更新日 2024年08月25日 | カテゴリ: 恋人との関係・夫婦関係
「彼は優しいんだけど、ちょっと頼りないのが困る…」「妻は良いところもあるんだけど、家事がザツなところが気になる…」「もう少し外見に気を使って欲しい!」等など、恋人や配偶者等、パートナーの「欠点」が目についている人も多いはず。
「ここさえ良ければ、もっと魅力的なのに!」と思うところ、相手が改善してくれたら嬉しいですよね。
しかも相手が「イヤイヤ変わる」のではなく気持ちの良い形であり、あなたとの恋人関係・夫婦関係も良好に維持できる…そんな心理テクニック、実はあるんです。 今回は『ピグマリオン効果』の特徴や内容、そして日常生活でピグマリオン効果を使うためのテクニックについてご紹介していきましょう。
「ピグマリオン(ピュグマリオン)」とは、ギリシャ神話に出てくる王様の名前。
理想の女性としてガラテアという彫像を作ったピグマリオンは、その彫像をまるで人間のように扱い大切にしました。 その熱心な恋心を女神が聞き入れ、ガラテアは人間となり、二人は夫婦となりました…というお話です。
心理学では、大切に扱われ期待をされた人間が「その期待に応える」行動を無意識に開始することを、上記の伝説になぞらえて「ピグマリオン効果」と呼んでいます。
実際の心理調査でも、「このクラスは優秀である」と聞かされた教師がクラスの生徒達を「優秀」として扱ったところ、成績が他クラスよりも大きく伸びたという結果が出ているのです。
実はそのクラス、元々は他クラスと同等の成績の生徒たちでした。 「教師が優秀と思い込んで扱った」ことによって、「その期待にふさわしく振る舞い、勉強をした」というわけです。
人間をある方向へと上昇させたい時、「相手に対して期待をかけ、褒める」というテクニックが有効ということになります。
恋人関係・夫婦関係でピグマリオン効果を使うには、日常生活の中で相手をあなたの「理想のタイプ」として期待し、褒めていくことになります。 つまり最初のうちは「お世辞を言う」ということですね。 今回は例として「パートナーに外見に気を使って欲しい」という希望があったとしましょう。
最もストレートな方法ですが、継続しやすいという利点があります。 長々と褒めそやす必要はありません。
「今日もカワイイ」「かっこいい」「今日の服が似合ってる」と言ったシンプルな言葉でもOKです。 続けていくことで相手は「自分は素敵なのだ」という自信を持ち、それに応じた振る舞いをしようとします。
日本人の場合、自分のパートナーを第三者に対しては卑下しがちですね。 しかし「パートナーの前で、第三者に向かって褒める」というのは大きな効果をもたらします。
いきなり友人や同僚の前で配偶者を褒めるのは気が引けるかもしれませんから、「自分の親や子供」など、まずは内輪の中でパートナーを褒める言葉を用いてみましょう。 「今日のお父さん、カッコイイと思う!」と子供の前で父親を褒める、というわけです。
自分のことをやや卑下することで、相対的に相手を持ち上げ、優越感を持たせることができます。 例えば「私は最近中年太りしてきたけど、あなたはスリムね」といった具合です。
ただしこの「自分を下げる」という方法は、やりすぎに注意。 繰り返し卑下を行うことで精神的格差が生まれますし、相手が素直で鵜呑みにしやすい人である場合、発言者のことを過剰に軽視してしまうことになります。
一度厳しく振るまい、その後に褒めるという「落差テクニック」は、大きな効果を相手に与えます。 例えば「その格好は似合わない」とダメ出しをして、着替えた後には絶賛する…というわけですね。
なお、この「ダメ出し」テクニックは、1)~3)を継続的に行なって、相手が自信をつけ、努力をし始めてから行うことが大切。 出だしから「ダメ出し」をしてしまうと、相手のやる気を挫いてしまいます。
例えば外見・性格・嗜好等、全ての方向性をいきなり「自分好みに変えよう」とするのはNG。 まずは変わって欲しいポイントを一つに絞り、その他の点については可能な限り相手に合わせるようにしましょう。
「私もそう思う」「そうだね」という肯定の姿勢をその他の分野で多く見せることで、パートナーは「この人は自分の味方であり、自分に期待をしてくれている」という好意的感情(受け入れの姿勢)を持つようになります。
日々「優しい」「カワイイ」「素敵だ」「頼もしい」と言われてきた人は、「自分はそういう人間なのだ」と考えるようになり、それに応じた振るまいと期待に応える努力を開始するようになります。
始めのうちには「お世辞」だった褒めの言葉が、いつしか「本当の賞賛」へと変わっていくのです。
ただし、ピグマリオン効果を出すために大切なのは「日頃から褒めること(日常性、繰り返し)」そして「長続きさせること」。 期間限定で終わらせないよう、さっそく今日から「相手を褒める」テクニックを駆使し始めてみましょう。
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