依存症・衝動行為へのカウンセリング。自分でもできる「マインドフルネス」

更新日 2016年12月19日 |
カテゴリ: 習慣を変えたい
依存症・衝動行為へのカウンセリング。自分でもできる「マインドフルネス」

過食、アルコール依存、買い物依存、自傷行為ー衝動行為の定義

衝動行為の定義は、
(1)思慮や分別を欠いた短絡的な反応で、
(2)その結果、一過性の心的緩和が即座に生じる、
というものです。

つまり、心的緊張感を一時的に低下させるために生じた、冷静でない非意図的行動を指します。アルコール依存、買い物依存、自傷行為、過食や過食嘔吐、ギャンブルなどもこれにあたり、「これをやめようと思ってもやめられない」と、依存症と言われる状態に近づいていきます。

依存症の背景にある心理的要因

これらの行動が始まる原因には、ストレス要因の存在、自己肯定感の低さ、人生に対する空虚感、目的意識の欠如などが隠れている場合があります。考えられる原因は多岐にわたり、幼少期のトラウマが原因の場合も、単に生活リズムや習慣の場合もあるでしょう。

ここで注意すべき点は、これらは行動が始まった要因に過ぎず、行動が「持続している」背景は、必ずしもストレスや自己肯定感の低さは関係ないということです。これには、衝動行為の条件付けのメカニズムを解説する必要があります。

衝動行為が学習されるプロセス

犬がおすわりをすればエサを与える、ということを繰り返していると、犬はおなかがすくたびにおすわりをするようになります。これは、「おすわり行動がエサによって強化された」と表現されるもので、心理学では「オペラント条件付け」と言われる行動学習の一種です。つまり、衝動行為を行うことによって、ストレスや不安から来る緊張感の緩和が起こります。緊張感が緩和されるので、行動はより一層強化され、短期間のうちに頻度が増していきます。

衝動行為がはじまった原因とは無関係に、行動が継続するようになる

衝動行為が繰り返されているうちに、そもそもの緊張感の緩和は二次的なものとなり、衝動行為だけが繰り返される(機能的自立)状態になります。犬が、おなかがすいている時はもちろん、おなかはすいていない時にもおすわりをして待っているようなことが起こります。行為自体がもともとのストレスとは離れて「癖」「やみつき」になり、条件付けされている状態です。そして、この無意識の中に強化された行動は、消去するのが非常に困難になります。薬物やアルコール・タバコなどの物質的依存の場合は、脳内の変化を促進することでこのプロセスを強固にするため、依存性はさらに高くなります。こうなると、それを始めた原因とは無関係に、衝動行為がやめられなくなります。

依存症に効果のあるカウンセリングのアプローチ

依存症のカウンセリングとして有効性が認められている「対人関係療法」と「認知行動療法」という心理療法があります。

対人関係療法では、衝動を創り出した原因が「重要な他者」との「現在の関係」にあると考え、対人関係で生じている不安に焦点をあててカウンセリングを進めて行きます。対人関係で生じている不安定さが解消されれば、ストレスも緩和され、衝動行為がなくなるというものです。依存症の背景にある心理的要因に焦点を当てて、問題解決を目指すアプローチです。

認知行動療法では、衝動行為あるいは自分自身に対する認知の歪みを修正したり、行動自体を制限することを通じて、強化された条件付けを消去することを目指します。これは、衝動行為が始まった原因そのものではなく、継続しているメカニズムにアプローチしていきます。一旦強化されてしまった行動を消去するために「その行為をとっても、報酬となりうる事象が起こらないことが継続する」あるいは「その行為をとることで不愉快な事象が生じる」ということを再学習していくこともあります。

自分でもできる「マインドフルネス」

第三世代の認知行動療法と言われる「マインドフルネス」では、衝動が生じたときにその衝動を「今ここ」の感情としてありのままに見つめ、その衝動を味わいます。衝動に駆られている自分の状態を受け入れると、衝動の状態が変化し、その衝動に囚われなくてすむようになります。これはあくまでも衝動を低減させようというアプローチではなく、衝動や感情を処理する能力を高めることを目指すものなのです。

マインドフルネスはヨガや禅の瞑想にも近く、正しく行うには訓練が必要ですが、自分でも心がけられることがあります。

例えば過食衝動に駆られて過食をしているとき、人は「今ここ」の食べ物を味わうことではなく、「漠然とした不安感情」や「いらいらした緊張状態」などに駆り立てられていることが多いようです。不安やいらいらの感情は不愉快である→避けるべきである、という価値判断が行われるため、それを解消するために食べたり、お酒を飲んだり、衝動行為に及びます。

不安や緊張状態・衝動を、解消すべきものとして捉えるのではなく、そのまま受け入れてみる。まずは5分間、自分の「食べたい」「飲みたい」という気持ちをじっと見つめて、受け止めてみる。慣れてくれば、10分間その気持ちを味わってみる。そして、その間に自分の中に起こる変化を観察します。

最初のうちはそれでも衝動がおさまらないことがあるかもしれません。そのときには、食べている、飲んでいる自分自身をじっと見つめます。食べ物を手に持っている自分の状態、それを口に入れようとしている自分の状態、咀嚼している自分の状態を、じっくりと味わいます。

これを繰り返しているうちに、自分の衝動をコントロールする、ということができるようになります。 まずは衝動行為が強化されたプロセスを巻き戻す。その衝動行為が始まった原因であるストレスや、生活の問題を解消しようとするのは、それからでも遅くないのかもしれません。

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