離職率を下げるには?企業が行う4つの離職率低下対策

更新日 2024年09月03日 | カテゴリ: 職場のメンタルヘルス

厚生労働相の調査によれば、大学新卒者の3年以内の離職率は30%以上。 また高校新卒者の離職率は50%程度、中学新卒者の離職率は70%以上という高い結果となっています。

せっかく教育を行った新卒者が退職をしてしまえば、教育コストは嵩み、生産性の維持も難しくなってしまうことに。 離職率を下げるための早急な対策が必要とされている状態です。 ここでは企業が取り組むべき離職率改善のための4つの対策について解説をしていきます。

1. 離職原因の特定

離職率を押し上げている原因はどこにあるのでしょうか。 実際に離職した人のアンケート結果からは以下の3点が伺えます。

1 )仕事上のストレス:上司からのパワハラ、業務上のストレス、人間関係の悪化等
2 )給与・待遇への不満:長時間労働、休日出勤の多さ等
3 )将来性・安定性への不満:成長が見込めない、経営に不安がある等

離職率の高い職業として教育業界・学習支援業界(離職率50%台)が上がってくるのも、上記の1 )や2 )が関係をしていると言えるでしょう。

とは言え、上記はあくまでも目安です。 「現在のスタッフの不満がどこに集中しているか」を特定しなくては、効果的な対策を行うことはできません。 離職率改善対策の第一歩は、社員のフラストレーションのヒアリングから始まります。

・従業員満足度調査の実施
・匿名性の高いアンケート調査の配布
・定期的な面談

上記のような対策をもって、現在のスタッフ内における問題点を探っていきましょう。

2.ストレスケア体制の確立

どのような職種においても、業務によってストレスが発生するのは避けきれないことです。 またストレスによるメンタルの不調や身体の不調については初期症状で自覚をできない人も多く、悪化をさせて退職というケースが散見されています。

メンタルヘルスケア対策を徹底し、早期的な対処を行うことが重要になります。

・定期的なストレスチェック
・管理監督者によるラインケア研修の徹底
・パワハラ等の相談窓口の設置
・外部専門家と連携してのメンタルケア

メンタル面のケアをスタッフ各自に任せている状態である限り、離職率の改善は見込めません。 企業側が手動となったメンタルヘルスケア体制を確立しましょう。

3. デメリットと将来的ヴィジョンの提示

離職率の高い企業に顕著なのが、特に新卒者採用面接や説明会等において、メリット面しか提示しないという傾向です。 長所を提示して魅力を打ち出したいのは当然の心理ですが、就職後に「イメージと違った」という理由で離職をする人の率は年々上がっています。

反対に考えられるデメリットも合わせ、長期的な展望・将来設計を見せる企業の場合、一時的な応募者の減少があっても、最終的な離職率の低下が見られています。 特にベンチャー企業を含む中小企業で離職率が低い会社では、このメリット・デメリットの両面提示及び将来ヴィジョンの提示が丁寧に行われている傾向です。

・新規採用面接・説明会の内容精査
・定期面談における将来的ヴィジョンの話し合い

「現在の努力が、長期的に見てどのような成果を生むのか」「5年後・10年後にどのような待遇が得られるか」といった具体的なヴィジョンを見せることが大切です。

4. モチベーションの上昇

離職率の低下に成功している企業では、社員・従業員のモチベーション上昇に意識的に取り組んでいます。

スタッフ自身が無自覚であった成長や技術の上昇等を管理監督者(上司)、経営陣が察知し賞賛すれば、スタッフ側は自己達成感を覚え、仕事への意欲を増すものです。 反対にスタッフへの労いや賞賛も無く、ただ生産性の向上等ばかりを押し付ける企業では、離職率は高まる一方となってしまいます。

・各スタッフの熟練度・作業能率の把握
・スタッフの成長に合わせた適切な賞賛
・報奨制度等の導入
・管理監督者(チームリーダー、課長等)のコミュニケーションスキル研修導入等

上記のような制度を積極的に取り入れ、社員のモチベーション向上を目指しましょう。

おわりに

新規企業・中小企業も多いIT業界の場合、離職率には企業によって大きな差が見られます。 改善措置を行わない企業の場合には離職率30%というところもありますが、上記のような離職率改善対策を意識的に行っている企業の場合、離職率を1~3%近くにまで下げているところもあるようです。

離職率の低下を目指した取り組みは、長期的に見て企業の発展に繋がるもの。 大量の退職者を出してから「しまった」と思わないよう、早期的な対策に取り組んでおきましょう。

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