災害時に正しく対応できる人はわずか10%!?「適切な避難」を行うための3つの心理ポイントとは

大地震や竜巻、水害等の様々な自然災害、列車事故等の不測の事態。 このような突発的な出来事が起こった時、あなたは「冷静に行動できる!」と自信を持って言えますか?

心理学の研究によれば、異常事態や災害が起こった際に冷静に行動ができる人の割合は、わずか10%程度。 実に75%近い人が、ショックで何もできない「思考停止状態(フリーズ状態)」に陥るとされています。 また「大丈夫だろう」という誤った楽観視によって、避難するタイミングを失ってしまうこともあるのです。

今回は突発的事態に起こりやすい人間の心理と、災害時に適切な行動をするためのポイントについてご紹介していきましょう。

「正常性バイアス」が判断を鈍らせる?

テレビでの災害警報や小さな地震等が起こった時、「これくらいなら平気だな」と判断をしている…という人も多いはず。 これは認知バイアスの一つである「正常性バイアス」の働きによるものです。

バイアスとは、言うなれば「思い込み」や「先入観」のようなもの。 毎日のちょっとしたアクシデントで「大変だ!大変だ!」と騒いでいたら、身も心も保ちませんよね。 そのため心の均衡状態を守るために、「小さな異変であれば、大丈夫だ」と認識するように「正常性バイアス」が情報を実際よりも小さく(正常の範囲内であるかのように)判断させているわけです。

ところがこの「正常性バイアス」が働き過ぎてしまうと、危機的な状態に陥っていても「まだ大丈夫」と考えてしまいます。 ただちに避難するべきような状態なのに、スマホで状況を撮影してしまう…これも正常性バイアスによる「誤判断」と言って良いでしょう。

「多数派同調バイアス」が避難を遅らせる

災害時等に適切な判断を遅らせるもうひとつの理由が「多数派同調バイアス」です。 これは集団の中で多くの人が取っている行動が「正しい」と感じられるというもの。

他の人が平然としているのに、一人で逃げるのは間違っているのではないか、恥ずかしいのではないか…こう感じて、「みんなが平気そうだから、大丈夫なのだろう」と判断をしてしまうのですね。

特に協調性や集団の和を重視する日本の場合にはこのバイアスによる行動の遅れが目立つため、事故や災害時の問題と考えられています。

突発的な事態でも冷静に行動するには?

1 )他地域の地震速報や災害注意報でも「避難訓練」をしておく

適切な行動を素早く取るために、最も役に立つのは「行動の繰り返し」です。 自宅や職場での避難訓練は一年に一度程度、なんとなくやっている…という人も多いのではないでしょうか? しかし、突発的な時に「一年に一度」の行動を素早く思い出せるという人は居ません。

地震速報が鳴ったら、素早く窓やドアを開ける、火の元を止める等の行動を常に取るようにしましょう。 他地域の地震速報だから、まだ注意報だから…と億劫がらず、「訓練の良いタイミングである」と考えることが大切です。

2 )通勤・通勤途中では「イメージトレーニング」を

突発的な事態は、必ずしも自宅で起こるとは限りません。 例えば毎日の通勤時や勤務時に突然、非常事態に見舞われる可能性もあるわけです。

「もしもここで電車が止まったら?」「このオフィスビルの避難経路は?」というイメージトレーニングを重ねておくことも、非常時の行動の指針となっていきます。

3 )常に「自分で考え、判断するクセ」をつけよう

例えば外食にでかけた時、行列ができているお店があると「ここが美味しいのかな」となんとなく並んでしまう…なんてこと、ありませんか?

周囲の人の意見をなんとなく取り入れていたり、「空気を読まなくては」と無理をしたり…このような日常的な姿勢を続けていくことがk突発的事態でも「みんなが行く方が正しい」と感じるバイアスを作りやすくなってしまいます。 まわりに流されず、「自分で見て、考え、判断をする」という習慣を作るように意識してみましょう。

おわりに

災害や事故等の突発的な状態においては、1分・1秒の判断の差がその人の人生を決めてしまうことにもなります。 そして「突発的な事態」は、まさにいつ起こるのかがわからないもの。 「そのうちやろう」ではなく、早速今日から・今から、「備える心の訓練」をスタートすることが大切です。

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