「土曜日、接待ゴルフなんだ」から考える夫婦間の正しいコミュニケーション

あなたは毎日朝早くから夜遅くまで働くサラリーマンです。仕事は充実しており、仕事で実現したいこともあります。
美人な奥さんと子供が二人、奥さんは子育てのために主婦になっていますが、昔は自身もバリバリ働いていました。

「土曜日、接待ゴルフに行ってくる」こう言う夫に対して、妻は一瞬、息を止めて固い表情をします。「私ばかり子供の面倒に追われて。週末くらい子供を見てくれたっていいのに」

さて、あなたはこの時何と言いますか?

パターン1: 俺だって毎日仕事で疲れてるんだ!

あなたは声を荒げてこう言いました。

「俺がどれだけ毎日がんばって仕事してると思ってるんだ!家族のためにがんばってるのにお前ばっかり疲れてるみたいに!」

妻は、「……ごめん」と謝るかもしれません。
あるいは「いつもあなたは全然私のことは考えてくれていない!」と怒るかもしれません。

いずれにせよ、
「この人は私のことを理解しようとしてない。いつも私が我慢してばかりいる」
という不満がたまっていきます。

そんなとき、自分を理解してくれ、優しい言葉をかけてくれる男性が現れたら、浮気に走ってしまうかもしれませんね。

パターン2: そうだな、ごめん。じゃぁゴルフの回数は減らすよ

妻が苛立つのが何よりも嫌なあなたは、妻の言葉を聞いて、不愉快な気持ちになります。

仕事をしているのは自分だってそうなのに、ゴルフだって接待で仕事のためなのに、何でそんな風に言われなきゃいけないんだ。女ってのは何でこうなんだ。

そう思いつつも、あなたは、事を荒立てるのを嫌い、自分が我慢することに決めます。

「ああ、そうだな。じゃぁもうやめるよ」

これは実は、一般的に言う「良い旦那さん」に多いパターンです。

妻は自分の希望が通るので、それ以上主張はしなくなります。しかし、あなたの方には不満がたまっていきますね。

「妻のせいでやりたいことができない。」こんな気持ちが「妻さえいなければもっとやりたいことができるのに」と変化していくと、「結婚生活なんてろくなもんじゃない」につながっていきます。

さて、このふたつのパターンは、何が問題なのでしょうか。

パターン1の問題点:相手の立場に立っていない

パターン1は、相手を理解しようとする姿勢がありませんね。相手の主張に対して、自分の主張をそのままぶつけています。

相手が主張するのは、「何か伝えたいことがあるから」主張しているのです。相手の感情の変化には、必ず理由があるのです。それが合理的かどうかは後回しにして、ひとまずはその気持ちを受け止めてあげましょう。自分の主張が受け止められないのに、人はなかなか他人の主張を受け容れることができません。

パターン2の問題点:伝えていない

パターン2は、そもそもコミュニケーションを拒否しています。自分の気持ちを伝えようとする努力を怠ることで、相手は「自分の主張は正しかった」と納得してしまうでしょう。そうすると、相手があなたのことを理解する機会を失ってしまいます。あなたは毎日がんばっていて、ゴルフだって仕事の一環で、奥さんはそれを少し理解してくれてもいいのに、と感じている「あなたの希望」を奥さんが認識する機会を失ってしまうのです。

これが続けば,お互いの認識のギャップは深まって当然ですね。どちらかが伝えない状態が続くというのは、夫婦関係において致命的です。

実は、このふたつの要素が、対等な人間関係を長く継続させるために、とても大切な要素です。

「相手の主張を理解しようとする姿勢を持ちつつ、あなたの置かれている現状や想いを伝え、ふたりの主張の妥協点を探す」

これが、良い夫婦関係を継続するためのコツなのです。

日本人は特にノンアサーティブと言われるパターン2にはまりがちです。夫婦と言えど、他人は他人。上手に「伝える」ことを、学ぶ必要があるのです。

関係を良くするためのコミュニケーション 4つのコツ

1. 「私は」を主語にする

「あなたは◯◯だ」という伝え方をすると、評価的・批判的になってしまうことが多く、相手に攻撃と受け止められやすくなります。「私はこう感じる」「私はこうしたい」と伝えることが、自分の気持ちを「伝える」ということです。

「あなたが嫌な顔をするのが不愉快だ」ではなく「私は、そんな風に言われると、自分ががんばっていることが無視されているような残念な気持ちになる」など。

2. 相手の話を遮らず、きちんと聞いた後に言葉を発する

まずは、相手の気持ちを受け止めてあげましょう。「あなたの気持ちはわかったよ」ということを伝えた上で、あなたの主張をします。「俺だって忙しいんだ!」ではなく、「あなたも平日に毎日子育てをして疲れているんだね。いつもありがとう。自分も、仕事で疲れていると感じることもあるんだ。」

3. 解釈や一般化をせず、事実を述べる

「あなたはいつも私のやりたいことを邪魔する」などと一般化させるのではなく、「あなたは、今週末私にゴルフに行ってほしくないんだね」と、事実のみを述べるようにします。「いつも」「邪魔する」などという曖昧な言葉を使うことで、相手に反発の気持ちが起きてしまい、あなたの主張が入りにくくなってしまいます。

4. 相手と自分の事情を汲んで、提案する

「あなたは、私が週末ゴルフに行くのを嫌だと感じているんだね。ゴルフは私にとっては仕事の一部だし、今回は断ることはできないけど、来週の土曜日は家にいられるようにするから、外出の予定を入れたらどうかな?」など、きちんと相手の立場を理解していることを示し、相手のための提案をすることで、相手も冷静さを取り戻し、優しく接することができるようになります。

いつもパターン1のような反応をしている人は、「相手の気持ちを汲む」ことで
いつもパターン2のような反応をしている人は、「自分の気持ちを伝える」ことで

夫婦関係や恋人との関係が良くなっていくことを実感するはずです。

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