砂糖依存に注意!うつ病と砂糖の隠された関係性を解説します。
更新日 2016年12月19日 |カテゴリ: うつ病・憂うつな気分

疲れたときはチョコレートを。
甘いものを食べて元気を出したい。
そんな風にストレス解消の手段として甘いものを摂取する方は多いのではないでしょうか。/p>
意外と知られていない、砂糖がメンタルヘルスに与える悪影響
実は、砂糖の過剰摂取は憂うつさを増し、うつ病の症状を悪化させると言われています。
砂糖を摂取すると体内では急激に血糖値が上昇します。身体はこの異常事態を解決するためにインスリンという成分を分泌させます。
このインスリンとは糖尿病などにも使用される薬の成分として有名ですが、体内で分泌されると血糖値を大幅に下げる働きがあります。
砂糖で血糖値が急激に上がった後、今度はインスリンで急激に血糖値が下がると、身体はその乱高下に耐えられずかなり消耗します。その結果無気力やうつ傾向など心理面でも大きな影響が現れてしまうのです。
またインスリンの働きは強烈なので、血糖値は正常時に戻るのではなく、ほとんどの場合通常よりも低い数値まで落ち込みます。これが砂糖を取ると血糖値が低下するという減少のメカニズムで、これにより精神面だけでなく、倦怠感など身体的なマイナスもあります。
このような砂糖の摂取とインスリンの分泌という現象が日常的に続くと、身体が何となくダルいといった慢性的な疲労状態が生み出されてしまうのです。
アドレナリンの分泌によるイライラの高まり
砂糖を恒常的に摂取していると、脳内ではアドレナリンという成分が分泌されます。これはインスリンでは足りずさらに血糖値を下げようとする成分です。アドレナリンという言葉はTVや雑誌などでもたびたび見かけるので耳馴染みのある言葉かも知れませんが、その正体は脳内麻薬物質と同等のものです。
アドレナリンが脳内で分泌されると非常に攻撃性が高まり気分が高揚し落ち着かなくなります。さらにこれらのいらいらを抑えるためにまたジュースなど砂糖が大量に含まれているものを欲するようになるので、悪循環は止まりません。
90年代頃から「キレやすい子供」という言葉がニュースなどでもよく耳にするようになりましたが、その原因としてこうした砂糖の異常摂取を挙げる医者もいるほどです。砂糖の摂取はメンタルヘルスだけではなく、子供の成長などにも悪循環を与えることがわかっているのです。
やめられない…砂糖の依存性
砂糖は血糖値を上げインスリンが分泌されることで低血糖症状を引き起こすとお話しました。この低血糖症状では身体が糖が足りていないと判断するので、急激に甘いものが食べたくなります。そこでお菓子やジュースに対しての依存性が生まれます。これらは既に依存状態と判断され、適切なサポートがなければ克服することは困難です。特に精神的に落ち込んでしまうと、この誘惑に打ち勝つことは難しくなってきますから、そうなる前に自分の意志で、砂糖への依存を断ち切りたいものです。
おわりに
疲れたときのリラクゼーションとして、ほっとする程度に食べるひとくちの甘いものには問題ありませんが、甘いものの食べ過ぎは、逆にうつ病の症状を悪化させることにつながってしまいます。
食事は身体に対してとても大きな影響力を持っています。身体に優しい食事を通じて、心の状態も健康に保ちたいですね。
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