プロの手を借りてみましょう。

カウンセリングや軽い睡眠導入剤等の対策で、辛い不眠の状況は解決に導かれるはずです。

日本人は欧米に比べて「睡眠」を軽視する傾向にあると言われていますが、実は睡眠は心の健康をまもるためにも非常に重要なもの。「変だな」と思ったら、まずは睡眠の状態について記録をつけておくのも良いでしょう。

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