更新日 2024年08月23日 | カテゴリ: キャリア・人生・仕事の悩み
2015年12月には労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック制度」が義務化される等、昨今では職場におけるメンタルヘルスケアが重要視されるようなっています。
メンタルヘルスケアとは、社員一人ひとりが心身ともに健康であるように環境を整えメンタルの不調を予防し、また必要な援助を行うこと。 またこれを成功させるべく、心の健康管理がスムーズに行われるような職場内でのシステム作りもメンタルヘルスケアの一環であると考えられています。
ここでは企業側が行うべきメンタルヘルスケアの取り組みについて、4つの側面から解説をしていきましょう。
メンタルヘルスケアにおける「セルフケア」とは、働く人それぞれが自分自身で心の疲れであるストレスに早めに気づき、対処をしていくことを指します。 労働安全衛生法では、企業側・管理側が対策を行っていくだけでなく、個人それぞれも心の健康を管理する努力をすることを義務付けているのです。
しかし、個人個人の「セルフケア」だからといって、実質的なセルフケアを社員任せにして良いというものではありません。 メンタルヘルスについての知識や対処方法を正しく知り得ている人は殆ど居ないことでしょう。 「自分がストレスを受けている」と社員が早めに気づき、必要である場合には早期的に窓口を頼れる選択ができるよう、企業側が取り組みを行う必要があります。
・メンタルヘルス一般知識の研修(ストレスによる生活習慣・身体症状・心の変化や行動の変化について、ストレス対処について等)
・企業内におけるメンタルヘルス相談窓口の設置
・相談窓口の存在の周知徹底
メンタルヘルスケアにおけるラインケアとは、管理者(管理職・上司)が部下のメンタルの不調に早期的に気づき、指導・相談を行い、場合によっては社員の労働環境改善に取り組むものです。
ラインケアは企業のメンタルヘルスケアの取り組みの中でも非常に重要な要素であると位置づけられています。 初めてメンタルヘルスケア対策に取り組む企業の場合、このラインケアが「第一段階」の取り組みとなることも多いでしょう。
・管理者・監督者向けのメンタルヘルスケアの研修
・管理者(管理職)其々の部下とのコミュニケーションスキルチェック
・管理者自身の社員(部下)とのコミュニケーションの改善についての指導(研修、面談等)
企業内の産業保健スタッフ(事業場内産業保健スタッフ)とは、産業医や衛生管理者、保健師等を指すものです。 ただし企業によっては産業医や衛生管理者が不在、保健師が非常勤ということも多いため、この場合には人事労務スタッフ(人事労務監理部門常勤者)内からメンタルヘルス推進担当者を選出します。
企業内の産業保健スタッフ及びメンタルヘルス推進担当者は、上記1.2.で解説したセルフケア・ラインケアが円滑に進むような制度を作り、環境を整えるために以下のような取り組みを行います。
・企業内メンタルヘルスケアの対策方針を制定
・管理者向け・社員向けの研修等の実施
・メンタルヘルスケアについての社員への情報提供(社内BBS等)
・社員向けメンタルヘルス相談窓口の設置及び周知
・人事労務担当者の場合、メンタルヘルスケアマネジメント検定の取得等
企業経営側はスタッフとの綿密なミーティングを行い、上記の研修や情報提供の場を与える必要があります。特に人事労務スタッフが産業保健スタッフを兼任する場合、企業経営側も体制の整備に十分なサポートを行うことが大切です。
企業の経営規模によっては人事労務スタッフ等が不足している場合等も多く、3.で解説した企業内スタッフによるケアの推進が難しい場合があります。 企業内スタッフの知識が不足している場合にも、専門医・カウンセラーによる助言を受けながら対策を行った方が良いでしょう。
・各自治体の産業保健センター
・各自治体の保健所
・各自治体による地域産業保健推進センター
・精神科・心療内科クリニック
企業外の専門医・相談機関では以下の様な取り組みを行っています。
・メンタルヘルス推進担当者向けの研修・セミナー
・メンタルヘルス推進担当者への個別指導
・セルフケアの具体的対策法の情報提供
・企業内窓口では対応が難しい社員の相談受付等
メンタルヘルスケア対策に不安がある企業の場合、専門知識を有したこれらの機関や専門医の指導を受け、正しい対策を行っていくことで対策の有効性が高まります。
企業におけるメンタルヘルスケア対策については、問題がいまだ山積している状態です。 多くの企業では社員の「休職後」のメンタルヘルスケア対策の段階でいまだとどまっている状態であり、メンタルの不調を早期的に察知し対策する段階にまで至っていません。 社員の心の不調は大切な人材を失うものであり、最悪の場合には労災認定・民事訴訟といった問題となる恐れもあります。 専門知識を持った機関の活用によって、より一層のメンタルケア対策を行う必要が今こそ企業に求められていると言えるでしょう。
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