結婚相手は性格が似ている?正反対?大切なのは価値観と役割

なんだか自分の周りには自分と似ている人が多いような……?
うまくいくカップルは似た者同士……。
でもあの夫婦は性格が全然違うよね。

こんな話をしたことがある人は多いと思います。

人間は、自分と似ている人を好きになるのでしょうか。それとも全然違う人に魅力を感じるのでしょうか?実は、このテーマに関しては、心理学の分野で多く研究されています。

「人は自分に似ている人を好きになる」――価値観の類似性

自分と似ているという情報だけで好意的な評価をするという研究結果は多くありますが、これについてByrne(1961)は、自分と似ている他人を見ることによって、自分の態度や特性が正しいのだという動機づけ(イフェクタンス動機)が満たされるからと説明しています。

また自尊心が高い人――つまり自分に自信がある人ほど、自分に似ている人に対して好意を抱くという研究(蘭・小窪,1978)からすると、自分が気に入っている自分の特性を持っている他人を好きになる傾向があると言えそうです。「好きなもの」や「大切にしていること」――つまり価値観に関しては、類似している人に対して好意を抱きやすい、ということになります。

「人は自分と違う人を好きになる」――相補関係の存在

夫婦を対象とした研究では、「違う」人同士のほうが対人関係がうまくいくという研究もあります。

支配性の高い人と服従性の高い人
守りたい人と守られたい人
攻撃性の高い人と屈従性向の高い人

このように、対人関係に関する性向や相手に対する要求に関して言うならば、「お互いに要求を補い合える」ほうが成立しやすいのです(Winch, 1958)。

自分が必要としているものを相手が与えてくれる、あるいは自分が与えたいものを相手が欲しているのですから、好意を持って当然と言えるかもしれません。このようにお互いが要求を補い合っている関係においては、周りから見れば「全然違う二人」という風に見えるわけです。では、おつきあいするのなら、あるいは結婚するのなら似ている人と違う人、どちらが良いのでしょう。

交際期間と類似性の関係

Kerckhoff & Davis(1962)によれば、カップルの交際期間が18ヵ月以下のケースでは価値観の一致、それ以上のケースでは相補関係が、二人の関係性の継続と関連が深かったそうです。

Murstein(1971)は、この点に関して「SVR理論」と言われる理論を提唱しています。

初期段階には刺激(Stimulus)
中期には価値観の類似性(Value)
それ以降には役割の適合性(Role)

が重要になってくるという内容です。

・ドキドキするというだけで相手を選ぶと、後で価値観の不一致で苦労する。
・価値観がぴったりの相手を選ぶと、後からなんだか物足りなくなる。
・最初は価値観が違ってそれほどうまくいっていたわけではなかったけど、結婚したらとても良い関係になった。

どれも、よく聞く話ですね。

短い関係なら刺激的な人、おつきあいするなら価値観が似ている人、結婚するなら役割を補い合える人がうまくいくのかもしれません。

「似ている方がうまくいく」
「似ていない方がうまくいく」

関係性の進捗次第でどちらも真実になりうるのです。

ただ、「価値観が似ている」のか「役割が似ている」のか、は区別しておいたほうが良さそうですね。価値観は全然違って、役割は同じ相手を選んでしまうと、大変かもしれません。

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